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パパパパパイン、リベンジ

皆様は「ラーメン大好き小泉さん」という漫画をご存知だろうか。
鳴見なる先生原作のラーメン漫画で、アニメ化やドラマ化もされている作品である。
作品の内容としてはクールで自由奔放な主人公の小泉さんがラーメンをとにかく食べる。それに振り回される友人たち…みたいなストーリーである。なかなか面白いので是非見てほしい。

私はアニメで見たのだが、その中で一際目を引く話があった。2話のBパート、「コココココイズミサン」だ。
ネタバレになるのであらすじは割愛するが、その話に登場するのは「パパパパパイン」という店で、パインのラーメンというイタリア人が聞いたらブチギレそうなラーメンが提供されている。
ギアッチョに見せたら氷漬けにされそう。

これは行ってみるしかないだろう。味が気になるところである。
と、意気揚々と出発しガタンゴトンと電車に揺られて食べて帰ってきたは良いものの、まさかまさかのメモを忘れてしまったのだ。写真2枚しか残っていない。何たる失態…
ちなみに味はめっちゃうまかったです。ありがとうございました。

しかし、このまま漠然とした「うまかった」という記録をネットの海に公開するだけというのはさすがに自分が納得できない。
納得はすべてに優先するとジャイロも言っている。
何より味のレビューがないではないか。味覚というのは五感の中で比較的記憶に残りにくいと私は考えている。このままほとんど記憶に残っていない状態で食レポnoteを書き上げていいのか?良いわけなかろう。

ということでこの記事は2回目のパインラーメンを食べに行こう、という記事である。転んでもただでは起きないぞ!!!

パインラーメンを提供している「パパパパパイン」は町田駅から徒歩3分、町田ターミナルプラザ飲食店街に店舗を構えている。
2025年1月現在は諸事情により同じターミナルプラザ飲食店街の「町田龍聖軒」で合同営業中なので閉店したと勘違いしないように注意だ。パインラーメンはいつでも待っているぞ。
私のホームタウンである横浜から町田までは横浜線で1本。聖地巡礼しやすくて助かる〜!

そろそろ前置きが長い!とツッコミが入りそうなので本題に入る。電車でいろいろ考えてるパートはカットだカット!!!

いざ入店。「パパパパパイン」自体には1回来たことはあるので初回の新鮮な感想という訳では無いが、どうか許して欲しい。メモ忘れちゃったんです…
自分のおすすめは「海老塩ラーメン いっぱいん」だ。
「いっぱいん」とは全部盛りのことで、これを頼めばトッピングが全部乗っている状態で出てくる。
勿論スープや麺も特徴的なのだが、私の考えるこの店の一番の魅力は「具」にあると思っている。
ラーメン三銃士の三人目。「よっす、どうも。」の人の得意分野だ。
その特徴的な具が全部盛りである。頼むなら確実にこれだろう。

ということで前回と同じく「海老塩ラーメン いっぱいん」の食券を買い食レポのリベンジと行こうではないか。

初手から具に行く。ラーメンガチ勢に見られたら怒られそうではあるが、私は行く。誰にも私は止められない。
真っ黄色の味玉をぱくり。パパパパパインを存じ上げない方は「真っ黄色!?」と驚いただろう。そう、パパパパパインの味玉はターメリックで染め上げられているのだ。俺色に染め上げろ!ルーブ!!
とろりと出てきた黄身はまるでパイン味のお菓子のような味。こんなに甘いと「かいけつゾロリあついぜ!ラーメンたいけつ」に登場した「つるつる軒のさとうラーメン」を思い出す。あちらはスープも麺も具も激甘だったが。
次にパイナップルを一口。パインラーメンをなめちゃいけない。本物のパイナップルが乗っているのだ。ここでメモをしていなかったのを思い出し、メモアプリを開く。美味しすぎて忘れていた…

スープをレンゲで掬ってごくっと。海老塩のしっかりとしたうまみの奥にほんのりパイナップルのフルーティーな甘みが感じられてかなり美味しい。うまみ派はかしこいな。かしこいかしこい。
後から効いてくるスパイスもまた良い。刺激があって味が締まるのだ。
意外にもスープの「パイナップルさ」はそこまででもなく、シンプルに海老塩の後ろにいるかな〜程度である。
この海老塩スープのクオリティの高さがパインラーメンをゲテモノにしていない所以なのだろうな。ちゃんとしっかり「ラーメン」の体をなしている。うまい…

次に麺。つるつるとしたちぢれのないシンプルな細麺である。私はラーメンオタクではない一般人であるためそこまで的確なレビューはできないがこれだけは分かる。前述した海老塩スープとの相性は格別だ。例えるならサザンドラとギルガルド、ホル・ホースとJ・ガイル。
このコンビが土台を支えているからイロモノ感のある具が輝けるのだろう。
麺はパイナップル要素がなく目立たないが縁の下の力持ちと言ったところか。

まだまだ具は残っている。再びパイナップルに手を伸ばす。次はスープと絡めて一口。海老塩スープとの奇跡的なマリアージュだ。
こちらは前述したサザンガルドのような名コンビというよりバトル漫画でよくある「即席でライバルと共闘したら息ぴったりだった」のような。「足引っ張るなよ」「そっちこそ」って感じ。

残りの味玉もスープと絡めていただこうではないか。先ほど「パイン味のお菓子のような味」と言ったが、スープと絡めると本当によく合う。
じゃがチョコというお菓子をご存じだろうか。一口サイズのポテトチップスにチョコレートがかかっているスナック菓子である。
現在絶賛放送中の「仮面ライダーガヴ」でもガヴ ザクザクチップスフォームがヴァレンのチョコレートを武器にかけて強度上げてたっけ。
何を言いたいのかと言うと「甘いものとしょっぱいものは合う」。これは真理。
それが一見合わなそうに見えるパイン味と海老塩味の間の強い絆なのだ。

チャーシュー、海苔、メンマは普通のものだが、それにより海老塩ベースのラーメンに溶け込んでいる。
尖るところは尖り、安牌を取るところは取る。何事もメリハリが大事なのだ。

とか言っている間に麺や具をほぼ完食してしまった。
スープに沈んだ残りのパインを掬っている時、一番不思議な感覚になる。この感情を表す言葉はこの世に存在するのか…?

すべて食べ終わりごちそうさま。
美味しかった。またいつか来ます。

あ、写真取るの忘れた。
メイン画像は前回行った時のにしておこう。

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