見出し画像

巣鴨を「おばあちゃんの原宿」にしておくのは勿体ないという話

 巣鴨といえばとげぬき地蔵、おばあちゃんの原宿、そして各商店で売られている赤パンツ。JR山手線の駅でもひときわ地味なイメージがあるかもしれませんが、実は穴場なんです。いい感じの飲み屋や喫茶店、そして天然温泉があります。

珈琲専門館 伯爵 巣鴨店

珈琲専門館 伯爵 巣鴨店

 巣鴨駅南口から歩いてすぐ。入口はそんなに大きくないんです。これは白山通り側の出入口で、店内裏側にはもう一か所出入口があります。そちらの通りはセクシーサロン、ランジェリーサロン、ファンシーエリアの立ち並ぶピンク街。こんな駅前すぐにピンク街が広がっているのもびっくりですが、ファンシーエリアってなんじゃそらって感じです。

伯爵 店内

 店内に入ってびっくり。天井のステンドグラスは輝き、ゴージャスな椅子が並び、おしゃれな調度品で溢れかえっています。ここって本当に巣鴨?っていう、異空間に迷い込んだ気がしました。

プリンと珈琲

 パスタも旨そうでしたが夕食を控えていたので軽くデザートを注文。昭和レトロなプリンです。チーズケーキかと思うくらいしっかりとしたプリンで、玉子の濃ゆい旨さが際立つ食べ応えのあるプリンです。珈琲も味わい深く、巣鴨で人と待ち合わせするときはこのお店にしようと思いました。


東京染井温泉SAKURA

東京染井温泉SAKURA

 かつて豊島区駒込付近に「染井村」という村がありました。現在の染井霊園のあるあたりですが、ここで当時の植木屋がエドヒガンとオオシマザクラの品種改良を行い、「ソメイヨシノ」が誕生します。ソメイヨシノの美しさは瞬く間に全国に広がり、日本の春を代表する桜の品種となりました。
 そんな染井村のあった場所に、日帰り天然温泉施設があります。
 名前つけるのも上手いですよね。「巣鴨温泉」だとどうしても名称イメージ的に高齢感が否めないですが、「東京染井温泉」ならオシャレ感が出ます。
 入館料は以前1300円くらいだったと思うんですが、気が付いたら1800円に値上がりしていました。まあ、東京都心で時間制限なしに天然温泉にゆったり入れるのであれば、しょうがない金額です。
 泉質は含ヨウ素ーナトリウムー塩化物強塩温泉。溶存物質量は33g/kgとがっつり濃厚塩分の温泉です。すさまじいですね。溶存物質量だけで言えば松之山温泉の倍ですね。当然源泉かけ流しで浴用したらしょっぱくてしょうがないと思うので、加温・加水・循環ろ過されています。
 広めの露天風呂は42度くらいの温度設定、そして内湯の檜風呂が38度くらいです。
 サウナや水風呂もしっかりあるのでそういう需要にもしっかり応えられています。寝湯の幅が狭すぎるのはちょっとアレですが、総合的に見れば何一つ不自由しない施設ではあります。
 二階には談話室やリラクゼーションルームがあり、ゆったり仮眠することも可能。そう考えれば1800円は決して高くないのかも。一階には本格的なレストランもあり、一日中ここで過ごすことができます。
 追加料金がかかりますが岩盤浴もあります。
 巣鴨駅から徒歩10分ほどで行けますが、さきほど紹介した喫茶伯爵の白山通り沿いあたりから送迎バスが15分間隔で運行されており、アクセスの良さはトップレベルの温泉施設と言えるでしょう。

ばち巣鴨

ばち巣鴨外観

 塩化物泉のあとは生ビールです。
 やっぱ汗かいたあとのビールは旨いですよね。
 こちら、「ばち巣鴨」は安価で馬刺やラム肉料理をつまみにお酒が飲めるスポット。日本酒も主に関西系の銘柄を手ごろな価格で提供してくれます。ハッピーアワーだと生ビールがなんと300円。

馬刺

 この馬刺が290円なんです。これはすごい。しかもしっかりうまい。

ラムチャーシューはしっかり肉厚
カルパッチョならぬラムパッチョ
ばちカレー

 〆のごはんものも充実しています。こちらは馬肉を使った「ばちカレー」。馬肉のうま味とスパイスの奏でる絶妙なハーモニーでお腹も満たされます。
 なんといってもコストパフォーマンスが最高。しっかり馬肉や羊肉を食べたのに、低価格で飲めて最高です。ランチでパスタなども提供していますのでツイッターを要チェックです。

日本酒の魚桝

 なんとなく「日本酒」の文字に惹かれて入ってみたらとんでもないお店でした。メニューを見てなんとなく「品揃えいいなあ……」と思っていたのですが、なんとこの日本酒が1時間飲み放題でなんと1380円なんです!
 料理を一人2品以上注文する、グラス交換制などのルールはあるっちゃあるんですが、こんなのどう考えても元取れるでしょ……日本酒は品質管理もしっかりされていて旨いです。そもそも、「田酒」が飲み放題っていったいどういうことなの……。

田酒
土佐しらぎく
荷札酒
鳴門鯛

 料理はお刺身から日本酒に合うものまで多種多様。白子ぽん酢、刺身の下駄盛り、ねぎ焼、しめ鯖をいただきましたがどれも美味でした。ネギが甘くて香ばしかった……。のど黒なども有名なんだそうです。
 それにしても日本酒のうまいことうまいこと……。越後湯沢の地酒Bar山新で出会った峰乃白梅の「菱湖」や、塩原温泉の本陣で病みつきになった仙禽「雪だるま」、飯坂温泉吉川屋社長の愛する「廣戸川」まで全部飲み放題。やっぱり、美味しい酒を美味しい美味しいと言いながら飲む飲み会が一番楽しいと思います。30分延長して追加650円、結局7杯くらい飲みました。
 最高です、また行きます。
 巣鴨をおばあちゃんの街にしておくのはあまりにももったいない、という話でした、みんな行きましょ!


いいなと思ったら応援しよう!