[ねこのピカ]夢にまでみる

今朝、夢をみた。
夢の中で、ピカのことをなぜかニックネームで
"カンタ"と呼んでいるのだけど、
(今まで一度もそう呼んだことはない)
場面は突然家で、ふと「カンタはどこ?」とハッとして、
「ピカ!ピカー!」と言って部屋を探しているという夢。
(心の中では"カンタ"と思ったのに、呼ぶときはもうピカになってた)
ピカの姿は出てこなかったように思う。
呼んでいるところで、目が覚めた。

昨日はご飯をほとんど食べず、
午前中はベランダに出たりうろうろしていたものの、
走り回ったり、キャットウォークに登ったりすることもなかった。
最近、ベッドの下の壁との隙間に入っていることが増えた。
昨日は雷が鳴っていたせいもあったとは思うけど、
やはり夕方くらいからはここにいた。
ベッドの下は、リンパ腫だと発覚する前の
呼吸の症状が悪化してきた頃によくこもっていたから、
私としてはピカがここにいるのが若干トラウマな場所だ。
抗がん剤治療を開始してからは、
不思議とここにいることはほとんどなかった。
再び入るようになったのは、この1,2週間くらいだと思う。
そしてここにいる時間が日に日に長くなっている。

夕方、突然すごい勢いでベッドの下から出てきて、
どうしたのかとびっくりして見たら、
全身で咳き込み始めた。
結局、何か吐くわけでもなかったけど、
夜22時半過ぎにもまた咳のような呼吸があったので、
またいつ発作のような状況が来るかと
昨晩は寝るのが怖かった。

寝る前に部屋をうろうろしていたので
猫じゃらしを振ってみたけど、
顔では猫じゃらしの動きを追っているものの、
飛びつくことはなかった。
土曜日は遊んだっけ?
少なくとも、金曜日まではじゃれていたはず・・
少し前から、以前は飛び降りていた高いところから降りる時に、
手をついて慎重に降りるようになっていた。
動くのがしんどくなっているのかな。
そういえば、昨日はキッチンにも乗らなかった。
もう、抗がん剤ではどうにもないの?
別の種類の抗がん剤はないの?
抗がん剤、調べたらいっぱい種類あったのに。
ピカに効くもの、探したらまだあるんじゃないの?

ピカがベッドの上に置いたトンネルの中で寝始めたので、
私もその隣に寝ていたのだけど、
明け方4時半ごろ、ピカの唸り声が聞こえた気がして、
ハッと目が覚めた。
ピカが寝ている時にウ〜ンと唸るようになったのも、
再発した頃からだ。
そしてやはり、この頻度も増しているように思う。
再発がわかる前は「かわいい寝言だな」と思っていたのも、
最近は痛みに耐えている声なのかもしれないと思うと
胸がとても締め付けられる。

お手洗いに行こうと部屋と廊下を仕切るドアを開けたら、
ピカもついてきて、私のトイレの一部始終を監視し終わると
玄関の方に行ってしまった。
ピカは玄関で寝るのが好きだから、
もうすぐ朝だしそこで寝かせておこうと
私はベッドに戻り、部屋のドアを開けたまま再び眠った。

そして、7時半ごろに、ピカを探す夢を見て
またハッと目覚めたのだった。
ピカを見に行くと、玄関で横になって落ち着いた様子で、安心した。
朝目覚めると、まずピカを探すのが毎日の始まりだ。
これは、ずっと前から変わらない。
私の枕の隣で寝ていてくれた頃は、
探す間もなく横を向くと可愛いピカの寝顔を見られたのだけど。
先に目が覚めたのに、ピカが起きるまでじーっと見つめて、
ピカが目を開けて、こっちを見て、
「ああ、起きてたの」って顔で
わたしの肩に手をかけてうーんと伸びをして
わたしのお腹にのって「撫でて」とねだってくる。
そんな幸せな朝を過ごした日々が、遠い昔のようだ。
またそうしてくれる日が、きてくれるかな。

眠りが浅く、頭がボーッとしている。

今日は、区の乳がん検診を10時から予約していた。
検診は人気で半月ほども前に予約していたものだが、
家を空けることがすごく不安だった。
キャンセルするかどうかギリギリまで悩んだけれど、
ピカが毎朝食べる、アガリクスのサプリメントを混ぜた
ちゅーるをちゃんと食べて、
朝9時半ごろにはうんちとおしっこもして、
部屋の中をうろうろと歩き回っていたので、
ピカはなんだか調子がよさそうだ。
検診に出かけた。

区の検診センターはしっかりと予約管理されていて、
先月、大腸がん検診と肺がん検診に行った際もほとんど待つことなく、
今回も同様、受付から終了まで30分もかからず終わった。
途中、ペットカメラのアプリで部屋の様子をチェックしたら、
ピカの姿は映っていなかった。
おそらく、またベッドの下に潜っているのだろう。

その後、昨日行った近所のローソンでは売り切れで買えなかった
ピカが唯一食べてくれたローソンのPBブランドの猫のご飯を買いに、
ローソンを探して見つけたお店に入った。
そこのお店には欲しかったまぐろ味がたくさん残っていて、
うっすらとホコリすらかぶっていた。
この近所で猫のご飯を買う人はいないのだろう。
また、すぐに飽きて食べなくなるかもしれないから
とりあえず、5個買った。
店員さんは、かなり高齢の夫婦と思われるふたりで、
レジの中で揚げ物をしていた女性ではなく、
棚の陳列をしていたおじいちゃんがゆっくりとやってきて、
「これは猫の・・」と言って
商品の数を「いち、に、さん、」と数えながら
ピッピッとしてくれた。なんだか気持ちが和んだ。
「袋は?このままでいいの?」と大きめの声で聞かれた。
「はい、このままで大丈夫です!」と元気に答えて、
バッグの中に入れると、
「ありがとう。気をつけてね」と言ってくれた。
マニュアルじゃない接客が、とても心地よかった。

帰宅する前にまたペットカメラを見たら、
ピカはベッドの上のクッションでくつろいでいる様子だった。
早く帰ってピカに会いたい気持ちで、
わたしは思い切ってペダルを漕いだ。