マスタリングプラグインについて
マスタリングで使ってるプラグインを、挿してる順に紹介します。
「マスタリング」と言いますが、やってるのはEQ、ステレオ調整、コンプ、リミッティング(音圧上げ)です。
基本的にはミックスの段階で済ませてます。
INTENSITY (Zynaptiq)
マルチバンドコンプ……のようなもの。とても便利。差して2つのノブをいじるだけでミックスが明瞭になります。
ここで全体的な帯域バランスを整えます。
中高域をしゃっきりさせたり、中域を抑えたまま低域をすっと上げたり。
セールが来たらマストバイですよ。ちょっと高いけど、マスタリングが高速化します。
https://www.mi7.co.jp/products/zynaptiq/intensity/
Center (Waves)
たまに使う。
サイドの音量をコントロールしたいときに。
セール時には3000円くらいだったりする(意外と)便利ツールなので、ブラックフライデー狙いでどうぞ。
https://wavesjapan.jp/plugins/center
Ozone8 (iZotope)
マルチマスタリングツール、と言えばいいのか。色々入ってます。
これ一本でマスタリングしてもいいですけどね。
帯域干渉しがちな部分や、INTENSITYでイメージ通りにならなかった箇所の調整をします。
コンプ(Dynamics)
→イメージャー
→EQ(M/S処理用)
→ダイナミックEQ
→リミッター
とすることが多いです。
コンプは前段階である程度入っているので、細かい調整など。
ダイナミックEQはハットのうるさい帯域を叩いたり(面倒なのでAssistant機能で設定してもらってます)。
リミッターは「第一弾」です。ピークが-3dBかかるくらいにしています。OZONEのリミッターはキャラが濃く、また色んなリミッターモードがありますが、全体的にきらびやかで派手になる印象があります。ばっつんばっつんになります。
年中セールをやってる印象のこのツール。Dynamics, DynamicEQがM/S処理もできて便利……ですが、安いElementsには入ってない。
https://www.izotope.jp/products/ozone-9/
(公式ページ見てたら9のLowEndFocus機能、試したくなったなぁ……)
Pure Limiter (FLUX::)
リミッター第二弾にして、最終リミッターです。
Pure Limiterじゃなくてもいいですが、ナチュラルにかかるものを選びます。今まで作ってきたものを、リミッターのキャラで崩されたくないので。
昔はL2使ってました。TDLのLimiterとかも良い(これ無料版あった気がします)。
いろんなパラメータがありますが、だいたいAutoでなんとかなります。True Peakできれいに圧縮したいだけなのでね。
mp3化したときノイズにならないよう、最終アウトプットは-0.4dBくらい空けてます。いつも入れてるので、半ば"おまじない"になってます。
Pure Limiterには時系列モニターとDiff機能がありますが、これが便利です。
特にDiffはリミットかかる部分だけを聴けるので、ダイナミクスを潰しすぎてないか判断する材料になります。
セールのときにバンドルを買いました。
値段的にこれだけでも買う価値ありましたが、良いコンプやダイナミックプロセッサーなんかも付いてたので完全にお得でした。
https://www.minet.jp/brand/flux/pure-limiter/
Metric AB (ADPTR)
これはマスタリングに直接関係ありませんが。
リファレンス曲をロードして、スペクトラムやダイナミクスなどを比較できるプラグインです。
最終リミッターを動かしつつ、音圧がどんなものか数字で比較します。
音が大きいと良いように聴こえます。既存曲と比較して「音量は出てるのにしょぼく聞こえる」「帯域のバランスがジャンルの特徴と大きく離れている」などの問題を把握するためにも、地味ですが大切な工程です。
https://www.plugin-alliance.com/en/products/adptr_metricab.html
SynthSonicさんのレビューがあったので置いときます。
https://synthsonic.net/archives/54111669.htm
――――――――――――――――――――――――――――――――――
これだけあると、かなり簡単にマスタリングができます。
あとは頑張ってリファレンスを解析し、場数増やしましょう。
練習あるのみです。ホントに。耳と目標次第です。
おわり~~