子どもに雨量の感覚を伝えるに
天気予報を見ていると、「1時間に100mmの雨が予想されます」などの言葉を聞くことがあります。1時間に100mmとはどの程度なのでしょうか。1時間に100mmの雨が、外に置いてあった牛乳パックにそのまま入ったとすると、1時間に10cm雨水がたまることになります。この雨は危険なのでしょうか。
なかなかピント来ない1時間に100mmの雨ですが、これを傘の上に落ちてくる雨で考えます。
1時間100mmの雨は、60cmの傘の上にどのくらいの重さの雨が降ることになるでしょうか。
①ウサギ100匹 ②ウサギ10匹 ③ウサギ1匹
解説 ①ウサギ100匹
ウサギの重さは1匹(羽)あたり1キロくらいになります。
水1立方メートルの重さは1トンです。新聞紙を2枚広げた大きさ、あるいは60cmの傘の上に、約100キロの雨が降ることになります。
1時間というとピント来ない場合は、36秒ごとにウサギ1匹相当の重さが落ちてくることになります。
たかが1時間に10cmと考えてしまうと危険です。降水域の面積が大きくなったときには膨大な量となり、排水が追いつかなくなります。
例えば、
傘より大きな面積で考える場合、パンダだとイメージしやすくなります。ウサギだと数が多すぎる上に、計算しずらくなるからです。
10m✕10m(1a)の会議室、教室くらいになると、傘のときの100倍、つまりパンダ100頭分です。
100m✕100m(1ha)の陸上トラック、野球場、小学校の敷地くらいになると、傘のときの1万倍、つまりパンダ1万頭分です。
1km✕1kmの場合、100万倍、つまりパンダ100万頭分です。
1時間に100mmの雨が、相当なものだとイメージできたでしょうか。