
ラヂウム玉子って知ってる?
生卵を飯坂温泉のアッツイ源泉に浸けたまま放置しちゃった失敗失敗。
まあ、試しにと殻を割ってみると、白身はトロトロ、黄身はしっかり固まった不思議な玉子が。
よし、これを土産として売って飯坂名物にしよう。
名前はそうだな、最近東京帝国大学の真鍋氏によって飯坂の赤川温泉筋にラジウム元素の含有が発見されて話題になっているから、「ラヂウム玉子」にしよう。
阿部留商店の二代目、阿部義雄さんはこうして立ち上がりました。
最初は大変だったそうですが、研究と試行錯誤を重ね、ラヂウム玉子は飯坂温泉の朝食や土産物として、次第に認知され愛されていきました。
僕が子供のころ、福島市内に在住していた祖父の家に泊まると、祖父は必ず朝食にラジウム玉子と納豆、そして魚粉をまぜたものを食べていました。祖母はそれを「らじゅーむ、らじゅーむ」と呼んでいました。納豆とラヂウム玉子をかき混ぜてオンザライスで食べるとうまいんです。
飯坂温泉でラヂウム玉子が食べられる場所

飯坂温泉のほとんどの旅館が朝食にラヂウム玉子を提供しています。むしろ、出していないところあるんでしょうか……。朝食バイキング形式の吉川屋や飯坂ホテルジュラクもラヂウム玉子はありましたので、多分飯坂に泊まったらラヂウム玉子から逃れられないと思います(笑)。
そばひろのラジウム玉子そば、アップルピーチ(パルセ飯坂内)のラヂ玉ドライカレー、オンカフェの茂庭っ湖スープカレーにもラヂウム玉子がトッピングされていますし、楽屋ではラヂウム玉子カルボナーラがあります。
人気居酒屋の絶好鳥ではお通しにラヂウム玉子をオリーブオイルで味付けしたものが提供されました。これがとんでもなく美味しいのです。和食から洋食までいろんなものに合います。福島駅前の焼鳥十八番も福島ハイエッグのラヂウム玉子が出てきた記憶があります。

わたなべパン店のラジウム玉子パンは、パンの中にラジウム玉子が入っています。マヨネーズが味の決め手。ぜひ食べてみてください。
どこで売ってるの?

飯坂温泉の旅館の売店や飯坂温泉観光協会はもちろん、阿部留商店、玉手商店など、ラヂウム玉子製造店舗でも発売しています。玉手商店はラヂウム玉子の自動販売機もあり、早朝深夜でもラヂウム玉子をゲットできます。阿部留商店と玉手商店は比較的黄身が固めのラヂウム玉子に仕上がっていて僕の好みです。この二店舗は「ラヂウム」玉子表記。
菅金商店というところでラジウム玉子を発売していると聞いて実際に足を運んでみると「カンキン書店」という名前の本屋さんなんですよね。本棚の隙間に卵がずらっと並んでいて面白いですよ、ぜひ覗いてみてください。
岩城屋米穀店はその名の通り米屋さん。岩城屋米穀店のラジウム玉子は温泉玉子スープ付なのでとにかくそのまま食べたい人にはお勧めです。
飯坂では本業の傍らにラジウム玉子を製造する業者も多く、一見関係なさそうな業者がやっているのも面白いです。こちらの2店舗は「ラジウム玉子」表記。かつて美味しいラジウム玉子を製造販売していた服部青果食品も「ラジウム玉子」表記でした。
大作玉子屋は「ラジュウム玉子」表記。また、飯坂温泉の中心から少し離れた場所でもかくた食品、福島ハイエッグ、丸滝、幕田スイ商店などでラジウム玉子が製造販売されています。丸滝のラジウム玉子は福島駅の売店でも購入することができました。黄身はかなり柔らかめです。福島市内のスーパーだとかくた食品が多かった気がします。
お店によってパッケージや黄身の出来具合が微妙に異なりますので、食べ比べしてみて自分の好みの味を探してみてください。
ラヂウム玉子を料理に使おう

ラヂウム玉子の賞味期限は購入から約2週間ほどと、生卵より長いんです。一人暮らしで生卵が消費しきれずなかなか買えないという悩みも、ラヂウム玉子で一気に解決。誰に渡しても喜ばれる飯坂土産です。
醤油や温泉玉子スープをかけてそのまま食べるのもいいんですが、和食や中華、洋食、韓国料理などさまざまな料理にトッピングして彩りを添えましょう。
・牛丼
・豚丼
・ローストビーフ丼
・カレーライス
・ハヤシライス
・ビリヤニのライタ代用品
・ハンバーグ
・スパゲッティー(ミートソース、カルボナーラ、たらこ等)
・ラーメン(特にチキンラーメン)
・そば、うどん
・麻婆春雨、麻婆茄子
・すき焼き
・サラダ(ゴマや唐辛子ドレッシングなどを添えて)
・ほうれん草のおひたし
・スンドゥブチゲ
・ビビンバ
・プルコギ
・ウエボス・ランチェロス(メキシコ料理)
可能性は無限大!
この冬は飯坂の温泉で身も心もホカホカになって、帰りにラヂウム玉子を買って自宅でアレンジしてみてはいかがでしょうか。
