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マリーローランサン 時代をうつす眼 感想 変わるものと変わらないもの

アーティゾン美術館のマリーローランサン展見てきました。
マリーローランサンはキュビズムの画家として位置付けられることもあるけど絵画の流れのようなものから少し離れた画家で、知名度の割にはあまり語られない画家のように思う。
絵画だと画面の構成は構図と呼ぶけど、マリーローランサンのそれは、メインとなるものを中央におき、それに最適な色面と形状を組んでいく、「配置」といえるようなスタイルが思い浮かんだ。
キュビズムまでの西洋絵画のような遠近法を使った奥行きのある絵画と、キュビズムで見られるような平面へと還元した絵画の中間として、平面ではないけどそれほど奥行きのない独特の空間に描かれているように思った。

仮面のようで少し不気味な顔も、全体のバランスと共に見ると、柔らかで優しい顔に見えてくる。比較するような画家がいないこともあってその手法への興味は尽きなかった。
あくまで個性は曲げずにいながら、時代に合わせて装飾を加えたり色彩を鮮やかにしたりといった変遷も味わえる楽しい展示でした。


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