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自分が思っているよりも思われているってこと、真剣に考えたい夜

初のリリースライブから2週間近く経って関連して出せるものが揃ったのでそろそろ纏めようかと思う。

大体のことはTwitter(現 X)のスペースで話したので重複するかも


半年前から少しずつ練習をして18曲覚えた。ヱスケーの歌詞はとにかく覚え難い。歌詞というよりもブログのようなものでそれを18日分暗記したといえばわかりやすいだろうか。(1曲他人の歌詞のもあるけど)そしてそれを力技でラップにしているので歌い難いのだ。

僕もはじめは小節の最後できっちり韻を踏む歌詞を書いていた。しかし内容がブログのような形になっていくにつれて「ラップらしいラップ」が内容に合わないと感じるようになった。歌い方も普段の発声に近い自然なものが合うと感じ徐々に変化して行った。その変化がよりライブを遠ざけたように思う。何が言いたいかと言うとライブを想定した曲作りを今までしてこなかったのだ。

普段は座って微動だにせずに録音をしている。衣擦れの音が入ったり位相のズレを防ぐ為だ。何度かスタジオライブをやったがその時の映像でも座っている。そこでようやく手の動きや発声を意識し始めた。そう考えるとかなり長い時間をかけて準備をしていたことになる。

ライブは今までしてきたことの積み重ねだと思う。12年も前にやったライブのことなど殆ど覚えていないがやったという事実は自分の中に残っている。反省と練習の繰り返しだ。

少し声を張っただけでもすぐに枯れる。腹筋が痛くなってしまう。走る時間までは取れなかったが数ヶ月腹筋を続けた。元々アルコールは苦手だったが禁酒禁煙も同時に行い体調管理にも気を遣う。みんなライブの度にこんなことをしているのだろうか?
自分は一度きりだしやるだけやろうという気持ちでやれたがこんな意識は長く続かないだろう。

仕事の行き帰りに全曲通しで歌うのを日課にして家を出る前、勤務中や休憩時間や帰ってから口ずさむか聞き込むかどちらかは常にしている状態だったがそれでもなかなか覚えられず精神的に追い込まれる日々が続いた。

友人から「他人の曲だと思って分析しながら聞くと良い」と言われ実践した。
スタジオに入る予定の2日前くらいにはなんとか頭に入ったが、いざ違う環境で数人とはいえ人に見られていると上手く歌えない。この状態に慣れなくてはとてもライブはできそうにない。1曲だけとはいえMGMがしっかりこなせていて感心した。

また1週間後にスタジオに入ったときに「これならなんとかなるかも」と思える程度にはなっていた。自分の心境としてはこれから1秒でもサボれば大変なことになるという気持ちだった。

企画をしてくれたひなの氏には何もかもを質問した上で「全部決めてくれよ」と言って呆れられもしたがそれ程にライブのことがわからなかったのだ。言うなれば初めての職場で「好きにやってみてよ」と言われているような状況だ。そんな事できる人いる?

サポートにシロシビンズ、ゲストでオオヤヨシツグさん、MCビル風さんが来てくれることになり正直かなり助かった。みんなステージ慣れしているし動きに華がある。映像を見返すとこの辺が自分には足りないなあと思う。

自分が東京でライブすることなど今後きっとないだろうと思い、曲を作り始めたときから一緒にやっているMGMを無理矢理連れて行った。シークレットゲストが地元の友達

自分はヱスケーを続けられるように人生を選択してきたが彼は違う。仕事も家庭もあるし子供も居るのだ。それでも未だに僕に付き合って曲を作ったりしてくれる。年々その凄さを感じるようになった。
誰に求められるわけでもなく夜中の公園に集まって、どこに出すわけでもないアルバムを何枚も作っていた2人が東京でライブをする機会などこの日を逃せばもう来ないのだ。誰もそんなことは知らないけどね

10人来ればいい方だと思っていたが蓋を開ければ満員になるほどのお客さんが来てくれた。

ツバメスタジオ 君島結さんのXから

県外から来てくれた人、海外の人、懐かしい友達、偶然出会って友達になったバイクで北海道一周をしていた人にも会えた。

中学の同級生が「写真撮ろうかとも思ったけどそれって撮るのに集中してしまうわけで、ライブをやっている人に失礼だなと思ってやめた」と言っていてこいつと友達で良かったと思った。地元の友達にしか通じないネタを開演前に仕込んだりもしたが笑ってくれたようでそれも良かった。そもそも活動を始めたきっかけも友達に笑って欲しかったんだ

無理に誘ってしまったかなーと思っていた友達から興奮気味に質問攻めに合い誘って良かったと思った。なんとなくフォローしているだけで特に興味はないんだろうなと勝手に思っていたフォロワーが見に来てくれたり、サイン会のような状況になって写真を撮ったり握手をしたり、熱く語ってくれるお客さんのことを愛しく思った。
帰ってから一人一人にまだ伝えたかったことや話したかったことが浮かぶ。

僕は自分の曲が聞かれていることに対してどこか他人事で「誰かのおまけ」や「ついで」だろうという感覚が抜けなかった。
それがあれだけ真っ向から視線を浴びたり気持ちを伝えられれば嫌でも自分が間違っていたとわかる
僕は今後このことに向き合っていかなければならない。

打ち上げでビル風さんに「誰がどう見たって大成功ですよ!」と力強く言われたことが嬉しかった。SNSに感想を書いてくれる人やDMで直接メッセージをくれた人、見に行きたかったと言ってくれる人も居た。

表面上の数字に囚われてしまうこともあるが、ライブにあれだけの人が来てくれたことを考えるとネット上の数字だけでは測れないものがあるなと思う。
ライブをやることに意味はあるのかと疑問だったが意味をわからされた結果になった。


僕の場合は滅多にやらないとか最初で最後とかが乗っかっての結果なので一概には言えないけど仮に東京に住んでいてコンスタントにライブを続けて毎回このような成果がでればそれだけで生活が成り立つのだろう。
しかしながら僕は札幌に住んでいるしこれほど人が来てくれる東京に行くための交通費を引いてしまうと売り上げは僅かなものになる。それでも凄いけどね


物販をたくさん用意して良かった。気を遣わせて買わせてしまった部分もあるがまあそれも実力のうちとしよう。みんなありがとうな

来月からしばらく北海道を離れることになったので録音したりなんなりが難しくなる。が、何とかヱスケーをやっていこうと思う。
帰ってくるのは4月頃だ。初めて雪のない土地で冬を越す


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