胸鎖関節を極める【解剖学・運動学・筋トレで活躍する場面】
こんにちは!キクティーです!
突然ですが、当マガジンは本日より「トレーニーカレッジ」から「アナトミーカレッジ」へ名称を変更いたします!
トレーニーはもちろん、パーソナルトレーナーやアスレティックトレーナーなどにも必要なアナトミー(解剖学的構造・組織)の知識を詰め込んであるからです!
内容は今までと大きく変わりませんが、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします!!
はい、前置きはこのぐらいにして、今回は胸鎖関節についてお話していきます。
■胸鎖関節の解剖学【骨・靭帯・筋肉】
胸鎖関節は「胸骨」と「鎖骨」で形成されている関節です。
胸鎖関節には平坦な線維軟骨性の円板(関節円板)があります。
関節円板は関節の安定性を高めると同時に、胸骨上で鎖骨の回転中心となります。
また、両関節面が鞍の背面のような形になっているため「鞍関節」と呼ばれます。
【胸鎖関節周囲の筋肉】
胸鎖関節の周囲には
があります。
【胸鎖関節周囲の靭帯】
胸鎖関節の周囲には
の3つの靭帯があります。
これら3つの靭帯があることで、胸鎖関節は強く固定されています。
肩関節複合体(肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節)の中で唯一体幹と連結している関節です。
続いて胸鎖関節の運動学を見ていきましょう。
■胸鎖関節の運動学
胸鎖関節が関わる運動は挙上、下制、前突、後退、前方回旋、後方回旋です。
【挙上・下制】
挙上・下制は下図のような動きです。
真上に持ち上がるのが挙上、下がるのが下制ですね。
挙上は最大35〜45°、下制は10°の移動角度があるとされています。
また、上肢180°外転時は約7.3°挙上すると言われています。
鎖骨外側端が挙上すると、凸の関節面は胸骨関節面上を上方に転がり,下方に滑ります。
鎖骨の下制では凸の関節面は下方に転がり、上方に滑ります。
【前方突出・後退】
前方突出と後退は下図のような動きです。
少し見づらいですが、前へ出るのが「前方突出」後ろへ動きのが「後退」です。
前方突出と後退の最大可動域はそれぞれ15〜30°とされています。
また、上肢180°外転時には、最大可動域である30°後退すると言われています。
前方突出時には鎖骨外側端は前方へ動き、鎖骨内側端は前方へ滑ります。
後退時には鎖骨外側端が後方へ動き鎖骨内側端が後方へ滑ります。
【前方回旋・後方回旋】
こちらも少しわかりにくいですが、前方回旋は前方に回って後方回旋は後方に回ります。
後方へは50°の回旋が可能と言われています。
鎖骨が後方から元の位置へ戻る際には、 前方へ回旋しながら中間位に戻るが、中間位を通過する際にわずかな回旋が生じる。
上肢180°外転時には33°後方回旋します。
はい、こんな感じです。
滑るとか転がるとかよくわかんねぇ。。。
と思いますよね。笑
なのでとりあえず、詳しい角度とかどっち側に滑るとかは覚えなくてもいいです。笑
ただ、大事になる動きが「挙上」「後退」「後方回旋」ということと、その運動方向だけ覚えておいてください。
すでに書いていますが、肩を外転させる時にこれらの動きが必要となります。
というか、腕を真っ直ぐ上げる時もこの動きが必要です。
むしろ、この動きが出ないと腕が挙がらなくなります。
動画で見るとわかりやすいですね。
肩甲骨の動きに焦点を当てた動画ですが、鎖骨の動きに着目して見るとかなり動いている事がわかります。
肩っていうと肩甲骨の動きが重要視されますが、鎖骨の動きもめっっちゃ大事なんですよね。。。
もうこれは声を大にして言いたいです。笑
■胸鎖関節が筋トレで活躍する場面
さて、ここからが本番です!
「筋トレでどのように役立つ関節なのか」
そして
「動きを改善するにはどうすればよいか?」
を話していきます。
■読者様の声
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