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私の断捨離記録#22〜かんざし
着物に続いて、かんざしを手放すことになりました。ショートヘアになったため、もう使う機会がないからです。しかし、このかんざしは夫が京都出張の際に買ってきてくれたもので、いつもなら迷わずメルカリに出品する私も、少しだけ躊躇しました。
思い出せば、10年ほど前、夫に京都出張のお土産に柘植の櫛をお願いしたことがありました。帰ってきた夫は得意げに包みを手渡してくれたのですが、開けてみるとそこにはシンプルなかんざしが。
「なんで?」と私が問うと、夫は「いやあ、高かったんだよ〜これ」と答えたのです。櫛が欲しかった私は「ああ、そうなんだ(櫛が欲しかったのに)ありがとう…」と、複雑な気持ちで受け取りました。
夫に頼んで希望通りのものが手に入ったことは、ほとんどありません。今でも、日常の買い物をお願いしても、本当にピンポイントで指定しないととんでもないものが帰ってきます。あの頃は、まだ夫の本当の姿が見えていませんでした。独身時代には魅力的に見えた金払いの良さも、結婚して家計を共にするようになると、お金にだらしないだけのように思えてきました。
事あるごとに形式張ったプレゼントをくれる夫に、私は「何もいりません。欲しいものがある時は自分で選んで買います。お誕生日や記念日はケーキを買って、みんなで食べましょう。それが一番嬉しいです」と伝えました。言わなければ伝わらないものですね。
思い出は写真に残っているので、現物はこれを使っていただける方にとメルカリに出品しました。本当は櫛が欲しかったのに…とかんざしを見ながら、あの頃の気持ちを思い出すのはもう終わりです。
きっと、夫は私にこのかんざしを贈ったことも忘れてしまっているでしょう。売上で結婚記念日のケーキを買いたいと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。