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フリーランス薬剤師とパート薬剤師の違い|それぞれに適した特徴も解説

いつもご覧いただきありがとうございます。

私は、薬局とフリーランス薬剤師のマッチングサービスSUPPOND(サポンド)を運営しつつ、フリーランス薬剤師としても働いております。

今回は、フリーランス薬剤師とパート薬剤師の違いがテーマです。

正社員以外の働き方が気になっているけれど、どの働き方が自分に合っているのかわからず迷っている方はぜひ参考にしてください。

フリーランスとパートでは薬局から求められる役割が異なる

フリーランス薬剤師とパート薬剤師では、薬局側から求められている人材としての役割が異なります。

パート薬剤師が通常業務を運営するための存在であるのに対し、フリーランス薬剤師は人手が足りないときの助っ人のような存在です。そのため求人の流れも異なります。

パート薬剤師の場合は薬剤師側が働ける曜日や時間帯を提示して条件に合う薬局を探すのに対し、フリーランス薬剤師の場合は薬局側が人材不足の日付や時間帯を提示して、働ける薬剤師を探すのが一般的な流れです。

パートは雇用された後は基本的に曜日や時間が固定されるのに対し、フリーランスは薬局の人手状況に応じて柔軟に対応することが求められるでしょう。

下記の記事では、フリーランス薬剤師として現場を経験したSUPPOND会員さんの体験談を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

フリーランス薬剤師とパート薬剤師の違い4つ

薬局から求められる役割が異なることで、フリーランス薬剤師とパート薬剤師の間には4つの大きな違いが生まれます。

  • 薬局との契約形態

  • 働き方

  • 給与・報酬

  • 福利厚生

各項目でどのような違いがあるのか詳しく見ていきましょう。

薬局との契約形態

フリーランス薬剤師とパート薬剤師では、薬局との契約形態が異なります。パート薬剤師が薬局と雇用契約を結ぶのに対し、フリーランス薬剤師の場合は業務委託契約です。

雇用契約の場合、薬剤師は「労働者」としての位置付けになります。

そのため労働保険や社会保険への加入、有給休暇の取得、薬局側からの一方的な解雇の禁止など、労働基準法に則った保護が受けられます。

業務委託契約の場合は、「薬局を運営する」という成果に対して報酬が支払われる契約です。労働者ではないため、会社員のような福利厚生はありません。

契約形態が異なっても実際の仕事内容はほとんど変わりませんが、契約形態による制度の違いがあることは理解しておきましょう。

働き方

フリーランス薬剤師とパート薬剤師では、仕事の入り方も異なります。パート薬剤師の場合、基本的には曜日や時間を決めたうえで雇用契約を結びます。

薬剤師側か薬局側の状況に変化がない限り、契約内容は継続です。

そのため一度薬局に入ると、契約内容に変更があった場合、もしくは辞めるまで職場の場所や仕事の曜日、時間帯が変わることは基本的にありません。

一方フリーランス薬剤師の場合、薬局の人手が足りないタイミングで助っ人として呼ばれることがほとんどです。

常勤ではないことから、固定されたシフトもありません。勤務先も1か所に固定されるわけではないため、実際には複数の薬局と契約して仕事量を安定させることになります。

※一定期間、曜日や時間、店舗が固定する場合もあります。

給与・報酬

給与や報酬の相場も、フリーランス薬剤師とパート薬剤師の間には差があります。一般的に、フリーランス薬剤師の方がパート薬剤師と比較して報酬相場は高く設定されています。

理由は、フリーランス薬剤師は薬局が人手不足のときに働けることに対する付加価値がつくためです。

ただし、フリーランス薬剤師の場合は月々の仕事量が決まっていないため、収入を安定させるにはコツが必要です。

パート薬剤師の場合は報酬相場がフリーランス薬剤師と比較して低いものの、一度薬局と雇用契約を結んだ後は勤務時間が固定されます。

そのため、毎月の収入を予測しやすいといえるでしょう。

福利厚生

契約形態の違いから、福利厚生はフリーランス薬剤師とパート薬剤師の間で大きな違いがあります。

パート薬剤師は薬局に雇用されているので、条件を満たせば社会保険や厚生年金に加入できます。また、勤務日数に応じて有給休暇も付与される仕組みです。

一方でフリーランス薬剤師の場合は、薬局に直接雇用されているわけではありません。そのため、薬局の福利厚生は残念ながら受けられないのです。

健康保険や年金は、国民健康保険や国民年金に加入する必要があります。

社会保険や厚生年金は会社と労働者で負担額を折半するのに対し、国民健康保険や国民年金は全額自己負担になります。

フリーランス薬剤師は報酬相場が高くなる一方で、自己負担額も上がることは理解しておく必要があるでしょう。

以下の記事では、フリーランスにおすすめの年金対策について解説しています。福利厚生がなくなることに対して不安に思っている方は、ぜひ合わせて読んでみてください。

フリーランス薬剤師の働き方に適した人

フリーランス薬剤師とパート薬剤師の違いを踏まえて、次のような特徴に当てはまる方はフリーランス薬剤師の働き方が適しているかもしれません。

  • 環境の変化に順応することが得意

  • いろいろな人と関わることが好き

  • さまざまな規模や処方内容の薬局で働いてみたい

  • 働ける時間や曜日に制限がない

ある程度薬剤師として現場経験を積んで基本的な業務がこなせるようになった後、薬剤師としてより幅広い経験を積みたい方におすすめです。

ただしある程度薬局の都合に合わせられることが求められるので、働ける時間や曜日にはできるだけ制約がない方がよいでしょう。

パート薬剤師の働き方に適した人

次のような特徴に当てはまる方は、フリーランス薬剤師よりもパート薬剤師の方が適しているかもしれません。

  • 職場の場所や働く時間帯、曜日などを固定したい

  • 仕事できる曜日や時間帯に制約がある

  • 家族の体調不良で急な休みや早退、遅刻などが発生する可能性が高い

家庭内での役割とバランスをとりながら働きたい方にとっては、フリーランス薬剤師よりもパート薬剤師の方が働きやすい環境といえるでしょう。

フリーランス薬剤師の仕事探しにはマッチングサービスを活用しよう

薬剤師に限らず、基本的にフリーランスは自ら営業して仕事を獲得する必要があります。ただ、現場に出ている薬剤師で営業経験がある方はそう多くはないでしょう。

いざフリーランス薬剤師として働くとなると、仕事を獲得できるか不安になるかもしれません。

実は最近、フリーランス薬剤師と薬局をつなぐマッチングサービスを運営する会社がいくつか出てきました。私が運営しているSUPPONDもその一つです。

SUPPONDでは薬剤師と薬局をマッチングさせるだけでなく、フリーランス薬剤師として働き始める前の不安や疑問を解消できる場も提供しています。

たとえば実際に現場で働くフリーランス薬剤師の方とお話しする機会を設けたり、会社員からフリーランスになることで知っておくべき制度や、お金のことに関する勉強会などを開催したりしています。

フリーランス薬剤師に少しでも興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

自分が希望するライフスタイルに合わせて働き方を選ぼう

フリーランス薬剤師とパート薬剤師は、一見似ているようで薬局から求められる役割がまったく異なります。それに伴い、働き方や報酬の相場などさまざまな違いが出てきます。

ただ、仕事内容はフリーランス薬剤師とパート薬剤師で大幅に変わることは基本的にありません。

それぞれの特徴を踏まえたうえで、自分のライフスタイルにより適した働き方を選びましょう。

フリーランス薬剤師に興味がある場合は、ぜひマッチングサービスの利用も検討してみてくださいね。

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