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親は子どもの安全基地でありたい

9月1日に自殺が多いとよく言いますが、さて、本当なのでしょうか。自殺から子どもを守るために気を付けることはどんなことなんでしょうか。小学生に注目して考えたいと思います。

昭和48年度以降の月別では3月に多い

自殺総合対策推進センターの資料「昭和48年度から平成27年度における、
通学適齢期の自殺者数に関する分析」

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昭和48年からの月別でみたとき、やはり9月に多いですが、小学校段階では、8月以降数値が高くなり、3学期にはかなり高くなります。別のページでは、中高生は9月1日が最も多いとありますが、小学生で最も多いのが11月30日とあります。全体の傾向としては、小学生は、3学期に多く、1学期に少ない、9月1日と言うより8月以降に増えていると言えそうです。では3月に気をつければよいのでしょうか。

最近の5年間では、年によるばらつきが多い

文部科学省「令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集」

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しかし、最近のデータを見ると、7月、11月、1月に多いものの、年によるばらつきが大きいとも受け取れます。

9月1日には注意を払う必要があることは否定しませんが、それ意外の月にも目を配る必要がありそうです。

小学生、全国的には月に1人のペースで・・・

文部科学省「令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集」

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自殺する人の「計」を見ると、ざっくり、小中高生の総数では1日に1人が自殺、特に高校生が多く平日に毎日、中学生が土日に毎日、小学生は月に1人のレベルと言えそうです。

いじめが原因になることは多くない

メディアの報道を見ていると、いじめで自殺した報道を見かけますが、いじめで自殺する人数は多くなく、それ意外の学校問題や家庭問題が多いと言えそうです。ただ、同じ「学校問題」でも「その他学友との不和」は、受け取りの問題で、いじめを含んでいる可能性があるかもしれません。

文部科学省「令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集」

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良好な親子関係が大切

令和2年度は、学校の一斉休校があったため、これをもとに考えるのはいかがなものかという意見もありそうですが、コロナは収まっておらず、親として、子どもを自殺から守る観点で見ていきたい思います。

上の表を見ると、まず「親子関係の不和」や「家族からのしつけ・叱責」に気を付けることがまず挙げられそうです。また、学校問題に踏み込めるなら、「学業不振」や「その他進路に関する悩み」などの学業でプレッシャーを与えないこと、「その他学友との不和」で悩んだときに相談にのれるようにしておくことなどでしょうか。

学業でプレッシャーを与えず、子どもが悩んだときに親が相談にのれること、何よりも、親子関係が良好なことが大切と思えます。叱責などは避けることです。

親は子どもの安全基地でありたい

ボウルビィの愛着理論というものがあります。これは、子どもにとって親が安心できる存在、安全基地として機能していると、親がいないときに子どもは泣いても、親と再会すると笑顔になるというものです。とても素直な反応です。

親が子どもの安全基地として機能していないと、子どもはよそよそしかったり、泣きが激しかったりします。よそよそしいのは親がよそよそしい(親密性を回避している。信頼できる相手でない)、泣きが激しいのは親が気分や都合で子ども見捨てることがあるというものです。

子どもと関わるときは、よそよそしさを捨て肯定的な関わりを増やし、親の気分や都合で厳しい言葉をかける・叱責などの否定的な関わりを減らしたいものです。

親として、子どもには見捨てられる不安はもたせず、親を信頼してほしいし、困ったときに相談できる相手でありたいと思います。

参考


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