魂の成長なんて言葉に騙されるな。
長崎で出会ったおでん屋さんがよかった。八十歳になるおばあちゃんが店主の、カウンター十席だけの小さなお店。壁にはデカデカと「酔っ払いお断り」と書いてある。入店した瞬間、おばあちゃんに「お前、何しに来た?」と睨まれた。私には、レビューの評価が最悪の店に行く趣味がある。最悪と最高は紙一重で、ある人にとっての最悪はある人にとっての最高になる。このおでん屋さんは、最高だった。何を頼むか迷っていたら「迷うな」と言われた。レビューにあった通りだ。油断していると刺される。隣のお客さんがおでん