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Photo by
nakameguromt
私の断捨離記録#10〜浴衣
今年こそ浴衣を着て花火大会に行こう――そう思い続けて何年経ったでしょう。今年もまた同じことを考えましたが、同時に「きっと着ないだろうな」とも思いました。
唯一持っていた浴衣は、大学生の頃に母と一緒に買いに行ったもの。他の浴衣より少し高かったけれど、どうしてもこれがいいとねだり、買ってもらった一着でした。今年の夏のはじめに引っ張り出してみると、淡いピンクの浴衣は、40代の私の肌にはしっくりこなくなっていました。
「もう着ることはないかもしれない」そう思い、浴衣と半幅帯をメルカリに出品することに。
「もし買い手がつかなかったら捨てるしかないのかな……」と、どんよりした気持ちにもなりましたが、今の時代、浴衣を買ってまで着る人はいるのだろうか?自分が大学生だったら、いくらなら買うだろう?と考え、興味を持ってくれた方が気軽に手に取れる価格を設定しました。
出品した半幅帯も含め、すべて買い手が見つかり、ご購入いただいた方からは温かいメッセージまでいただきました。
きっと、これらが手元にあっても私はもう着ることはなかったでしょう。でも、もしまた浴衣を着たいと思ったら、その時の私に似合うものを選べばいい。
大切にしていたものを、必要としてくれる方に引き継ぐことができてよかったです。受け継ぐ相手は、何も自分の子どもに限る必要はありません。私以外の誰かが「いいな」と思ってくれたなら、それはもう、その方と出会うべくして出会ったのだと思います。まるで、お見合いを取り持つ気持ちで、新しい持ち主のもとへ送り出しました。
本日もお読みいただき、ありがとうございます。