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なぜ人は松之山温泉にハマるのか

 今年も早いものであっという間に年の瀬がやってきました。僕にとっては冬コミの時期です。明日のコミケ二日目においてサークル参加をさせていただきます。

おしながき

 前回の越後湯沢本では、越後湯沢かすみちゃんと主人公の物語を軸に、セカイ系ファンタジーを繰り広げながら湯沢町のグルメを紹介する話を書きました。
 実は今回も直前まで棚美ちゃんのストーリー仕立てにするかどうかで迷っていました。しかし、松之山の歴史や文化を調べていくうちに、実に興味深い話がいくつも出てきて、これはノンフィクションで取り上げたいと思うようになり、今回はストーリーなしの評論本を作成することに決めました。
 松之山温泉は全国有数の豪雪地帯で、今は高橋組をはじめとする雪対策のスペシャリストが存在し、道も整備され、温泉の熱交換を利用した融雪機構が備わっているのですが、かつては大雪に閉ざされた寒村で、他の地区と行き来することもままならず、それはそれは大変な生活がつい最近まで続いていたのです。せっかく温泉があっても宿泊客が松之山に到達することすらできず、冬の間は温泉旅館を営業できずにいたのです。この状況を打破したのは、とある施設のオープンでした。
 かつては芸妓などもいた松之山温泉。昭和の団体旅行ブームが過ぎ去り、交通の便が良くなり、各温泉地同士がしのぎを削るようになった現代。松之山温泉は雪国文化を見直し、その土地で生活する人にとっては身近なことを、旅人に味わってもらおうとさまざまな工夫をするようになりました。こうして松之山のグルメが花開くわけですが、観光施策のターニングポイントがイギリス人によって撮影された一枚の写真だったのです。
 もちろん、温泉の泉質についても徹底解説しております。さらには、今回の同人誌を作成するにあたり、松之山温泉の温泉宿にひととおり宿泊してまいりました。そこで出会った地酒の数々を徹底解説していくと、松之山のすごさが再び浮き彫りになってきます。新潟地酒もさらに好きになることだと思います。
 滝見屋さんで食べた山菜、野菜、きのこ類も色々紹介しております。参考文献の数も膨大になってしまいました。
 ぜひ、本書を手に取って松之山温泉を訪れてみてください。きっとあなたも松之山にハマることと思います。

 それでは皆様、明日コミケ会場でお会いしましょう!
 松之山温泉の十一屋商店でも委託頒布を開始いたします。

美人林

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