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【エッセイ】選挙(1200)
選挙のことを話題にするからには何かしらの問題点について記述してみたいところだが、そもそも選挙で投票率が低いことを嘆くのは違うように思った。
例えば、あなたは自転車に乗る際にヘルメットを被るだろうか?私は被らない。道ゆくほとんどの人が被っていない。体感で99%被っていない。
義務であるのに被らないのは罰則がないからではないだろうか。罰則がなければ面倒なことはしない。当たり前である。罰則を作れば必ず投票率は上がるがやる気のない票がただ増えるだけである。だから与党は罰則規定を設けたいだろうが、そんなことを推し進められる有能な方は残念ながらいないのだろう。情けない。
私も投票をしたが、きちんと投票をしたかと言われればしていない。ただ、候補者がJ党、I党、K党しかないから消去法でその中のどれかを選んだだけだ。
投票率が低かろうがなんだろうが、投票した人が真剣に投票すれば真剣に仕事をする人が選ばれる可能性が高い。
投票者の質が悪いから立候補者だって、当選するためには投票者に合わせざるを得ない。可哀想だ。本来なら理想とか政策とかを語りたいのに。そう言ったことをすれば落選するのである。だからしない。当然の思考だ。
なぜ投票者の意見が反映されやすいのかは極端なモデルを想定するとわかりやすい。または男だけとか白人だけとか歴史上存在したことがある限定した人間にしか選挙権がなかった時代を思い出せば良い。そんな時代に何が起こったか調べれば悲惨であったことは言うまでもない。しかし悲惨だと思うのは後になっての話でその当時は当たり前のこととして多くの人にとって疑問でさえなかったし、選挙権を持っていなかった女性や黒人でさえどう言ったことを意味したのかさえほとんどが理解すらしていなかったのも事実である。だからと言ってそれが正しかったか正しくなかったかは別の問題である。
私たちはいろんなことに矛盾を感じるし疑問に思う。しかしそれは全ての人に均等に浸透している考えではない。多くの人がそう思うことはあるだろうが、もちろん多くの人が思っていることが正しいとは限らない。これも極端なものを想定すればわかりやすい。
例えば死なない人がいたとしたら、命などなんの価値もないのだ。でもこれはありえないけれでも重要な想定である。身近なところに死を想定できない人間は極めて残酷である。死から意図的に遠ざけられている若者たちはSNS上では平気で他者を攻撃したり抹殺したりが日常茶飯時である。被災地に行って動画の再生数を稼いだりするのは一部の頭の狂った人間の低いモラルのせいではない。そう言った連中を支持し、消費している多くのカスがいるから成り立つビジネスである。
暇で必ず選挙に行く60台に、そう言った連中の支持者が食い込んで来ている。しょうもない候補者しか選ばれないに決まっている。これだけ不寛容で他者共感ができない時代もなかっただろう。
ま、私も共感力はないがね。