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アプリは本当に出会えるのか?出会い系アプリで20人と会って婚活した話

こんにちは、はじめまして。フリーランスでイラストを描いているのりこです。アーティスティックなイラストというよりも、図解や解説のときに使う説明のようなイラストを描いています。

この記事が公開されるのはちょうどバレンタインシーズン。去年の今頃、私はピエール・マルコリー二のバレンタイン缶を6つ買って、アプリで出会った人たちに渡していました。そう、婚活をしていたんです。

2021年、私が「良い出会い」を求めて全力で活動した「アプリ婚活」について、相当恥ずかしいのですが、ちょっと勇気を出して話してみようと思います。主にアプリでどんな活動をしていたかの話なので、もしこれからアプリで恋活・婚活をしてみたいという方がいらしたらその参考に、特に予定してない方はチョコレートを食べる時のお共くらいにして読んでいただければ幸いです。

35才、独り身であることが不安になり出会い系アプリに参戦

結婚する気で4年付き合っていた方と30才で別れて以降、「結婚しなくてもいいや、彼氏も別に欲しくない」と恋人も作らず過ごしていたら、あっという間に35才に。その間に仕事をバリバリしていたはずの友人たちは次々と結婚し、子どもを授かったのちに仕事に復帰していました。

周りに変化があると、これまで気にしていなかったことが気になるように。隣の芝生はいつもちょっと青い。

(35才にもなって、本当にこのままでよいのか)と色々考えるうちに、当時私の周りで話題だった出会い系アプリでもやってみようかなという気持ちになりました。

アプリで出会って結婚したり恋人を作ったり、という話は数年前から耳にしていましたが、2020年ごろに、かなり計画的にアプリを活用しているという話をnoteやtwitterなどで見かけて、興味を持っていました。そのことを知り合いのwebマーケターに話をしたところ、「今すぐ始めよう!」とその場でプロフィール用の写真を撮ってくれました。ついでにプロフィールもその場で添削してくれ、早速スタート!

まずは出会い系アプリとしては一番有名だろうTinderで活動開始です。

自分が指定した年齢や距離内のアプリ登録者がひとりずつ表示されます。そのひとを「like(好き)」か「nope(興味なし)」のどちらかを選ぶ(スワイプ)とまた新しいひとの画面に移り、またどちらか判断…といった具合でどんどん振り分けていきます。

人間を数秒で振り分けていく作業に、なんて世知辛いシステムなんだとおののきました。が、振り返れば、一番平等に出会えるアプリだったように思います。(この理由はのちほど、他のアプリと比較しながら話します。

プロフィール用の写真を撮ってくれた前出webマーケター提案の「まずは3ヶ月で10名と会ってみよう!」を目標に、とにかく「like」しては個別でチャットし、とりあえず会ってもいいかなと思うひととどんどん会うことにしました。

まずは3ヶ月で10名に会うためにどんどんマッチング!

Tinderはお互いがLikeしあって初めてマッチングとなり、そこから個別のチャットスペースが解放され、メッセージのやりとりができるようになります。ちなみに有料になると、すごい好みのひとにlikeしたことを知らせるsuper likeができるように、また誰からlikeされたかも確認できるようになります。

始めたての頃はこの機能がどう便利なのかよくわからなかったので、とりあえず無料でどんどんスワイプしていき、運良くマッチしたひととメッセージのやりとりをしました。

目標の「3ヶ月で10名に会う」ためには、まずはどんどんスワイプしていかないといけません。もちろん、誰でもいいわけではないので、「実在していそう」「話が合いそう」など、なんとなくの基準は設けて、どんどん数をこなしていました。

他撮り写真&他人の目でプロフィールチェックをしてもらっていたおかげで、順調にマッチ。

Tinderでの活動記録。目標までの進捗確認用にスプレッドシートで記録を取っていました

出会いの種類を恋愛に絞っていないTinderでは、一般的な恋活・婚活以外の、いろんな目的の方もたくさんいらっしゃいました。

詳しくお話するのは控えますが、そういった方はプロフィール冒頭に“〇〇したいひと募集”や“〇〇な関係を希望”など、目的をはっきり書いている方が多かったので、たくさんの数を見なければならないものの、目的が合うかどうかの判別はしやすかったです。

ただ、残念ながら、目的や事情を隠して利用しているひともいます。私も(実は)既婚者とマッチング、お会いしてしまいました。食事をしただけでしたが、どうも怪しいなと質問して発覚。これではそもそもの目的である『独り身脱出』が果たせないと思い、もう少し目的と認証が厳密なアプリでの活動も決めました。

(Tinderは出会いの種類を恋愛に絞っていないと言いましたが、なりすましやトラブル防止のため、利用者を18才以上の独身と限定しており、個別のやりとりをする際には運転免許証などの身分証明証の提出が必要となります)

数と共に質も求めてアプリを追加

ネットで「婚活 恋活 アプリ おすすめ」あたりのキーワードで検索しては記事を読みまくり、またこれまで友人・知人が使っていたアプリを参考にし、PairsOmiaimarrishを追加しました。

Pairs:登録数No.1といわれる恋活・婚活アプリ、メインの利用者年齢層が30才前後
Omiai:Pairsの次に登録者数が多く、メインの利用者年齢層が30〜34才
marrish:再婚支援を全面に打ち出している婚活アプリ、メインの利用者年齢層が40才前後

Pairsは登録者数で、Omiaiは年齢層で、またmarrishは利用していた知人がおすすめしていたので選びました。この辺りから、「いい人に出会えたらいいな」から「婚活するんでよろしく」とちょっと前のめりな姿勢になっていました。

婚活・恋活と呼ばれるアプリでは、Tinderで登録した年齢や居住区だけでなく、身長、体型、職業、年収、趣味など、結婚相談所に行ったら記入するのかな?と思われるような項目がたくさんあり、登録するだけでも少し時間がかかりました。

アプリ内ではこの項目を元に検索し、気になるひとがいれば「気になる」旨を相手に知らせるアクションをとり、相手から反応が返ってきたら見事にマッチ、個別のチャットスペースでのメッセージのやりとりが始まります。

Tinderでは、お互いがlikeし合うまでlikeされているかがわからなかったのですが、一般的な出会い系アプリでは相手からのアクションがわかり、驚きました。気に入ってくれている方から選んで反応を返せる分には、効率が良くてありがたいです。でも反対にこちらから「気になる」旨ご連絡している相手がいると、反応が返ってくるか、気になってソワソワ。メンタルが安定しません。まだ誰とも何も始まっていないのに!

私の好みで条件検索してひとを選び、また相手も条件で検索して私を選ぶ。

というわけで最大限、印象が良さそうに見える女性らしい写真を追加しました。

見た目は資本。

これが資本主義社会のなれの果てのシステム…

質を求めて追加したアプリたちでしたが、なかなか世知辛い気持ちになりました。少ない条件をもとにひとりずつ総当たりだったTinderは平等に出会いを用意してもらえていたのだなあ…とこの頃になって実感。

さて、嘘はつかないものの、最大限おのれをよく見せる方向で全力盛りに盛ったプロフィールで勝負をしながら(だって人気ランキングとか出るんですよ)、なんとかお気に召してくださった方々と、どんどん会っていきました。そして3ヶ月後には無事、目標達成!合計12名の方と会いました。(さっきの既婚者はカウントしてません!)

Tinder以外のアプリを始めた際に追加した、会う人候補一覧表。この頃には、ひとり当たりのやりとり量を増やすために、マッチングする上でのルールを具体的にして、人数を制限していました。

出会い系アプリもAIの時代

実はラスト1ヶ月で、もうひとつ、バチェラーデートというアプリを追加しました。

バチェラーデート:プライム・ビデオの某恋愛番組を思い出しますね

バチェラーデートはAIが好みの合う人同士をマッチング、デートの時間、場所まで指定されているという、なんというかイマドキな感じのアプリでした。

こちらは厳しい入会審査をしているために集まっている人の質が高いことが売りのため、入会の際に写真提出をしているのですが、登録後アプリ上で表示されることは一度もなく、デート当日、指定の場所に行って直接会うまで、相手の容姿もわかりません。それどころか名前もわからず「35才、クリエイター」という風に年齢・職業・マッチング理由となった項目など、最小限の情報がデート数日前、マッチング完了時に公開されるだけです。

デート当日、会う予定の数時間前に個別のチャットスペースが解放され、初めてそこで直接のやりとりができます。

私の中で資本主義社会のなれの果てのシステム情報がアップデートされました。

たまたまTwitterでこのアプリの存在を知り、すぐに登録しました。もし、アプリの活動前にこの存在を知っていたら、「世も末だな!」とか言っていたかもしれません。が、すでに他のアプリで複数名同時にメッセージのやりとりをすることに疲れ出していた私にとっては有難いシステムに感じました。需要と供給が見事にマッチ。

デート後にお互いを評価しあい、その評価から会える相手のランクが決まるというこれまでで一番露骨で身も蓋もないシステムですが、このデート後の評価を元にAIが私の好みを勉強してくれるので、今後の良い出会いのためには本音で評価をするしかありません。そして、前回の評価をし終えない限り、次のデート予約ができないようになっています。本当に良くできたシステム!

AIの精度が上がると共に、お会いする方がどんどん私好みになっていきました。なので、もう少し様子を見たいとなり、10名に会うという目標達成後は、新規の方に会うのは基本的にはバチェラーデートに絞り、利用を続けました。

で、結果は?

何度かお会いした方もいたのですが、結局今も独り身です!なんでや!原因は私や!

お会いした後、付き合うまでの関係性を作るのがとても大変だなと感じてしまいました。これまで付き合った相手は主にバイト先や会社など、職場での出会いなので、自然と会える人とある程度関係性ができた上ででした。でもアプリだと、全く関係がなかった方といきなりLINEしたりデートしたりで、人見知りな私としては、アプリで出会った後の一対一でのやりとりがハードルが高く感じました。

また、自分を少しでも良く見せようと、出会っている間も無自覚に自分を盛りまくっていたなと今では反省しています。最大限頑張っている状態なんて、続くはずがないですよね。

というわけで、婚活の大変さに翻弄されて、おもわず「資本主義社会の成れの果てシステム」なんて言ってましたが、活動自体は大変楽しく、アプリによって可能性がとても広がったことに感謝しています。アプリがなければ、あんなにたくさんの素敵な人に出会えませんでした。

というわけで、アプリには新たな出会いがたくさんありました!

まず本気で取り組んだこと、活動中も写真やプロフィールを工夫し、どんどんブラッシュアップしたこと、それを周りの既婚者たちにチェックしてもらったこと、婚活本もたくさん読んだこと…出会うためにやったことをあげればキリがないのですが、それだけの価値があったと思っています。

最後に、現在は自然体な状態の私、緩やかにパートナー募集中です。

Text by のりこ(フリーランスイラストレーター)





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