Lenovo ThinkCentre M73 Tinyを魔改造したい -その5 XEONを乗せて動かしてみる-
さて、今回からは実用性云々ではなく、興味本位で色々試してみた的な記事です。ちなみに当然今回の内容もメーカーが推奨するような内容ではありませんので、そのあたりよくご理解頂き、試される方は自己責任にてお願い致します…。
これまでの記事はこちら↓
XEONを乗せて動くのか
前回、i5-4590Tを乗せて無事動かすことが出来ました。もうこれで中を弄るのは終わりにしようかと思っていたのですが、同世代のXEON、E3-1225V3をヤフオクで格安で入手できたので、動くのか試してみることに。
とはいうものの、このM73 Tinyの動作確認CPUに当然XEONはありません。ぶっつけ本番でやってみるしかありません。まあ動かなくても数百円の出費で済むので、そこまでお財布に大きなダメージはありませんが…。
XEON E3-1225V3
ということで入手した1225V3がこちら。
スペックはIntelのサイトによるとこんな感じです。
■XEON E3-1225 V3
・3.2GHz / Boost 3.6GHz
・コア/スレッド数:4C/4T
・8MBキャッシュ
・TDP 84W
コア数は今のi5-4590Tと同等で最大動作周波数とL3キャッシュが増加、TDPが爆上がりしています。正直、スペックだけで見ると交換する必要は全くありません…。
まあでも「XEONを動かす」というロマンがあれば、それだけでいいのです。
乗せ換えて動かしてみる
とりあえず、交換自体は特筆するようなことはありません。ソケットも同じLGA1150なので、もともと乗っていたCPUを外して、XEONを乗せるだけ。グリスは先日に引き続きSMZ-01Rを使います。あ、BIOSもとりあえず入手できる一番最新のものにアップデートしておきましょう。
グリスを塗りなおしたら、組み立て直して電源を投入してみると…普通に動きました!何の設定もせず、BIOSでも認識しています。あまりにもあっけなさ過ぎて拍子抜けです。
温度チェックとi5-4590Tとの性能比較
さて、無事にWindowsも起動してくれたので、まずはCoreTempを起動して温度を確認してみます。
起動してすぐでこんな感じ。正直かなり高いですよね…もう60℃超えちゃってます。
次にCinebenchR23を10分間、まわしてみます。恐らくスコアは大して差はないと思いますが、もう起動してすぐにファンが最大回転で動作しており、かなりうるさいです…。
マルチコアのスコアは「2663」となりました。i5-4590Tが「2458」なので、やはりほぼ差はないですね…。純粋に動作周波数とキャッシュの差、ぐらいでしょうか。
そしてベンチ終了直後の温度がこちら。最大で84℃となっており、かなり発熱していますね。ベンチ中はずっとファンがものすごい音で回ってましたが、このPCの冷却機能とボディサイズでは十分に冷却するのはかなり難しいようです。
低消費電力版ならチャンスあり…?
ということで、完全ネタ枠・ロマン枠であるi5-4590Tからの乗せ換えは予想通りの結果となりました。性能ほぼ変わらず、発熱は爆増…という感じです。この乗せ換え自体に性能向上的な意味はありませんでしたが、「この世代のXEONが(恐らくは)問題なく動く」というのが分かったのが唯一の収穫でしょうか。
同一世代の低消費電力版(型番にLがついているタイプ)であれば、ある程度は発熱を抑えることが出来ますし、入手価格も同じようなスペックのCoreシリーズに比べると安い事が多いようですので、この小型サイズのPCでXEONが乗ってる…というロマンを感じる構成にしてみるのも面白いかもしれません。
…まあ、自分は発熱が心配なので今回乗せた1225V3は取り外して、i5-4590Tで運用することにします。
魔改造に使ったパーツと購入額メモ(全て税込)
ThinkCentre M73 Tiny本体:2,000円(ヤフオク)
PC3L-12800 8GB×2:2,157円(Amazon)
Intel SSDSC2KW256G8X1 256GB SSD:0円
アイネックス HM-19B:514円
アイネックス YH-3020B:711円
レノボ 135W ACアダプター:2,500円
SMZ-01R:733円
Core i5-4590T:2,966円
XEON E3-1225V3:980円
現時点の合計額:12,561円