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薬剤師はAIに仕事を奪われるのか?
最近では、医療の情報誌やSNSなどで「薬剤師の仕事がAIに奪われてしまうのではないか?」というような声があげられています。
確かに、医療業界においてもAIを活用したスタートアップ企業は増えており、近い将来、現在薬剤師が行っている業務の一部をAIが行う時代はやって来るでしょう。
今回は、AIに限らず機械化の影響による、求められる薬剤師の変化についてお話したいと思います。
AI、機械にできること
AIの定義については、人の見解によって様々です。
ただ、大量のデータに基づく情報処理という点では共通している認識でしょう。
調剤薬局において、処方監査や調剤、薬歴管理の業務に関しては、すでにレセコンや調剤ロボット、薬歴ソフトの進化によって、正確且つ迅速に処理できるようになってきています。
今の技術でも物理的に十分なスペースがあれば、処方入力から、ピッキング、調剤(一包化、水剤・散剤含む)まで全自動の薬局を作る事は可能だと思います。
一方、情報提供に関してはどうでしょう?
おそらく、こちらも可能です。
例えば、ソフトバンクのpepperのような話すロボットに専用のソフトやAIを組み込めば、服薬指導するロボットも作る事ができると思います。
薬剤師に求められるもの
ここまでお話すると、薬剤師の仕事は全てAIや機械化により奪われるのではないか?と思ってしまいます。
しかし、大事なのは、患者さんが本当に必要とするものは何か?という事です。
少し話が変わりますが、ネットショッピングで買い物をしていると、オススメの商品を紹介された経験はありませんか?
それもまさしく、AIや機械化の一種と言えます。
では、ネット上で「あなたへのオススメです」と商品を紹介された時、即買いしますか?
おそらく、ほとんどの方が商品説明だけでなく、レビューを見て決めるのではないでしょうか?
むしろ、レビューがなければ買う事を躊躇する方も多いのではないかと思います。
これはなぜでしょうか?
答えは、「感動を体験したいから」だと思います。
例え、他に良さそうな商品があっても、実際に使った人の声やその分野において詳しい方にオススメされるとそちらを買ってしまいます。
これは、薬局においても同じ事が言えるのではないでしょうか。
確かにAIや機械化により正確且つ迅速に、患者さんに薬を渡す事は可能かもしれません。
しかし、一番大事なのは、患者さんに安心や感動を体験してもらう事です。
患者さんは、異変という不安を抱えて病院に掛かり、薬局で薬をもらいます。
その不安を安心に変えるにはどうしたら良いのか?
この薬局に来て良かった、と感動してもらうにはどうしたら良いのか?
また、あの薬剤師さんに相談したい、と信頼してもらうにはどうしたら良いのか?
日頃から意識して患者さんと接している薬剤師が将来も必要とされる薬剤師ではないでしょうか。