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フリーランス薬剤師の税金対策|控除を活用して節税しよう

「フリーランスになると税金は自分で払う必要があるって聞いたけど、何をしたらいいんだろう」

「節税って言葉をよく聞くけど、具体的には何をしたらいいの?」

これからフリーランス薬剤師になろうとしている方や、フリーランス薬剤師を始めたばかりの方のなかには、税金の仕組みがわからずに不安に思っている方もいるかもしれません。

会社員では給料から天引きされているので、なかなか勉強する機会がありませんよね。

この記事では、フリーランスが支払う税金の仕組みや、節税のポイントを解説しています。

税金について漠然とした不安がある方や、税金で損をしたくない方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

フリーランス薬剤師は自分で支払う税金額を申告する必要がある

会社員からフリーランスになると、支払う税金額を自分で税務署に申告する必要があります。

会社員は会社が収入を管理していますが、フリーランスになると自分の収入は自分で管理するためです。

国や地方自治体に支払う税金の金額は、基本的に収入の金額によって変わります。会社員の場合は、毎月の給料から税金が天引きされるシステムです。

毎月天引きされる税金額は概算で、最終的な支払額は年末調整により決定されます。確定した税金額よりも天引きされている税金額が多い場合は還付され、少ない場合は追加で徴収されます。

フリーランスの場合、税金が天引きされるかどうかは取引先により異なるので注意が必要です。また天引きされる税金は所得税のみで、住民税は申告した収入をもとに決定されます。

会社員と同様、天引きされる税金は概算です。最終的な金額によって還付されたり追加徴収されたりするのも同様で、いずれも確定申告をすることで最終的な税金額を決定する必要があります。

会社員の場合は会社が行っているお金関連の仕事を、フリーランスは自分でやる必要があることを理解しておきましょう。

支払う税金の種類や確定申告について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

フリーランス薬剤師には支払う税金を減らせる方法がある

支払う税金額は受け取った報酬額に応じて変わりますが、受け取った報酬の全額に対して税金がかかるわけではありません。

支払う税金額は、受け取った報酬から仕事関連に使ったお金(経費)と、該当する控除を差し引いた金額(課税所得)に対してかかるのです。

支払う税金を減らすためには、課税所得を減らすことが大切です。課税所得を減らすためには、経費を増やす方法と控除を増やす方法の2つがあります。

ただし、経費を増やす方法は手元からお金が出ていくことに変わりはなく、仮に利益が出ていないのに経費を増やしてしまった場合、節税ではなく浪費になってしまいます。

一方で控除を増やすことでも、支払う税金を減らすことが可能です。無理やり経費を増やしてしまうことを防ぐためにも、控除の増やし方を知っておきましょう。

この記事では、以下に挙げる5つの方法を紹介します。

  • ふるさと納税

  • 小規模企業共済

  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)

  • 国民年金基金

  • 付加年金

ふるさと納税

ふるさと納税とは、本来は自分が住んでいる自治体に払う税金の一部を、自分が応援したい市町村に寄付できる仕組みです。

実質2,000円の負担で、寄付した金額に応じた地方の名産品をもらえるのが特徴です。

たとえば1万円を寄付した場合、差額の8,000円は最終的に手元に戻ってきます。ただし、全額が現金で還付されるわけではありません。

一部は所得税の還付金に反映され、一部は住んでいる自治体の住民税から控除される仕組みになっています。

控除される金額には上限があり、上限額は年収や家族構成により変わります。控除される以上の金額を寄付してしまうと、自己負担額が上がってしまうので注意しましょう。

上限額の目安は、ふるさとチョイスで調べることが可能です。あらかじめ調べたうえで寄付金額を決めるのがおすすめです。

なお、ふるさと納税の詳しい仕組みややり方については、下記の記事で解説しています。気になる方は、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。

小規模企業共済

小規模企業共済は、毎月自分でお金を積み立てて、事業を辞めるときに受け取れる仕組みです。

会社員の退職金に値するもので、掛金は全額控除になるのがポイント。安心して暮らせる未来のためにお金を作りながら、今支払う税金も減らせます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

iDeCoは、自分で掛金を決めて金融商品を運用するタイプの年金です。国に納める年金の種類は会社員とフリーランスで異なります。

会社員が国民年金と厚生年金の2階建て構造なのに対し、フリーランスは国民年金のみの1階建て構造です。構造の違いにより、将来受け取れる年金額も変わります。

フリーランスは厚生年金を利用できないので、2階建て構造を自分で作る必要があります。iDeCoは将来の年金を積み立てながら、節税にもつながるのがポイントです。

年金の一種なので、運用したお金は60歳以降に受け取れる仕組みになっています。掛金の上限は月額68,000円で、自分の収入に合わせて無理なく掛金を決められます。

国民年金基金

国民年金基金は国が運営する年金制度の一種です。一定の掛金を負担することで、厚生年金のように年金の2階建て部分を上乗せできます。

iDeCoとの違いは金融商品の運用がないことです。運用実績に左右されることなく、一定の年金額を受け取れることが確約されています。

国民年金基金も全額が控除になるため、節税につながります。掛金の上限はiDeCoと合わせて月額68,000円で、金額は自分で設定可能です。

ただし途中解約ができないので、始めるタイミングは慎重に検討しましょう。

付加年金

付加年金は、今納めている年金に月額400円を追加で支払うことにより、将来受け取れる年金を上乗せできる制度です。

年間で受け取れる年金額が、「200円×納めた月数」分増える仕組みになっています。

たとえば、30歳から60歳までの30年間(360か月)付加年金を支払った場合、受け取れる年金額は以下のようになります。

支払った保険料:400円×360か月=14.4万円
加算される年金額:200円×30年(360か月)=7万2,000円/年

2年間年金を受給すると、支払った付加年金を回収できます。付加年金も全額が控除になることと、月々の負担額が少なくて済むことから、手軽に始められる税金対策といえるでしょう。

なお、国民年金基金との併用はできないため注意してください。

税金対策ができる制度を知って賢く節税しよう

フリーランスは自分で税金の管理をする必要がある分、最初は大変に感じることもあるかもしれません。

ただ、自分の収入に合わせてカスタマイズしながら税金対策をすることが可能なのはメリットです。控除の仕組みを活用しながら、賢く税金対策を始めていきましょう。

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