『未来の中小企業の戦略を一緒に考えようよ!』 数々の経営者ネットワークを活性化させ、ユニークな発想で多くの経営者に次世代ビジネスのヒントを提供する 「経営クリエイター 中島セイジ」さん
様々な顔を持つ(経営デザイナー/ラジオパーソナリティ/企業経営者等)、中島セイジさんにお話しをお伺いしてきました。
中島さんは長年、次世代の経営モデルとは?300年400年経営を継続させるコツとは?等をテーマに日本的経営モデル、「先義後利」の日本的精神を、現在の経営にどう活かしていけばいいのか?ということを研究され、それを実践されてきた方です。
中島セイジさんのプロフィール 出身地:北海道 活動地域:東京、北海道、他全国各地 経歴:株式会社クオーターバック ファウンダー/株式会社QB総合研究所 代表取締役/株式会社十勝里山デザイン研究所 代表取締役
1985年に企業マーケティングおよび広告戦略を中心にプランニングを行う株式会社クオーターバックを設立。1993年には中小企業を主体とした企業戦略研究会「αクラブ」を開設、主宰。経営デザイナーとして業界・地域を問わず数多くの企業を支援する。2003年以降、これからのビジネスのあり方を発信する「ビジネスの達人」や「時流観測所」は、ホームページ、メールマガジン、携帯サイトなどで人気コンテンツとして注目を集めている。インター FMラジオ「ビジネスラボ」では4年間パーソナリティを務める。著書に『儲けないがいい』(アチーブメント出版)、『非効率な会社がうまくいく理由』(フォレスト出版)がある。2015年、北海道十勝の芽室町での「MEMUROワインヴァレイ構想」に向け、株式会社十勝里山デザイン研究所を設立。2017年から「里山と生きる協会」の発起人として活動。 座右の銘:美しく生きる
「他の人がやらないことにチャレンジすることの重要性とそこから得られるリスク回避力」
Q1:実践行動するなかで、どんなことを一番ポイントとしてきましたか?
中島セイジさん(以下中島):やはり違いですかね。人との違いを求めていて、ほかの人たちがやりたがらないことにチャレンジしてきた。
多くの人はチャレンジしないですね。チャレンジは継続していく。相乗効果はチャレンジの二乗に比例する。だから大きな相乗効果を得たいのであれば、チャレンジを掛け算でやってきた。
それとリスク回避力。 私が18歳で上京したとき、周りはリスクだらけだったんですよね。当時TVでみていた24時間喫茶店は怖いイメージだったけど、いまは全然怖くないわけですよ。
私が関わっている掃除の会で新宿歌舞伎町に朝5時に集まっても、全然怖いことはない。
記者:そうなんですね、そんなに変化があったんですね!
中島:何が違うかというと、いろんなチャレンジをすることで勉強し、リスクを回避することが出来てきたんですね。
私は27歳で独立し会社を創業したわけですが、その際トラブルで裁判沙汰になった。その時弁護士を雇って裁判に臨んだんですね。 地裁から始まり最終的に高等裁判所の被告にまでなった。
これって良い勉強になるんですよ。弁護士を雇う意味はどういうことかなどなど。裁判のことはプロの弁護士に任せて、自分は仕事に注力できる。
その時の経験が今この歳になっても非常に生きているんですね。裁判に訴えられても、弁護士のネットワークもあるし、堂々と対処できる。
いろんなチャレンジをすることで、リスク回避力が得られた。また次なるチャレンジすることが出来る。
どんどんチャレンジすること。できればほかの人がやらないチャレンジをたくさんすること。それが皆さんのお役に立てたことかと思いますね。
記者:なるほど、リスク回避力と何事にもチャレンジすることはとても重要ですね!
「その地域、その業界にとっても存在理由があるかどうかが重要!」
Q2:どんな心の在り方や、認識の変化が今のご活躍に繋がっているとお考えですか?
中島:存在理由があるかどうかが重要! 他の人と違う差別化。私のかかわる経営者達にも存在理由を求めますし、その方々の経営しているお店だとか会社に存在理由があるかどうか。その地域、その業界にとっても存在理由があるかどうかが重要だと思っています。
私自身もどこかでは常に存在理由があるかどうかという生き方、発信の仕方を意識してきていると思います。
記者:本当ですね!私も全く同感です!
「AI時代と言っても本当に必要なのは、AIをどう活かすかということより、そのAIを活かす側の組織が重要」
Q3:これからの時代を語るうえで欠かせないのが‘AI’だと思うんですけれども、「AI時代に必要なこと」について、中島さんはどうお考えでしょうか?
中島:そうですね、AIはビッグデータをもとにした判断は強いと思う。例えば裁判の判例から量刑を判断するとか。
そう言う意味でも誰でも出来ることなんかは、AIにとって代わられると思います。
反面、江戸時代の「石田梅岩」や幕末の「坂本龍馬」「西郷隆盛」などが活躍した時代、その人達が歩んできた人生、歩んできた道などは、AIには真似できないと思うんですよ。その人達がどういう本を読んで、どういう好みでとか。そういう実体験を元にしたものからの判断は、AIでは真似出来ないと思いますね。
記者:確かにそうですよね。
中島:AIやロボットにも当然良い面はある。そう言う点では、AIは有効活用した方が良いと考えてます。
たとえばロボットトラクターってものがあります。自動運転で一般道を走るのは、法的にも安全面でもまだまだ難しい面がありますが、畑ならどうとでもなる。
そういうところからAIやロボットはどんどん活かしていけば良いと思ってます。
それよりも私が考えるのは、AI時代と言っても本当に必要なのは、AIをどう活かすかということより、そのAIを活かす側の組織が重要だと思っています。
記者:なるほど、AI時代でもそれを活かす組織はとても重要ですね!
「座右の銘は、美しく生きる!」
Q4:中島さんはこれからの時代、どんな美しい時代を創っていきたいとお考えでしょうか?
中島:美しいって表現があってるかどうか分からないですが、日本人としてビジネスをどうとらえるか、次の世代にどういったものを残せばよいか。
自分のキャッチフレーズ(座右の銘)が、美しく生きるってことなんですね。
名刺の裏にも書いてありますが・・・
記者:そうなんですね、それは奇遇です!
中島:それはある意味自分にタガをかけて、美しい生き方、企業の在り方が必ずあると思っていて。当然倫理観というものもあるけれども、企業として地域に貢献できているか、もっと言うと、孫、子の代まで十分意義ある存在理由のある商売ビジネスを展開しているかどうか。
ただ儲けるだけじゃなく、ただやりたいことをやるだけじゃなく。
これまでは経済優先だったけど、そのことによって歪みがうまれてきた。
次なる世代まで自慢できるビジネスとして残していく意義があるのかということを考えなくてはいけないんじゃないかと思っています。
「里山と生きるフォーラム」 っていうのがあって、石坂典子さんを会長にして僕はいろいろお手伝いしているんだけれども、これがまさに日本の里山というものをきちんと意識して次の世代につないで行こうという発想ですよね。多くの若い人たちは都会に集まって、日本の人口1億2000万人のうちの大体半分の6000万人は大都会にいると思うんですけど、そうすると地方はだんだん疲弊していくわけですよね。この人達が地方に戻らなくても交流人口として旅行なんかに行きたくなるような地域を作っていけば、そこにまた仕事も生まれるし、それでいて人口が少なくなっても交流人口が多くなっていくことで、地域を活性化していくための何かしらの施策やアイデアがでてくると思うんですよね。
そして日本の未来のためには、里山は非常に重要だと思っています。これからの次世代のためにも、その文化を残していきたいという思いで、年に一度そのようなフォーラムを開催しているんですね。
記者:美しく生きる!すばらしくて、半端ない人間力ですね!そして今回のインタビューのテーマにもピッタリで、とても嬉しく思います。 僕も地方出身者として、里山文化を後世に残していくことは本当に重要な事だと思います。
「これからの時代、若い人たちをリーダーにしたほうがビジネスはうまくいく」
Q5:最近ティール組織という本が流行っていますが、中島さんの考える理想的な組織とはどのような組織か
中島:最近AIやIOTというものが出てきて、プラットフォーマー時代になってるわけですが、 私が考えるのは、上下のリーダーシップではなく、前後のリーダーシップということを言っています。
日本の古くからある大企業の多くは「上下のリーダーシップ」で運営されている。
かたやアメリカの先端企業や日本の若い企業などは、「前後のリーダーシップ」 すなわち30歳そこそこの人がそのプロジェクトの目的にあったその人をリーダーにして、その後ろに40代以上の経験値のある方が後ろでフォローサポートしている。
組織のヒエラルキーでは無く、目的に応じたリーダーにふさわしいその人がリーダーになる。若い人たちをリーダーにしたほうがビジネスとしてもうまくいく思います。
記者:前後のリーダーシップという発想がユニークで面白いですね! 私も若い人たちを応援していきたいと思っています。 今日は長時間のインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
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[編集後記]
今回記者を担当した、菊池・松岡・進藤です。
実は記者の菊池は、中島さんがプロデュースしているビジネスCD「小山政彦のビジネスイノベーション」を10年以上前から愛聴している、ヘビーリスナーだったんですね。経営者はよく孤独だと言われていますが、私も経営者として孤独を感じることが多々有り、その中で私の心の支えにもなっていたCDだったんです。
そのような経緯もあり、長年憧れの存在である中島さんにインタビューするという無謀な申し出にも、快く承諾いただいた、中島さん・ディレクターの石黒さんには感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。
そしてこれからの美しい時代の創造に向けて、中島さんのさらなるご活躍を心よりお祈りしております。
この記事は、リライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
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