ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山
お久しぶりです。キャメルです。
後述しておりますように、こちらの書籍は発売日当日に買いに行き、無事購入できました。内容も期待を上回る面白さ、大好きなももさん文体でスイスイ読み進めてしまいました。温かい飲み物が入ったマグカップを両手で包んでいるときのような、幸福な読後感。あたたかいのにしつこくない。
そしてこのnoteも読み終えてすぐに書き始めたのですが。。。
それから私自身なんやかんやありまして、気がつけばすっかりnoteから遠ざかっておりました。
あんなに文章を書くのが大好きだったのに、いつの間にか書かないことが日常になってしまいました。
まぁその辺りのことは今回の本題ではないので、おいおいということで(書かないかもしれないけれど)、話を先に進めます。
再びnoteに帰ってきた理由は…ふとしたときに「また文章が書きたいな」「好きなものを好きだと伝えたいな」という思いに駆られたからということになると思います。たぶん。それで、今カフェでキーボードを拙く操作しております。
そういうわけで何が何やらわからないかとは思いますが(私にもよくわかっておりません)、お読みいただければ幸いです。
*
私がこの本をおすすめしたいのは
・「ひとり○○をやってみたいけど…」と今一歩踏み出せない人。
・「興味はあるけどどうしたらいいのかわからない」と戸惑っている人。
そして
・「すでにひとり〇〇をやっていて、あれやこれやを体験してきた人」です。
ひとりで何かをするということ。ひとりで何かをしてきたということ。
そこにはその人の歴史があり、背景があります。
哲学があり、世界観があります。
そして読み進めるうちに私は思ったのです。
この本が世の中に出てくれてよかった、と。
私は男性で、東京に住んでおらず、だいたい旅先で泊まるのは温泉のないビジネスホテル。そしてそのだいたいが素泊まりでコンビニ食(…だったんだけど、最近はももさんおすすめの宿を中心に少しずつ温泉宿に泊まったりしています…!)。
登山はようやく今年でやっと3年生。
お酒に至ってはめっきり酒量が減って缶ビール1本でそこそこ酔うようになっています(昔買ったウイスキーは友人に譲りました)。
そんな、物理的にも環境的にも著者と縁遠いところにいる私がどうして「この本が世に出てくれてよかった」なのか。
そして読み終えて以降、どうしてじんわりとぬくい気持ちになっているのか。
今回はその辺りのことを絡めて書いていこうと思います。
著者である「月山もも」さんについて私の知るところ
この本の著者である「月山もも」さんのことを知らない人は知らないと思います。一般的に有名人ではないし、人気ブロガーの方ですが本業は会社員で、顔出しもしていないし、YouTuberとかでもないです。だからテレビとかにも出ていないはず(こう書いてたら先日ラジオに出演されましたね)。
実は、というほどでもないのですが、私が山を歩くようになったきっかけのひとつが、この本の著者である「月山もも」さんであり、彼女が運営するブログ「山と温泉のきろく」でした。
キャンプ用品について調べていくうち、私のスタイルは軽量・コンパクトな「山道具」を使うのがいいんじゃないかとあるとき気づきまして。
バックパックに詰められる荷物はそのスペースの都合でかなり限られているし、その観点から所謂「キャンプ用品」よりも「登山用品=山道具」なのではないかということです。
その日から私は「山道具レビュー記事閲覧行脚」に出ました。
※山道具レビュー 記事閲覧行脚とは:山道具のレビュー記事を毎日読み漁ること。人によっては眼精疲労・物欲の大暴走に苛まれつつも、なぜか楽しくてやめられない夢のような時間のこと。
本当にたくさんのキャンプ・登山・アウトドアブログを読みましたが、その中でもレビュー記事は特に熱心に読みましたね。私にとっての山道具は「強くて美しいもの」で、どれも魅力的でした。
そのときに訪れたブログのひとつが「山と温泉のきろく」だったわけです。
当時はもうキャンプブームがしっかりと到来していて、ありがたいことに既にたくさんの人がキャンプギアのレビューを書いていました。
検索ボックスに「商品の名前 レビュー」と打ち込んで検索すればいくらでもレビュー記事がヒットする。定番商品はもちろんのこと、まだ発売してから間もないものまでしっかりレビュー記事が書かれていました。すごい話ですよね、よくよく考えてみると。
その情報の真偽は自分で判断しないといけないけれど、とにかくたくさん読みました。本当にありがたかったです。ありがとう。
レビュー記事なので書いている人が書きたいように書いているわけですが、その書き方は人それぞれ。
写真をたくさん使う人もいれば文章だけで書く人もいる。中には動画を入れる人もいたりして(今はもしかするとYouTubeでレビューする方がメジャーなのかもしれませんが)。
私の好みはその山道具を実際に使っているときの写真が多いものですが(使用シーンをイメージしやすいから)、それよりももっと重要な点がありまして。
それはズバリ文章です。
私はももさんが書く文章が好き
文章の好みは人それぞれ。それこそ感性の話になってしまうのですが、私は彼女が書く文章が好きです。
私の読書傾向はマガジンを読んでいただければおおよそ掴んでいただけるかと思うのですが、基本的に
装飾の少ない、さっぱりとしたシンプルな文章が好みです。
ももさんの文章を初めて読んだのは先述の通り山道具のレビュー記事ですが、そこに書かれていた文章がとにかく読みやすくて。
しかもただ単に読みやすい文章というだけではないんですね。実際に読んでいただければわかると思うのですが
載せる情報が彼女の目によって厳しく取捨選択されている軌跡を感じるような、読者の存在を意識して書かれているような、
自分の書きたいことを書きたいままエゴイスティックに書き散らすのではなく、あくまで「読んでもらうこと」を前提にした思考とそれに基づく徹底的な推敲。
そんな印象を受けました。見習いたい。。。
「これは、今までにたくさん本を読んできた人の文章だな」と感じる言葉の選び方。それによって生まれる文章の自然なリズム(誰目線)。
綺麗で、しつこくなくて、それでいて薄っぺらじゃない心地よい重みが感じられる(誰目線2)。
…とにかくいいんですよ!私に語彙力がないせいで説得力がないけれど。
彼女が書く文章をもっと読みたい私は(まるで最近知った気になるアーティストが出している過去のアルバムを探すように)、山道具のレビュー記事をあっと言う間に読み尽くし、山行記録や温泉紀行文も読むようになり…
そしてあるとき、私は山歩きを始めるのですが…それはまた別の話。
そろそろ本の中身について触れていこうと思います。
※私は基本的に事前情報がない状態で読んだ方がよりピュアな読書体験になるはずと信じているので、可能な限りネタバレにならないように書くことを心がけています。
ですが、ご本人がブログで紹介されていたので「もう内容とかに触れてもいいのでは」と考えを改めました。バシバシ書く!
とにかくまず言えることは「買ってよかった」「読んでよかった」「ひとり○○が大好きな自分をまた少し好きになれた」ということです!
「ひとり」が好きな人も、そうではない人も
ブログを愛読している人からすれば安心・安定の「ももさん文体」からスタートする「はじめに」。ここでは彼女がこの本でこれから紹介する「ひとり○○」をどう捉えているのか、なぜそれを勧めるのかが語られています。
行きたいところにはひとりで行くし、やりたいことはひとりでやる私からすれば共感するところが実に多いのですが、そうではない、あるいはやってみたいけど一歩が踏み出せないという人に対するフォローもきちんとなされている点が個人的にはとても好きです。
準備が面倒だったり、人目が気になったり、単純にお金がかかったり。。。
「ひとり」はそういう壁がいくつもあって、「それでも!」と思えるかどうかが最初の一歩だったりします。私にとってのソロキャンプがまさにそうでした。
この本に於いて、というか彼女のブログでもそうですが「世の中にはひとりで何かをするのが好きではない人も(けっこう)いる」ということを前提に書かれています。
まぁ…そうですよね。だいたいのサービスって2人以上から安くなるし、そもそも「ひとり」でやることを想定していないものだってありますし。世の中的にはそっちが多数だろうな、とは私も感じてはいます。
それに対してももさんは
気の合う相手との時間は素敵なものだけど、「ひとり」はそれとはまた違った良さがあるんですよ
こういうやり方をすれば、こういう考え方をしてみれば、「ひとり」って楽しいんですよ
という価値観をただただ紹介しているだけです。何も押し付けないし、自分の考えが絶対的に正しいと言っているわけでもない。
決して「ひとり」を自虐的な笑いにしないし、ただ自然に「自分が楽しいと思うこと」そして「それらを円滑に行うための自己流のノウハウ」をわかりやすい文章で紹介しているだけ。
この辺りが私自身「貴重だな」「素敵だな」と思うポイントです。
あなたのはじめての「ひとりごはん」はいつでしたか?
メッセージ性のある目次の次に始まるのは「ひとり酒」の章です。
ひとり酒といっても「お酒」に特化した内容ではなく、広く「ひとりごはん」と言い換えても良さそうな内容なので、お酒を飲まない人でも楽しいと思います。
この章は高校生のももさんが出会った素敵なお店の紹介から始まります。詳しい内容は是非実際に読んでほしいのですが、私が思ったのは
「こういう子、たぶん私の学校にもいただろうな」
ということです。
なんというか、普通の人なんですよね。ちょっと大人びてる気もしますけど、考えることややっていることが超高校級ではないというか。
たまに「自然に生きていたらひとりで行動してばかりだった」「だからそのことに疑問とか持ったことがないし、悩んだこともない」みたいな人もいらっしゃいますが、彼女はそうではなかったみたいです。
人目を気にするし、挫折もするし、悩んだり迷ったりもするし。。。
でも、そこで去ってしまわずに「それでも!」と思えるものがあったんですよね。
当時の店員さんの対応がまたね…ちょっと鼻の奥がツンとしました。こういう人が周りにひとりでもいたら人生が豊かになる気がする。
「行ってみたいけど不安…」そんなときは作戦を練る
大学生になったももさんは少しずつ「ひとり」で楽しく行動するためのノウハウを、体験的・実践的に学んでいきます。
私が面白いと思ったのは、ももさんが困難に直面したときの対応です。
彼女は「えいや!」と遮二無二にそこに飛び込むのではなく「この場合はどうしたらいいか」「このハードルを超えるにはどういう方法があるか」を考えて、作戦を練るんですね。
私はこんな風に系統立てて自分の行動を省みたことがないので、けっこう新鮮でしたし、何よりわかりやすかったです。なるほどな、と思うところも多かった。
私個人の歴史を振り返れば、作戦を練る面倒に対して吹っ切れたタイミング(もうわからん!やったらわかるやろ!)で発揮される「謎の勢いと行動力」でなんとかしてきたことが多かったですね。理性が足りないというか、常識がないというか…まぁ、うん。
ただ、私のような人間ではない、理性的で慎重な人、「どうしよう」と立ち止まってしまう人には有用な作戦がいくつも紹介されています。
後半にはももさん直伝の「ひとりで行く飲食店を難易度で分けた攻略法」みたいなものが出てきます。具体的なお店も出てくるので、近くにお住まいの方は特にトライしやすいのではないかと思います。
私は東京に住んでいないのでなかなかそれが叶わないのですが、系統の似たお店でトライしてみるかもしれません。それにしても東京はすごいな。大人になってつくづく思う。。。
「温泉は疲れる」…それは果たして「いつでも・誰といても」そうだろうか?
ももさんといえば!温泉!
温泉に関して言えば、私は最近興味が出てきた程度の人間なので、私にとってわかりやすく「温泉付きの旅」と考えて読んでいました。宿泊先が宿で、そこに温泉があると考えれば何回か経験があるから(そしてその経験は少しずつ増えているのです…!)。
社会人になったももさんは、ひとりではなく2人で温泉に向かいます。温泉旅ですね。交際している人と行ったり、友達と行ったり。この辺りは私にも経験があります。
そして彼女はある人と行った温泉旅にはものすごく疲れてしまい「自分は旅に向いてないのでは?」と思ってしまいます。
ですがその一方で、別の人と行ったそれについては大して疲れなかったと語ります。
同じ一泊2日の温泉旅なのになぜでしょう。どこにどんな差がある?
その答えにも私はとても共感しました。ですよね。めちゃくちゃわかるぞ。
その後、あるきっかけから「ひとり温泉」を始めるももさんなのですが、ここでも「それでも!」と思えたわけですね。だったらもうひとりで行くしかない!と。
私にとって特に印象的だったのはお湯の力について書かれているところでした。
仕事で心身がぐしゃぐしゃになったり、ささくれてひび割れたりしているとき、こういう体験が自分をあたためてくれる気がする。
そしてももさんの体験を読むことは私にとってある種の追体験になったらしく、まるで温泉に浸かっているときに出るようなため息が出ました。「そうだよなぁ…」「ほんとそうですよ…」と。
※この後私はそれを実体験にもしたくなり、ある温泉宿に行ってきまして…別のところでももさんが紹介していたところ、奥日光です。
レポートできないので書かないけれど、とても良かったです。心身が軽くなった気がする。ありがとう、たくさんのこと。
「ひとりで登っちゃいけないんだよね…?」RPG的登山入門
ひとり山の章ははじめに、今の、というか2020年4月時点での執筆であり、閉鎖された登山道や休業を決めた山小屋について書かれています。
正直このnoteを書いている時点でも、まだいろんなことが解決していない状況です。先行きは未だ闇のままです。でも時間は止まらない。今を過去にし、未来を現在にしていくだけです。
私はなんだか悔しくて悲しくて…でもしばらくしてから少し前向きになれて。私は私にできることをするぞ。
「ひとり酒」そして「ひとり温泉」を経たももさんはあるとき登山を始めるわけですが、きっかけがけっこう気の毒なものであったり(笑っちゃったけど)、防災用品を買うためにアウトドアショップに行ったらザックに一目惚れしてしまったり。
そういうあれこれがとっても身近に感じられました。山道具は魅力的ですから、仕方ないんです!
防災に関してもそうですが、私はももさんの「登山における安全意識」みたいなものに少なからず影響を受けていると思います。
ブログを読んでいるときから「ひとり」に対する考え方に共感を覚えることが多かったこともありますが、なんというかももさんは「挑戦」はするけど「冒険」はしない感じがしています。命をかけないというか、過度なスリルを追い求めないというか。
夢中になって熱くなって、前だけ見て周りが見えなくなって、自分の力量を超えた領域にズンズン進んでしまう…
そういうとき身近に人がいると「危ないよ」「周りが見えなくなってるよ」と言ってくれたりしますが(逆に「心配しすぎ!大丈夫大丈夫!」とか「これくらいでビビるなよ笑」とか無責任に教唆的なことをする人もいますが…)、ひとりで行動しているときに自分を止めてくれるのは自分だけです。
行くべきか、退くべきか。
それを決めるのは他でもない自分だ。
私はそのことに興奮し、生じる責任を対価だと受け止め、たくさんの面倒なことを引き受けることに承諾のサインをして休日に早起きします。
そして布団の誘惑をなんとか跳ね除け(できないこともある、もちろん)、仕事では持たない重さのザックを背負い、ひとり登山口に立ちます。
目の前にあるのは陰によって明度の落ちた緑色や茶色。山なのか森なのか。
登山道はその奥へと続いています。
このときの高揚感といったら…!
ああ、山に行きたい…!!旅に出たいぞー!!
また、これは私の考えなのですが…会社員の山歩きについて少し書きます。まだ少ししか経験はないけれど、すぐに熱くなって足下を見失う自分のためにも書いておきたい。
冒険も「なんちゃって」程度の軽いものであれば楽しいと思います。でも、「そうではない領域」は素人がたった2日しかない休日を使って(しかも翌日からは普通に朝から夜まで仕事の日々がまた始まるんですよ…信じらんない)やることではないと私は考えています。
現在の私は「生きるか死ぬか」なんていう本気の冒険をしたいとは考えていません。昔はそうじゃなかったけれど、今は自ら死に近づきたくはないです。
平地での生活が、言い換えれば「普通の日常」があるから山に行けるのであって、山で死んだらもう山に行けないから。そんなの涙が出るほどかなしすぎるから。
閑話休題。
この章で語られる「初心者はまずこういう山から始めて、徐々にこういう山に行ってみてはどうか」という指南は割と浸透している入門内容です。雑誌とかにももちろん載っているし、経験者やアウトドアショップの店員さんもみんな言うことです。
それでも人によっては「私・俺はもっとすごい山に挑戦したいんだ!」「もっと高くて大変な山に登りたいんだ!今すぐに!」という人も一定数いると思います。
わかります。
私だって、私だって、私だって高山に登ってみたいし(実は今年ある高い山に登ってきました…!)、山小屋に泊まって山頂で雲海や夕焼けを見てみたい。満天の星空を眺めながらテント泊をしたい。明日と言わず、今日にだって。今からだって。
そんな私を冷静にしてくれた、それでいて情熱を維持させてくれたたとえ話…RPG。
登山をRPGに喩えたところ、本当に目から鱗で「そうか!あれか!」と思いました。いきなり魔王を倒しに行ったとしても、それで万が一倒せて「しまった」としても、それって楽しいことなのか。ゲームはたった今始めたばっかりなのに、もうエンディングだなんてあんまりじゃないか。
最初は困難に感じていたことも、知識と経験を得ることでもっと楽にできるようになる。
段階的に、着実に一歩一歩「強くなっていく」実感はたしかに楽しい。それも、身体や頭だけではなく、心も一緒に成長していくこと思うから。
できることが増えていく喜び。ソロキャンプで感じたこと。胸があったかくなりました。そして野望にも燃えています。だから仕事は続けます。お金が必要だから。しんどいけど、しんどいけど辞めずに続けます。
こちらの章にも、ももさんセレクトのおすすめ「ひとり山」が紹介されています。同時に登山計画の大事さや、情報収集の仕方、基本装備や秘密兵器まで教えてくれます。秘密兵器…ロマンだ。
ただ、登山に関しては「まず仲間を探すこと」を強くおすすめされています。
これは安全面と、「それでも!」と「ひとり山」を始める覚悟(あるいは責任)の面から提案されていることだと思います。
…私も本当は、まずは山仲間を探してみるべきなのです。
それはアウトドアショップで出会った何人ものまともな店員さんからも言われたことですし、彼ら彼女らの言うように、面倒でもツアーや山岳会に「一度くらいは」参加してみるべきなのです。。。
頭ではわかっているんです。でも心がどうしてもそちらに向かない。何度も強く首を横に振る。
「毎日仕事で会いたくない人に会っているのに」「それなのに、せっかく山に来ているのに、どうして」という気持ちが消えない。消えないんです。
だから私は覚悟を決めています。自分と約束しているとも言えるかもしれない。
自然を壊さず、誰も傷つけず、必ず無事に帰ってくること。
これさえ守れたら、たとえ山頂に立てなくても、山ごはんがおいしくなくても、喝采を浴びるような偉業をなにひとつ成し遂げなくても、私の山行は100点満点です。
それに、今はまだいないけれど、私にも仲間ができるかもしれない。まだ会ったことのない彼や彼女にとって、私がそうなるかもしれない。
だから私はひとりで山を歩きつつ、RPGのように仲間を探してみようと思います。無理のない範囲で。
*
いかがでしたでしょうか。
この「ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山」という素敵な本の魅力がほんの少しでも伝わるとよいのですが。
最近ロングトレイルに対する興味が止まらないキャメルがお送りいたしました。
それでは!
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