「夢のゴミ出しは深夜4時マデ」
何度も何度もあの人の肌の温もりに戻っていく
二人は同じ掛け物の中でくっついたり離れたり
抱きしめたり追いかけたりしている
家族が覗きにやってきてバスタオルで姿を隠す
いないふりを貫いて堂々とできないことばかり
人生の中で実際に過ごした時少なし
つるりとした肩まわりの筋肉が愛しいのか何か
延々と側で寄り添っては別れを告げようと思う
たった、10代の恋なのに
いちいち口を出す先祖もすまんが、やかましい
どんなスカートを履いていたって自由じゃない
細部に怒ったって身体に怒ったって又夢を見る
もう会わない人と100階の階段で会っている
飛んでいった恋はその後の出逢いを変えるという
二元性を越える時に何度も現れるのはカルマの円
アナウンスが一斉に響く
『夢のゴミ出しは、本日深夜4時マデとなっておりますので宜しくお願いします』