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【エッセイ】38代目木村庄之助(1000)

昨日、大相撲のテレビ中継を観ていた。

結びの一番、行司は38代目木村庄之助。

38代目とは。とても長い歴史を感じる数字だ。

その取組の懸賞は40本ほどだった。一緒に観ていた父と母が数えていた。

一本7万円で合計280万円を勝てばもらえる(ただし力士の取り分は3万円。内訳はややこしいので詳しくはこちらのNHKのHPで)。

これは格闘技のファイトマネーとしては超超破格だ。

なぜなら日本のボクシングのファイトマネーはチャンピョン戦で100万円。

ボクシングの試合時間はKOがない試合でタイトルマッチで3分間の10ラウンド・合計30分間(1800秒)。相撲の平均取組時間は約10秒間。

ということは懸賞金40本の相撲の取組のファイトマネーをボクシングと同じ30分間(×180)に換算すると・・・

50億4000万円!

これはボクシングの世界タイトルマッチの相場1億円の50倍である。ボクシングの世界タイトルのラウンド数は12なので実際にはもっと上だ。しかし、単純比較の指標なのでこれ以上は計算しないこととする。

そして更に!ボクシング史上最高ファイトマネーのタイソン・ヒューリー選手の2022年4月の推定43億円を遥かに凌ぐ額となる。

大相撲、えげつない・・・。

なんでも貨幣価値に換算してしまう資本主義に毒された自分が嫌になるが、ひとつの指標としてはとてもわかりやすい。

サラリーマンの平均生涯所得が2億円(そんなにもらえるのかな・・・)と言われているが、スポーツのスーパースターの価値は才能に対する対価なので比較のしようがないと言えばない。しかし、どうしても比較してしまうのである。

比較すること自体が傲慢であるとはわかっている。反省しよう。

さて、今日はそんなことを述べたかったわけではない。

勝敗決まり後の割れんばかりの大歓声。過去20年間でこれほどまでに相撲が盛り上がっているのを観たことがない。

大相撲の人気がなぜこれまでに凄まじいのか、考えてみたら母との会話でピンと来た。

私「平日で満員御礼。こんなにいっぱい誰が観てるん?」
母「おじいちゃん、おばあちゃん」

そうか。最も人口数の多い団塊とその少し下世代か!これはマーケティングのヒントになるなぁ。

Kindleやnoteもその世代向けに書けば、より多く読まれるかもしれないなーって漠然と思った。

奇しくも周りにはご高齢の方が多い。少し探りを入れてみるだけの価値はあるかもしれぬ。

#創作大賞2024 #エッセイ部門



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