高いローカリティとの接触による感性と感受性の仮説としての巡礼を模す旅 地方とのプロジェクトと企業の事業創造との接続から考えるフィールドへの関与
事業を創造するために、企業の従業員が重要な個人・チーム・企業の素養は何であろうか?僕の中では「仮説思考」が重要であると考える。
https://www.projectdesign.jp/202002/thinking-power/007395.php
地域をここではローカリティの高い地域のことを指す、と定義した上で話を進める。
ここでは事業を創造していくには「仮説思考」が最も重要な要素であり「仮説思考」を高い水準で行うためには、自身乃至チーム・企業の感性を高め感受性を育むことが大事であるという仮説から、地域へ行くことの重要性を提案する。
事業創造するために必要な素養、また地域へ行くことによる価値は当たり前のように幅広く多く深くあろうと思うが、僕が地域と共にプロジェクトを進めていく中で、最も自身がアップデートされたと感じる点がこの考え方のスタートとなっている。
地域に行って「見る」だけではなく「観る」。この違いは、受動的/能動的、一時的/継続的、感情的/理性的などの違いが考えられるが、僕が重要と考えるのは「意識的に観る」かどうかの違いであり、そこに「観察」や「洞察」が宿っていることである。
地域に行くことは、現場に降り立つこと、と言い換えることができると考える。
つまり高い解像度で現場を観るということである。
観るためには覚悟が必要。覚悟を持って臨んで地域の価値を発見する。
価値を発見するための旅路にこそ価値を見出す。
発見するために観る。観るためには、
感受性を育むことが大事。感受性の高い低い。そこに優劣はなく、感受性が高いほど、個人として受け取れる。低いほど客観的に観ることができる、という大きな違いがありどちらも特質性を持つ。
何を受け取るかを見定める、どういう意味や価値を与えるかを選ぶとることができるセンス=感性
それを鍛えるもしくは身につけるための一つの手段として、地域へ行くことを僕から提案するものである。
少し長くなるが、上記のような考えに至る、僕の中で重要な部分であるため、「伊藤俊治氏:バウハウス 百年百図譜」”デジタルバウハウスとコミュニタス”の章から、引用させていただく。
さらに伊藤氏はこう続ける。
巡礼的プロセスをアートやデザインを行う主体としての僕らが取り込むのが重要であることがこの部分だけでも十分伝わるであろうと思う。脱構築(二項対立的な秩序のずれから生じる永遠的な新たな価値の生成)的な考え方を実践的に行うことで、自身の生死の捕まえ方とその創造性をアップデートする試みと、(それが一人の旅であったとしても)共生を意識せざるを得ない極端な状況における共生がベースとなる共創の意識を作っていく。そうすることで精神的な世界を含めたこの世界におけるコンテクストを自由に横断することができるようになると考えている。
価値がある地域にその価値を教えてもらいにいくのではない。
逆である。地域へ行って無理矢理にでも価値を発見しそれを共有する覚悟で行くのである。
行くだけではつまらない。発見してあー楽しかったっていうだけではつまらない。従来型の”観光”であればそれでよい。それは家族や友人、もしくは一人でただ行って来ればよい。行動に起こすことでそこに意味を生むのである。つまり、発見したものを誰かに伝えるために可視化する。表現する。掘り起こす、掛け合わせる、足す、引く。編集する。そうすることで、モノやコトにしていく。その過程にこそ意味がある。
事業を起こすためには、感性を高めて感受性を育むことが大事である。
かつその感性と感受性を応用して、視座視野視点を縦横無尽に操ることができるようになることが大事である。
地域へ降り立ち、高い解像度を得ながら観察し探索し、感性を高め感受性を育み、それによって、自身の関わる事業を見つめ直すのである。
宣伝
日程が変更になりました!※現在日程調整中というわけでここまで書いてきた上で、急に宣伝なんですが、2022年9月28,29,30日に、京丹後をフィールドとした、アクティブワーキングという現地に降り立って事業創造を考えるプログラムを、僕が所属しているIDL[INFOBAHN DESIGN LAB.]にて実施します。
詳しくは下記のPeatixを見ていただければと思いますが、IDLも所属する「丹後リビングラボ」と共に、事業創造における地域との関わり合いを通じたサステナブルな事業アイディアを発想・創出するためのデザイン的アプローチを用いたプログラムとなります。
現地の事業者が多数参加する共創を見据えた場を提供するプログラムとなっていますので、ぜひご参加ください。
お申し込み期限は9月21日です。