見出し画像

俺VS大根おろしご飯

丸亀製麺のアプリで「大根おろし無料」が当たった。

丸亀製麺アプリを常用する諸兄ならご存知だろうが、一応説明をする。

丸亀製麺アプリはレシートのQRコードを読み込むことで抽選でクーポンを獲得することができるのだ。

種類としては天ぷら30円引き、50円引きや明太子無料、大根おろし無料などなど…

このQRコードを読み込むことでクーポンとともに来店スタンプが溜まる…といったシステムである。


さて、私は冬の季節に大根おろしをあまり食べない。

せいぜい夏は丸亀製麺の鬼おろし肉ぶっかけ、秋はサンマの横についてるやつくらいである。大根おろしのレパートリーが2つしかないのだ。

そこで大根おろし無料クーポンが冬の季節に出てきてしまった。

さてどうしたものか…

丸亀製麺には当然サンマもないし冬の季節に鬼おろし肉ぶっかけなどあるわけがない。


そうだ、現代には検索エンジンというものがあるではないか。

そこで「丸亀製麺 大根おろし アレンジ」で検索すれば良いのでは?とひらめき、検索。

さまざまなアレンジがネットの海には転がっていたが、この中でもひときわ目を引くのが「おろし醤油ご飯」であった。


私は白米や大根おろしなど「調味料や味のついているものと共に食べる食材」を単品で食べることがあまり好きではない。

高校時代、オタク趣味にお金を使いすぎて手持ちがなかった時には学食でギリ購入できる山盛りの白米のみを注文したは良いものの味が欲しいという理由で調味料コーナーの味ぽんをビシャビシャにかけて口内に流し込んでいたレベルである。我ながら控えめに言って頭がおかしい。


私の持論では、味には「濃さ」という概念がそれぞれ決まっている。

その「濃さ」が一定以上にならないとあまり食欲がわかないし無理にかきこんだとしても箸が止まってしまう…といった理屈である。


その「おろし醤油ごはん」の「濃さ」はどのくらいか、と脳内で計算したところ、ごはん=濃さ0.1、大根おろし=濃さ0.1、だし醤油=2

すなわち(ごはん+大根おろし+だし醤油)/3で平均値は約0.73、1に満たないのでこの料理は薄すぎて料理ではないのである。(極論)


とはいえ、脳内シミュレータにも限界はある。事実は小説より奇なりという言葉があるように、現実とは想像をゆうに超えるもの。コロナ禍とか予測できてたまるかってんだ。

やはり食べてみて検証するしかない…と思い立った私は丸亀製麺に向かったのだ。


カウンターで大根おろし、天丼用ご飯を注文。ご飯は口に合わなかった時の保険とし小サイズを注文した。

大根おろしをいざ天丼用ご飯に…と思ったときに異常事態発生。大根おろしの水分が想像以上に多いのである。このままかけると味が薄くなり、ただでさえ味の薄いこのアレンジがもっと薄くなって広辞苑のページよりも薄くなってしまうのではなかろうか…

これは…絞るべきなのか…?


ええい、ままよ!(この言葉を想像するたびに母親の顔が脳裏によぎる、いつもありがとうまだまだ元気でいてね)

私は大根おろしを絞らずにかけた。これが「大人の決断」である。大人には後戻りができない決断をしないといけない時があるのである。

ここにだし醤油をご飯の器にシューーーーッ!!!!超!!エキサイティン!!!して完成である。


ぱくりと一口。

うまい。

薄いだろうと思っていたがだし醤油の量で味の濃さなど好きなだけ調整することができることに今更気づく。極論1リットルくらいだし醤油を入れればほぼだし醤油の味の濃さになるではないか。

しかしうまい。ほんまうまい。それに比べたら山岡さんの鮎はカスや。ついでに山岡さんの人格もカスや。(誹謗中傷)

うどん屋で私は何を食べているのだろう、とふと我に返るが一口運んだ途端その理性を吹っ飛ばすくらいうまいのである。

特にだし醤油がうまい。口の中でだし醤油のうまあじが広がりんぐである。

大根おろしのさっぱり感とだし醤油の圧倒的な旨味、それを支えるふんわりご飯のトリプルコンボである。

仮面ライダーオーズもびっくりのコンボの相性。

丸亀製麺…恐ろしい子…


あっという間に完食。

ごちそうさまでした、と手を合わせ退店。

また食べに来よう。


いいなと思ったら応援しよう!