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【エッセイ】夢の話(1000)
夢の話ほどつまらぬ話はないとよく言われる。それはその人の夢の語り方が下手なだけではないかもしれない。
夢とはつまり物語である。物語を楽しめる(理解できる)のは10人にひとりとある本に書いてあった。
圧倒的大多数は物語を理解できないという説である。有名な小説は国語の授業で習うが、40人クラスでたった4人のためにしかならないということになる。やはり多少の大袈裟は否定できない。
読書をする人と話をしているとたまに小説が読めないという人と巡り会う。Xの自称読書家たちはビジネス書の解説をしてのインプレ稼ぎが大多数を占める。小説もないことはないが少ない。
しかし、たった1割の人の興味が芸術に昇華されているってのが興味深い。何度も言うがかなり誇張された数字だとは思う。
〜今日の私の夢〜
新卒で入ったブラック企業に戻る話。詳細はかなりぼやけているし覚えていないので書きようがない。
しかし、新しい会社に入社して2週間。強いストレスに晒されていると考えられる。新しいことばかりである。ストレスがかからない方がおかしい。
あんなに嫌でやめた会社なのになぜ戻りたいと思ってしまうのだろう。最近その会社の牛乳が森永の牛乳より売れている(一品種だけだが)と知り、儲かってんなーって食品速報を見ながら思ったからかもしれない。あるいは昨日会ったかかりつけの眼医者が当時のブラック企業のK部長にとても似ているからかもしれない。
夢は心が発するシグナルを検知できると昔観たテレビで医師だか心理学者だかがバラエティ番組で言っていた。彼は交通事故にあった夢を見たら車のブレーキを調べるのだそうだ。芸人だかなんだかの司会者に「そこまでする必要ありますか?」と半分バカにされながら言われて「念の為です」と答えていたのをよく覚えている。私もテレビを見ながら芸人の司会者と同じ意見だった。
結構正しいと思う。私にも経験があるからだ。
10年ほど前、30年前に治療した前歯が酷く痛み抜ける夢を何度もみた。しかし起きたらその痛みはなくなっているし見た目はなんともない。
しかし、しばらく経って4年前。その夢も見なくなっていた。口の中になかなか治らぬ口内炎ができた。心配で歯医者にいったら診療所レベルではわからない(奥まで撮れるレントゲンやCTがない)ので総合病院で診てもらえと言われて行き精密検査をしてもらうと治療した前歯に接する上顎が溶けていた。
どうやら治療跡に残った菌が骨を溶かしていたらしい。
歯根切除手術をした。
夢判断を信じて、歯医者でちゃんと診てもらってれば良かったなと後悔したのであった。
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宮島ひできさん。多彩な職業経験の記事と「研師ヒデの話」は俊逸!