【エッセイ】もう賞レースはいい加減やめた方がいい(600)
何度か書いたことあるが、芥川賞など賞レースについて。
なんの権威も受賞歴も実績もねーテメーが何も言うなって諸君。なんの柵もなく書けるのがnoteだ。まあそれが問題でもあるのだが。
たとえば私が陶酔する村上春樹は芥川賞について著書「職業としての小説家」の中で「天才的な作家がデビューする頻度は5年に一度くらい」と言うようなことを述べている。
これは村上春樹の公演集だ。編集者が優秀なようでとてもよくできている。おもしろい。春樹ファンもそうじゃない方も楽しめると思う。
最近の芥川賞は狂っている。半年に一度ってペースがまず異常だし(決まりだから仕方ないが)、同時にふたり受賞することもよくある。
審査員が優柔不断なのだろうか。それとも自分の本も読まれるために読む価値もないような本を持ち上げさせられているのかもしれない。
せめて年に一冊。そして、光り輝くものがなかったら受賞者なしで良きと思う。才能もないのに芥川賞をあげたらその受賞者が勘違いして人生を棒に振って可哀想だ。出版不況は出版社の努力が足りないから起きているのだ。祭り上げはよくない。
でも芥川賞の「コンビニ人間」は(個人的に)全然面白くなかったが「地球星人」は良かった村田沙耶香さんみたいに成長する人もいるから一概には言えぬかもしれない。
今回の直木賞も芥川賞もノミネート作含めほとんど兼業作家のものだった。
この文壇のレベルの低さを打開するには専業作家の数をもっと底上げしてくれるような支援者の存在が必要だ。
それだけ日本全体に余裕がないと言うことの表れかもしれない。
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