ドラマ 「三体」を観ましたか?<ネタバレあり>
以前、ハードカバーのSF小説「三体」を完読した記事を書きました。
映像化を期待していましたが、Netflixでドラマ化され、3月20日から日本で配信されました。
その前に、TENCENT TECHNOLOGY BEIJING CO., LTDが作成した中国のドラマもあり、こちらは契約していたU-NEXTで観ることができたので視聴しました。第一巻を1時間ドラマ枠30話と非常にボリュームがある作品でした。
それだけ、原作に忠実でしっかり丁寧に描いており、逆に中弛みがあったり原作のアラが浮き彫りになりました。原作で理解しにくいところが映像化され、また、原作読書中のイメージとピッタリ合っているのもよかったです。
これは、原作を読んでいない人が見始めて、最後まで行き着くのは結構厳しいのではと感じました。逆にドラマを見てから原作を読んでみると、ああそういうことだったねと、理解が深まるかもしれません。
配役も汪淼の役の方、イケメンだと思うけど癖のある科学者の雰囲気をよく出しています。ぱっつんカット気味の坊ちゃん風髪の毛、そしてライカ?ではないと思うけど、レンジファインダーカメラでフィルム撮影し、自宅に暗室もあって現像・プリントもしちゃうマニア感がよく出ていました。
若い女性が、基本丸顔で可愛い系の方が多かったです。申玉菲と若き葉文潔の配役が同じに見えてしまいました。
そして、オタクの描写がとても上手い!天文学者の沙瑞山はジャンクフードモリモリ食べながらキーボードを打つアイドルオタク的な雰囲気、一方数学者の魏成は寝食を忘れずっと数式を紙や黒板などに書き続けている異常者っぽい雰囲気。いい描写です。
各国の軍人さんの軍服が欧米でも中国っぽい感じのデザインと配色!
こっからはネタバレを含むツッコミなので、ご注意ください。
三体世界が送り込んだ智子が色々地球上の科学者に悪さをするのですが、汪淼の網膜や写真撮影したフィルムに時間のカウントダウンを描写させます。カウントダウンが0になったらどうなるんだ?と演出があるにも関わらず、0の描写はなく、結局何か起こったのか?わかりません。汪淼のボディーガード史強も爆薬?が仕込まれたタイマーを胸に巻き付けて「0になったら俺も一緒に」とか言っていたけど、その後の描写がありませんでした。原作でもこの点、曖昧です。
謎の敵(三体)に対抗する作戦センター、色々情報網を駆使しているが、怪しいと見ている人物をなかなか確保できない、また見逃して保護するべき人物を守れない。
こちらもさまざまな情報収集を駆使しているETO(三体教会)も集会時に作戦センターの襲撃を予知できず被害を被る。その時ミニ核爆弾を使用して史強が被爆することになるが、汪淼も含め他の周りの人も被爆したのでは?
そして、最後の古琴作戦。たったの96時間でナノ素材を利用した飛刀(フライングブレード)を作成し、パナマ運河に設置する。これだけ大掛かりな仕掛けながらも、ETO総本山であるタンカーは事前察知できず、スライスされ壊滅。タンカーにあるデータが保管されているハードディスクの回収が目的だったけど、あの状態じゃ破損しちゃう率の方が絶対高いな。
これは、原作自体の設定だから仕方ないのかもしれないけれど、まあSFに色々ケチをつけても仕方ないですからね!純粋に楽しみましょう。
ぜひ2巻、3巻分も映像化してほしいなと思いました。ただし、さらに空想的に多次元的になり、宇宙船での描写も多くなるため、CGが多様されそうです。
次は、Netflix版の改変されて2巻の上巻まで描かれている3bodyを観てみますかね!