奈良県知事選、情けなさを露呈する自民党
今春の奈良県知事選では、現職の荒井氏と新人の平木氏、維新の山下氏の三つ巴の戦いが予想されています。
奈良県連の会長である高市早苗議員は、平木氏を推薦するよう自民党本部に上申しているものの、未だに公認が出ていません。
ここにいたる過程で、自民党政治というものを知らない私はいくつかの疑問がわいてきました。
高市氏のツイートで理解できない部分をご紹介します。
まずはこちら。
平木氏は奈良県連の推薦は出ているものの、本部の推薦が出ていない状態。
このままでは公明党からの推薦が貰えないじゃないか、というものですが、このツイートはただただ情けないと感じました。
「公明票がなくても県連が総力をあげて平木を勝たせる!」と言えないのが情けない。
そこまで言わないにしろ、様々な選挙で似たようなケースがあります。
公明党が誰にも推薦を出さず自主投票となっても、推薦しないだけで特定の候補者へ票を集中させていることはよくあるのです。
こんな恥ずかしいツイートをせず、「自民党本部の推薦が出ないので公明党さんは推薦いただけないですよね。しかし一緒に平木県政を作っていきましょう。」と裏で交渉すればいい。わざわざ公明党に関するツイートをするメリットが分かりません。
次が本題のこちらです。
国会議員たちが荒井氏へ勇退を勧めることになった、までは分かるのですが、なぜそれを県議会議長(自民党・岩田国夫氏)にさせたのでしょうか。
県連会長である高市氏が若造だからとか、そういう問題ではなくて、二元代表制の対である議会の長が知事を説得するのはお門違いでは。
まだ荒井知事も自民党所属であれば、議長と同じ組織にいるということで成立すると思うのですが、無所属の知事に対して議長が勇退を説得するというのは理解できません。頭から高市氏が敬意を持って説得するのが正攻法だったと思います。
いや、それ以前に・・・そもそも、出馬を断念させる説得って何?
政党が持っているのは、公認・推薦・支援をするかしないかの権利です。
組織外の人に対して選挙に立候補させない権利なんて持っていないですし、もっと言えば、立候補させない方向へ説得することすら不思議に思えます。
説得する相手に「公認・推薦・支援はしなくていいよ。情勢調査で劣勢なのも分かっている。けど出馬する。」と言われれば、それ以上追って説得する権利なんて誰も持っていません。
「いやそれでは支援組織があなたに付いて割れてしまうじゃないか」と考えるのであれば、それも1つめのツイートと同じで、情けない話です。
さあ、告示日まであと2日になりました。
奈良県知事選、大注目です。