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往年の名レース~阪神JF編~

ディープインパクトが三冠を達成した菊花賞で2着になったアドマイヤジャパン。
少し前に「yogibo」のCMに抜擢され、その愛くるしさから話題になりましたね(﹡ˆ﹀ˆ﹡)♡

アドマイヤジャパン(CMより)

昨今は、ウマ娘などの影響もあり以前よりクリーンなイメージになってきて競馬場なんかでも若いカップルや家族連れも多くなってきました。

さて、今週は日曜日に阪神ジュベナイルフィリーズが行われるわけなんですが、このレースの過去の勝ち馬を見てみると、
ヒシアマゾン
メジロドーベル
スティンガー
テイエムオーシャン
ウオッカ
ブエナビスタ
アパパネ
メジャーエンブレム
ソウルスターリング
ソダシ
主だったところを挙げただけでも相当な顔ぶれで、他にも魅力的な牝馬が多数います。
今回取り上げたいのは95年の阪神3歳牝馬ステークス(現阪神ジュベナイルフィリーズ)です。
当時は産まれた年が1歳で翌年が2歳、クラシックは4歳と表記されていました。

今から27年前の当時は、関東はベテラン岡部幸雄、的場均を筆頭に若手の横山典弘、柴田善臣、田中勝春、蛯名正義という序列だったでしょうか。
関西では押しも押されぬスーパースター武豊を筆頭に河内洋、南井克巳のベテランと若手のホープ藤田伸二、松永幹夫、角田晃一とファンタスティックな田原成貴といったジョッキー達が活躍していました。
なかでも武豊は国民の2人に1人は知っているくらい競馬をやらない人でも知っているくらいのスターで(今でも知名度はダントツですね)、この年も安田記念とオークスを制覇しており有力馬の騎乗依頼が次々と舞い込んでくる言ってみれば現在のルメール的な存在でした。

ビワハイジ(札幌2歳ステークス)

この年もデビューした馬にも多数乗っており、当時7月の1200だった札幌2歳ステークスを勝ったビワハイジ、いちょうステークスを勝ったエアグルーヴ、りんどう賞を勝ったイブキパーシヴ、母がケンタッキーダービー馬でミスプロ産駒のマル外ゴールデンカラーズと阪神JFに登録してきた馬のうち実に4頭もが武豊のお手馬だったんです。

95年いちょうステークス


結局、武豊がイブキパーシヴを選んだこともあり1番人気で続く2番人気が世界的名血のゴールデンカラーズ、そして3番人気にいちょうSを致命的かと思われた不利を受けながら勝ち上がってきた、のちのオークス馬エアグルーヴでビワハイジ、デイリー杯勝ちのロゼカラーがこれに続く人気でした。

現在の競馬では夏に札幌競馬場でワールドオールスタージョッキーズが行われてますが、この頃は12月1週に阪神でワールドスーパージョッキーズシリーズとして施行されており来日中のマイケル・キネーンがエアグルーヴに騎乗することになりビワハイジには角田晃一、ゴールデンカラーズには横山典弘がそれぞれ騎乗することになりました。

ロゼカラー(デイリー杯2歳S)


レースのほうは、好スタートを切ったビワハイジが逃げる形となりキネーン騎乗のエアグルーヴが2番手を追走し、その後ろ内側から1番人気のイブキパーシヴが続くような先行勢にロゼカラーはガッチリと後方からでその外めにゴールデンカラーズが追い出すタイミングを計って進んで行きました。
前半千メートル通過が1.01.1と当時としてもそれほど速くない流れでレースの上がりが34.2と先行有利な俗に言う行った行ったの決着になりました。
確か私の記憶では言わゆる開幕週の馬場状態もあったかと思います。
1   ビワハイジ              1-1-1
2   エアグルーヴ          2-2-2
3   イブキパーシヴ      4-4-5
4   エイシンビーナス  2-3-2
5   ロゼカラー             8-10-9
6   ゴールデンカラーズ8-6-8

とまあ、こんな通過順と決着でした。

この後は、クイーンCでイブキパーシヴとゴールデンカラーズがワンツー。
エアグルーヴとビワハイジがチューリップ賞でワンツー。
イブキパーシヴ桜花賞2着、エアグルーヴがオークス馬を勝ち、ロゼカラーは秋華賞で3着とそれぞれ活躍していき、エアグルーヴに関しては今さら語る必要のない名牝にまで成長していきました。

彼女たち活躍は、引退しても留まらなかったんです。
勝ったビワハイジですが21世紀の繁殖牝馬の中で間違いなく五本の指に入る活躍馬を世に送り出してます。
ブエナビスタ
アドマイヤオーラ
トーセンレーヴ
アドマイヤジャパン
ジョワドヴィーヴル
サングレアル
と6頭ものステークスウィナーを産みアドマイヤジャパンはCM出演も果たし(笑)、ジョワドヴィーヴル、ブエナビスタにおいては阪神JFの母娘2代制覇を2度も成し遂げます。
ブエナビスタは、13億も稼いだ歴史的名牝です。
アドマイヤオーラなんかは、あのダイワスカーレットと2 3歳時に死闘を繰り広げていたのを記憶している方も多いかと。

2着のエアグルーヴも直仔でも
アドマイヤグルーヴ
ルーラーシップ
と2頭のGIホースを輩出していますが、この馬に関しては産まれた娘達が次々と活躍馬を産んでいき今やエアグルーヴ牝系が確立されてしまったんです。
記憶に新しい先日のチャンピオンズカップを勝ったジュンライトボルトは母の母の母がエアグルーヴですし今年凱旋門賞にも挑戦したタイトルホルダーは父の母の母がエアグルーヴつまりドゥラメンテもエアグルーヴ系です。
現役馬の血統表を眺める機会がありましたら母系を是非ご覧頂きたいです、思ってる以上にエアグルーヴの名前があるはずです。

グレード制導入後二千メートル以上のGIを牡馬相手に初めて勝ったエアグルーヴはやはり偉大な馬でした。

最後になりますが、「薔薇一族」って聞いたことありますよね。
これは競馬の世界においての話で、この一族で最も有名なのはJCを勝ったローズキングダムでしょう。他には、ディープインパクト世代の
ローゼンクロイツやヴィータローザにローズバドetc多くの馬が活躍していて単に名前が薔薇を連想させるだけでなく皆同じローザネイという馬の子孫達であり、そのローザネイが日本に輸入された時お腹に入っていたのがシャーリーハイツを父に持つロゼカラーだったのです。
ローザネイはヴィータローザとロサードも産みましたが活躍した牝馬はロゼカラーのみです。
故に現代の薔薇一族は、ほぼロゼカラーの子孫達です。
こちらも記憶に新しい今年の秋華賞馬スタニングローズも母の母の母がロゼカラーでした。


今年の阪神JFには

アロマデローサ     母母母ロゼカラー
ドゥーラ                 父ドゥラメンテ
ドゥアイズ             父ルーラーシップ
リバティアイランド父ドゥラメンテ

今日、紹介した馬の子孫が4頭出走してきました。

ドゥラメンテ産駒のリバティアイランド
ナミュールの妹ラヴェル
ステルヴィオの妹ウンブライル

この辺が注目されていますが、果たしてどんなレースになるのでしょうか。



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