WISHを描く
久しぶりの遠くの友人と話した。
今度、家を買おうと思って、最近、あれこれ見ているのだそう。
わたしがマンションを買ったときの決め手は何だった?と訊かれて、一言では言えずに経過を長く話してしまった。
決め手はなかったんだ。決め手は特になかったから、「これがいいんじゃない?わたしはすごく気に入った」という身内の言葉を安易に受け入れてしまって、後になってそのことを後悔したんだもん。その結果、手放したし。
「でも、それも必要な経験だったんじゃない?」友人に言われた。
ほんと、そう。わたしも今はそういう風に思えている。
「よく言う話だけどさ、家探しのときは、どういう間取りでどういうロケーションとか自分で描いたり、イメージするっていうよねぇ。ま、わたしもあんまりやってなかったけどさ」
そんなやりとりをしながら、「あ、でも高層階はおすすめしないなぁ」とか色々思いついてくる。
「そういえば、わたしのマンションは最後の最後でやっと、その部屋に一番ぴったりのレイアウトができたの。それを見た人が買ってくれたんだよねぇ」(↓こんな感じ)
友人は最近内見したマンションのひとつが気になっていて、そこに入って初めて「ここなら、ありだな」と感じたそうだ。
「うーん、そうだなぁ。例えばそこの間取りでどんな風に暮らすか。手持ちの家具に新しくどんなものを買うか、カーテンや照明とか。在宅勤務なら、その時はどんな風に過ごすか、とか考えてみたら?」
話してたら出たアイディア。それも既にありそうで、そういうこと提唱している人もいそうだけど、自分で話しながら、我ながらしっくりきた。
友人も話すことで何かクリアになったみたい。遅くなっちゃったね、明日もう一度見にいくからと電話を終えた。
ああ、これって「WISHを描く」だったんだなぁ。
いま通っている、松木正さんの「プロキョウイクシャ養成講座」の中でペアワークで、相手の作りたいプログラムを自分が作る、というワークがある。それはつまり、わたしは、わたしのペアになった相手がどんなプログラムを作りたいかを相手に訊いて、まとめていくという作業をする。例えば、「そのプログラムを通じて(プログラムを受けた人が)どうなっていたいか」…それがWISHだ。
なぜ、相手に「きいて」もらうか。「きいて」もらうことによって、自分の放った言葉や思いが相手に反射されて、気づけることがあるから…
この「きく」「きいてもらう」のはとっても不思議で、相手の話をきいているようでいて、まるで自分ごとのように感じたりもするのだ。
あ、というか今、電話が終わったあとここまで書いて、重要なことに気づく。
友人が新しく買う家でどんな暮らしをしていたいか、もっとWISHを聴いてあげればよかったんだなぁ、と(汗)。まぁでも、きっと自分で描いていくはず。誰かに話す、きいてもらうってのもほんと大事。わたし自身は話すこと、自分を出すことももっとやりたいんだろうし、「きくこと」もまたやっていきたい。
そういえば、この講座「プロキョウ」を進めていく横でいろんなことがパラレルで起きはじめている、ような気もしてきた!
※タイトル写真は長野県東御市にあるmimi lotusで撮ったもの。オーナーが現店舗をつくる際にイメージやアイディアをかき留めたノートから
「妄想はもう、そうなっているんだよ」
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