自分だけの価値観に出合えた話
私は片付けが苦手です。筋金入りです。これまでの人生で身辺がすっきりした、といえる状況は一度もありません。ギリ子育てもしているし、ギリ家庭訪問とかも乗り切ってきましたが、根本的にものを整理することができません。捨てることは大の苦手です。断捨離も、人生がときめく片付けも、もちろん読みましたとも。でも直接じゃないですからね。本ですからね。やっぱり直接マインドを変えてもらうのとはワケが違う。
直接マインドを変える・・それをコーチングならやれるはず。それはもうわかっているので、「誰か強力に私のマインドを変えてくれ〜」ないしは「私の過去にあるかもしれない原因にアプローチするべきなのか、そうなら誰かそれをやってくれ〜」と求めていたわけです。でもなかなかうまくいかなかったんですよね。
たとえば、キレイに片付いた状態を詳細にイメージする。目標イメージは大事ですからね。でも、何度も失敗してきた自分にとってはどこか絵空事。たとえば、トランクルームを借りることを前提にものを仕分けてみる。お金がかかるトランクルームに入れるくらいなら捨ててしまおう、と思える気がしたので。でも、やらされている感が強くて辛くなってくる。
そんなとき、自分の価値観を丁寧に丁寧に紐解くセッションを受けて、初めて、本当に初めて、片付けがウキウキする楽しい課題に変わったんです。
自分が捨てられないものって何なんだろう?そもそも捨てるって、自分の中の定義は?ゴミにすること?人に譲る、売るのはどうなの?捨てられないのは自分が大事に思っているから?それともモノたちに対する他の執着が何かある?それは何?自分にとって大事にするってどういうこと?それは大事にしているってことなんだろうか?本当はモノをどうしたいと思っているの?どうしたらものを大事にしながら片付けることができるだろう?過去にはどんなことにチャレンジしてみた?・・・etc.etc.
セッションが進み、過去の小さな成功体験を基にふと頭に浮かんだ具体的な行動・・それが、あまりにも自分の価値観に沿った答えで自分でもびっくり!これならできる!と確信しましたね。人から見れば、すご〜く時間がかかるまどろっこしいやり方だし、果たしてそれが先々の理想の空間につながるのかも未知。でも、これが
自分の中の「本当の自分」が求めているやり方であり、生き方でもある。
その確信は、“頭ではなく心”が理解したんです。
人はみんな、違った価値観を持っています。端から端まで同じ価値観、なんて人は誰一人いません。だからこそ、自分で答えを出すことが大事。自分の価値観に沿った答えは、自分の中からしか出てこないのだから。
片付けというテーマから始まったセッションは、自分の奥深くにある価値観を様々な角度から時間をかけて掘り起こし、“自分にとっての片付けの意味”を理解する体験となりました。さらには後日、その価値観に出合えたことが嬉しくてウキウキと噛みしめていたら、片付け以外のことにもその価値観の物差しは応用できるよ〜!と気持ちが訴えてきて、おおお〜〜!と。なんせ自分が潜在的に探し求めていた価値観なので、それがあちこちにハマってくると楽しくてしょうがないわけです。
自分だけの価値観との出合いは、言い換えれば、自分の深層心理‥‥社会の影響を受けていない無邪気な子どものころの自分‥‥に、再び出合う体験です。そういえば・・という感覚が何度も去来するのを感じます。
だから、すごく愛おしい。大事にしたい。覚えておきたい。
きっと、今後の人生の指針になるんだろうな。
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