訓練・非常食を日常へ 体験で意識向上へ 防災から減災へ
何事でもそうですが、日常取り組んでいることは、考えが働かなくなり、目的を忘れそうになることがあります。そこで、ちょっとしたイベントを使い意識を向上させ、最善の方法を模索することが大切です。
例えば、スポーツです。毎日の練習には飽きがきます。大会や練習戦などのイベントに向けがんばります。「必ず勝つ」では精神をすり減らしてしまいます。皆で力を合わせ最も高いパフォーマンスへもっていきます。
訓練・非常食 日常的な取り組み
防災訓練などは、非日常に備え訓練をします。地域によって違いますが、大雨警報で、雷で、保護者によるお迎え下校をしている地域があります。先日、防災訓練の話を聞いたら、大雨や雷で1学期に3回、保護者によるお迎え下校があったという地域がありました。一方で、この数年保護者によるお迎え下校は一度もないという地域もありました。前者の地域では保護者お迎えの下校についての訓練はありません。しかし、後者の地域では保護者お迎えの下校についての訓練があります。地域の実情があるので、どちらがよいということではありません。また、ある幼稚園では毎月避難訓練をしているとのことでした。毎月となると、もうそれは日常的な取り組みと言えそうです。
水や缶詰など、いざというときのためにストックをしていると、いつの間にか賞味期限が切れていたなど問題が起きることがあります。そこで、日常的に入れ替えていくローリングストックが有効だと言います。
日常的に行っていることには、特別なことが必要ありません。
ハザードマップ作り 意識を高めるイベント
地域でハザードマップをつくることを時々耳にします。GISを利用してデジタルな情報で作ることもあります。どちらかというと、作ることが目的でなく、防災意識を高めることが目的なことが多いです。こういった体験を基に防災意識を高めます。
減災 現実的な最善な方法の模索
仙台市南部では「粘り強い堤防」が築かれています。これは、津波の高さが10mを超えるからと言って、津波を完全に防ぐのではなく、津波襲来時にも壊れず、津波の威力を弱める堤防です。災害を防ぐではなく、被害を減らす減災の考え方です。
防災を考えるとき、日常的な取り組みや意識を高めるイベント、現実的な最善な方法の模索は大切な考え方になります。