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社会のあり方で、問題はつくられている?

当事者主権 岩波新書 中西正明 上野千鶴子 著

序章 4 当事者になる、ということ サマリー

↓ここから
当事者=「ニーズを持った人々」と定義
≠「問題をかかえた人々」
→何が「問題」になるかは、社会のあり方によって変わるからである。

問題は「ある」→「つくられる」
「問題をかかえた」人々→「問題をかかえさせられた」 人々

車椅子の人がハンディを感じずにすむような都市
社会の設計をユニバーサル・デザインでおこなえば、
多くの「障害」を「障害」でなくすることは可能である。
私たちは社会の設計を変えるだけで、「障害者」を減らことができる

そのように社会の設計を変えるということは、「障害」を持った(持たされた)人がハンディを感じずにすむだけで障害のない(と見なされる人々にとっても、住みやすい社会となるはずだ。

「女性問題」
「職業と家庭の両立」は、いつも女性にとって「問題」だ、と言われつづけてきた
前近代までは、
農家の主婦にとって「職業と家庭の両立」は問題にならなかったのだから、それは「職業と家庭の両立」がむずかしいような社会のしくみを造りあげてしまったことが原因である。
女性解放運動は、それに対して、「問題」は社会の側にある、とパラダイム転換をおこなった。そのことで、みずからが、社会の「お客様」ではなく、主人公、つまり「当事者」になったのである。
職業と家庭の両立はむずかしい」と言う代わりに、
どのような条件のもとで、だれにとって、職業と家庭の両立はむずかしいのか
どのような条件のもとでなら、女性にとっても男性にとっても、育児が職業継続の障害とならないですむか
と、問いを立てることもできる。
そうすることによって、社会の設計のうえで「ユニバーサル・デザイン」を構想することができるだろう。そういう社会は、男にとっても、女にとっても、ひとり親にとっても、子育てがハンディにならずにすむ社会のはずだ。
人に依存する必要もない一時期にだけ合わせてつくられた社会のしくみを、根本的に考え直す時機が来ている

↑ここまで

社会の仕組みを変えることで、生きづらさは変えられる。
たしかに、そうだと思う。

しかし、今すぐできることではなく、時間がかかることでもある。
したがって、現在の社会の仕組みの中で、自分が自由に生きやすくなるような活動を通して、少しづつ社会をゆるやかに変革していきたい。

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