死ぬということ

あーしなさいとかこーしなさいとかもううんざりだよ
あーしなきゃーとかこーしなきゃーとかもううんざりだよ
なにが正しいか知らないなにが楽しいか知ってる
即死ーザハイロウズより
人生のテーマソングだと友人たちの間で流行った
今改めて考えても死について若さ故の短絡的な発想なのか、本質に近づこうとしていたのか分からない
ただ、死について考えていたことは確か
死ぬということは生きるということに背反し
存在するということにも背反する
今私が生き、存在していることを前提として、 
もし死ぬならば、その死後がどうなるか、
それについて正しい答えは考えても考えても
全く分からない
みんなわからないのにあーでもない、こーでもない分かったふりして生きて存在している
だったらいっそ自分の好きなように今を生きる
自分の楽しいこと、感情に任せて
そんな覚えやすい歌詞と分かりやすいメロディーに自分たちの考えを重ね合わせ、考えた気でいた
神でさえ死ぬと考える日本古来の発想と
異国から伝わる宗教からの発想
外から見た私たちの存在
外から見た私の存在
私を構成する一つ一つの要素
死にゆく一つ一つの細胞
その細胞一つ一つに祈りを捧げながら
20年前の時を想う
これが生きているということ
人は考えることができなくなった時、
死ぬのだろう
それでは今の自分はどうか
生の輝き、神は死んだ、いろんな言葉を並び立て
分かった気になっているだけで
死ぬということは結局どこか遠くの存在にする
今日、たった今も死と隣り合わせであること
死後の世界も隣り合わせであるにも関わらず
経験できた範囲でしか物事を理解することは難しい 今まで難しいことは体感して理解してきた
体感することが何にもまして物事を整理することができる この体感が続く限りは生きている
五感によるこの経験がなくなることが死であるなら、そこには何にもない 神もなければ宇宙もない 痛くも痒くもない 正しいも楽しいもない
即死だろうが、往生際が悪かろうが到達点は同じ
痛みという経験も辛いという経験も一切できない
経験、生に執着がある限りはまだ死ねない
その執着がなくなった時、人は死ぬのだろう
ありもしないふつうだとかありもしないまともだとか幻のイメージの中 まったくだせぇーよ

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