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人生2度目のストリップ劇場は京都〈DX東寺〉へ

ストリップって面白いんですよ

女だから言いやすいっていうのはあるかもしれないんだけれども、ストリップって面白いんですよ。簡単に非日常に入れる。

私は上から下まで古今東西の“芸人”、言い換えれば人々の欲望の対象の姿やその背景文化を見てみたいという欲求から、このマガジンタイトルでもある「浪漫色情研究會」と名付けた奇妙な活動を細々とやっていたりします。
その中でもストリップは、ダンスをメインフィールドとする私にとってめちゃくちゃ面白いことが起こっている場所だと思う。
そこには純粋に見る人を楽しませる行為があり、毎日日中から上演している劇場があり、月に2−3変わる演目があり、人の肉体を見るのに適した舞台装置があり、ダンサー(ストリッパー)がいて見る人がいて。立派な、そして純粋な踊るという行為が日々行われているところだと思ったりするわけです。
まだストリップ劇場行ったことないっていうパフォーミングアーツ界隈の人がいたら是非行って見て欲しい。それ以外の、エロを求めず芸を求める人も。

ただ、このネット社会にググっても詳しい情報が出て来ない!ってなにごと。なのでその辺の基本情報も多めに書き残しておきます。
ストリップって今や女性の愛好家も多くて、女性料金が設定されていたりちゃんと女性用トイレもあったり、私が行ったDX東寺の回も女性のお客さんが私含め5人くらいはいて居心地が悪くはない気がします。

さて、今回の目的はなんと言っても望月きららさん。京都へ旅に出たついでに彼女が出るというDX東寺に月曜の昼間っから入り込みました。きららミーツきららです★笑

DX東寺は一日4回制、自由席、入れ替えなし

1回目の開演が12:00〜で、一回チケット入ってしまえば夜まで居れます。昔の入れ替えなしの映画館みたい。この日は12:00/14:00/16:00/18:00 の四回との立て看板が出ていました。但し時間よりかなり押すこともあるそう。女性料金3,000円で入れます(安い)。
一回に4景あり、4人のストリッパーがそれぞれ20分弱?のパフォーマンスを繰り広げ、ファンタイム(って言うのかしら)があってお金出すと一緒に写真を撮ってもらえたり、その後にパンツに札束を回収していくアレ!(なんて言うんだあれ…)をやって、と言う流れでした。

なんて言うんですかね、扉を開けるとストリップ劇場の特有の空気感…。と言うか、もうくたびれて寂しくなりかけの場末の劇場のような館内に入ると、月曜の真昼にも関わらず20人くらいのお客さんが座っていました。これ、毎日興行やって成り立ってるんだからすごくないですか。
場末の…と書いてしまったけれど、やっぱり風俗と同じで現行の法律だとおおっぴらな建て替えができず、DX東寺もずーっとあるであろう面影のまま大切に運営されてるんだと思います。

私はその日の2回目の回を見ただけで、人生でも8人くらいのショーしか見てないので語れるほどではないんだけれども。「舞台で音楽をかけて、20分くらいの尺感で、まとっているものを脱いでいけばいい」と言うルールだけがあって。それに規定された自由さがあって!なんて言うんですか「10分に一度濡れ場を作ればあとは何してもいい」と聞く日活ロマンポルノと同じ自由さを感じました。
本当にみんな自分の見せ方を研究して演目を作っている!

これは演出のデパートメント

録音のセリフを流してストーリー展開があるのもあれば、バレエのような衣装で綺麗に舞う方がいて、めちゃめちゃキレキレにハイヒールで踊る人がいれば、男装チックにイケメンクールな容姿を全面に出してくる人もいる。エアリアルとストリップの相性はすごく良く、幻想的な方向にグンと持っていく演出があれば、舞台らしからぬジャージに童顔眼鏡っ子で怠惰な日常という設定もあり。本当に一人一人が自分の世界を構築していってました。
客席との関係性の築き方も人それぞれで、アイドル的に一人一人に挨拶して第四の壁なんてはじめからない人もいれば、その目に何が映っているのか、大舞台の女優さながら遠くに目線を投げる人もいて。いやはや演出のデパートメント。
曲選、衣装、小道具、舞台の使い方、踊りのジャンル、客との関わり方、脱ぎ方、全体の構成、身体つき、表情、テクニック…etc.そのすべてがイジリがいのある変数で、それらが一本筋が通って場を魅了しているとそれはもう本当に応援したくなりますよねぇえぇ、という感想です。

うわぁー本当に全裸になるんだ💡、とか(逆に見慣れちゃうもんなんだ、とも思ったりする)。うわぁー性的魅力と金銭の直接交換が行われてる…!💡とか思ってちょっと引いたり、うわぁー局部を一生懸命見せようとするとこんな動きとポーズが生まれるんだ!💡とか(やはり一番表に出しにくい場所なので、手数が限られてしまうんだなと実感。その中でもバリエーション豊かに見せポーズを研究しているストリッパーさんすごい。)、舞台設計が奥と花道とを行き来することで、めっちゃクローズアップでも見れるし全身引きでも見れるしすごいー!💡 みたいなことも同時に考えていたので、もう脳内大忙し。

自分で脱ぎ捨てたおパンツや洋服は自分で回収しなきゃいけないという慣習もツボです。

2回以上見ることをお勧めされたんですが、2時間1周する頃にはもう結構なくたくた具合で、「これを1日4回、10日間くらい毎日やりきる出演者の皆さん本当にすごい👏 お疲れ様です👏」と。本番に加え、これを準備して稽古してっていう時間もあるんだからすごいですね。
望月きららさんはめっちゃ踊れる方で(たぶんオールマイティにダンス上手い上に見せ方わかってるし振付できるタイプでは)、私の中では勝手に、みおり舞さんと二大巨頭では!と。めちゃめちゃ踊れるストリッパーさんでした。(ちなみにみおり舞さんはローザンヌファイナリスト👀)

曇天の劇場外に出るといつもの日常があり、あぁディープな京都の旅の非日常にどっぷりと浸ってしまったなと。生身の人間を感じた観劇体験は後は妙に軽快なステップで。
分析しすぎた気がするので、数を見てから語りたいなとも思っています。まずは忘備録まで📝

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