The Cabs anschlussを聞いて
初めて聞いた時、衝撃が走った。
恐ろしいのはその後で、最近取り憑かれたようにこの曲ばかり聴いている。常に頭から離れない状態が続いている。
The Cabs に出会ったのも最近で、詳しいことはよく分からない。しかし、この感情をいつか振り返ることができるように書き残しておきたい。
冒頭の歌詞、
”絵画の海に溺れていく 僕らいつも間違えようとした”
この部分で既に心を奪われてしまった。一瞬だった。胸がキュッと締め付けられるような。
変拍子が云々、ボーカルの声が云々、ギターのシャウトが云々と言ってもこの魅力は伝えられない気がする。さらに私の脆弱な知識では、この曲の中で何が行われているか未だ理解できない。
ただ、理解できなくても感動はできる。今までの、”いい曲”とは全く別の次元にある感覚。
歌詞の内容も含め、難解な楽曲。最初はそう思っていた。しかし、聞けば聞くほど
“これ以上は変えられない”という、最高度の不安定、緊張の糸の上で成り立っているような。
今にも崩れそうな地点で、最高の調和が成立しているような。
言葉で説明することなど、到底不可能な次元の芸術を私は聞くたびに目の当たりにする。
初めて聞いた時、初めて聞いたとは思えなかった。
美しくもあり、どこか懐かしい。昔住んでた街や、通学路、塾への道が浮かぶ。もう戻れない情景が脳裏に浮かぶ。
そもそも、初めて聞いた時の感動を言葉で表そうとすること自体が無謀だったかもしれない。
それでも、何か残しておきたかった。初めて聞いた時、信じられないほどの衝撃が全身を駆け巡ったということをいつか見るかもしれない自分自身のために記しておきたかった。
どう見ても拙い文章ではあったが、ここで終了する。
もし読んでいただけた方がいたならば、心より感謝申し上げる。