産休と育休を経て、1年ぶりに帰ってきました!ママ社員が求める「働きやすい職場」のリアル
久しぶりに「くらしのふふふ」に参加しました!広報のあいたです。
というのも、ここ一年弱は出産のため産休と育休をいただいていました。
今回は復帰後初仕事として、産休出産育休の実体験をお話ししたいと思います!
産休に入るまでの仕事の整理
私の勤める社会福祉法人基弘会は大阪・仙台に拠点があり、介護医療保育の事業を展開していて、合計で300人弱のスタッフが働いています。
この中で広報専任のスタッフは私を含め4人。
集客にリクルート、インナーブランディング等々多岐に渡る業務はとてもやりがいがあるのですが、一人欠けるとなるとその分の負担は大きく、他部署の方々からの協力もいただきながら産休前に業務の整理と分担をしました。
広報内だけでなく、他部署の方へもお願いする内容があったため、説明などにも時間を割きました。引き継ぎ資料を渡して終わりではなくて、1〜2度一緒に作業をすることを意識し、なるべく仕事を任せる相手の不安が少ないようにと手を尽くしました。
役に立ったのがグーグルのスプレッドシートやドキュメント。
パソコンを通して共有がスムーズなのと、スケジュールを一元化できるので、見た目にもわかりやすくまとめられました。休暇に入った後にSOSが来ても、自分のスマホから内容の確認をしながら説明をすることも可能です。
ここで、基弘会に勤めていて良かったと思えた点がひとつ。
基弘会は業界的にも女性の割合が多いのです。そのため、主に妊娠初期にあるつわりに対する理解度が高く、体調を労わってもらったり、実際に早退する際も嫌な顔一つされませんでした。
ちなみに私が出勤しているリズムタウン仙台には保育園も併設されていて、普段からママスタッフがお子さんを預けて働いています。こうした土壌もあって、早退やイレギュラーに対するカバーがスムーズなのです。
つわりに関しては、個人によって期間も重さも様々。私の場合妊娠3〜4ヶ月ごろがピークで、主に吐き気とめまいがありました。つわりというと、匂いに敏感になり食べ物が受け付けなくなるようなイメージがあったのですが、私は逆。空腹時に気持ち悪くなる「食べづわり」になりました。
飴やグミ、ガムで満腹中枢を刺激して乗り越えたのも懐かしい思い出です。
そんなつわり期間を乗り越えて、安定期に入ったのですが、お腹が大きくなるとつわりとはまた違った大変さが。
胎動が激しいとなかなか寝付けなかったり、明け方に足が攣ったり、胎児で膀胱が圧迫されることによってトイレが近くなったり。
安定期といえど、体が楽になることはないんだなと実感しました。
一方で、法的に定められている産休の期間は出産予定日の6週間前から(双子の場合は14週間前)。実際は8ヶ月を超えるとずんと身体が重くなり、デスクワークでもしんどさを感じることが多かったです。
引き継ぎの内容に余裕があれば、有給をつなげて産休の期間を延ばすのも場合によってはありなのかなと思いました。
いざ産休、出産
私は産後の肥立ちがいいと聞き、あとは単に痛いのが嫌で無痛分娩での出産を選択しました。
つい最近も某俳優が「無痛おねだり」というパワーワードで炎上した無痛分娩。
無痛とは言いますが、陣痛(出産に必要な子宮の収縮)はあるのでまったくの痛みゼロではありません。そのため一部の産院では痛みを和らげるという意味で「和痛分娩」と呼んでいます。
それでも無痛分娩は人気で、クリニックで受け入れられる枠数も決まっているため、妊娠がわかってすぐの段階で予約しないと無痛にできない状況でした。
ただ、かかりつけのクリニックは無痛分娩の対応について、医師が対応できる平日9時から16時までの間、かつ2日間がタイムリミットで、時間内に生まれなかった場合は、普通分娩もしくは緊急性がある場合帝王切開になると説明を受けました。
無痛分娩を選んだ際、そういったリスクについては調べていましたが、まさか自分が最終的に帝王切開になるとは……。
そう、結果的に私はこの2日間というリミットの間に産むことができず、緊急帝王切開をすることになったのです。
生まれて三十数年、ありがたいことに大きな病気も怪我もなく、切ったり縫ったりなんて一度も経験がなかったので、こんな唐突にそんな決断を迫られることになろうとは…。
下から産める状況でないなら致し方ないと、覚悟を決めて同意書にサインしました。
そこからはもうあっという間。
手術室に運ばれ、先生が麻酔を打つと下半身がじんわり暖かくなって、感覚が消え10分ほどで赤ちゃんが取り出されました。感動の対面に涙は出ましたが、今お腹パックリ開いてるんだよなと気が気ではありませんでした。
痛覚はないのですが、皮膚を縫合されている間の引っ張られる感覚は今思い出してもゾッとします。
腹を切ったダメージは想像以上で、産褥期に無理をしてはいけない(できない)ことがよくわかりました。特に帝王切開は、後陣痛(一度膨らんだ子宮が元の大きさに収縮していくときの痛み)がひどく、出産後1日目はとてもベッドから起き上がるなんて考えられないぐらいでした。
ご飯を食べる時は介護用のリクライニングベッドに感動し、感謝しながらお粥を噛み締めていました。
2日目になると起き上がるリハビリを促され、3日目の朝には点滴台に掴まりながら短い距離を歩けるようになりました。
この間、赤ちゃんのお世話は助産師さんがやってくださり、私が初めてオムツを変えたり、ミルクをあげたのは産まれて3日目の午後。やっと母になった実感が湧きました。
4日目になるとようやく余裕が出てきて、退院にかかる費用について冷静に考えるように。
私の場合、無痛分娩費用と帝王切開費用、長くなった入院費用がかかることになります。
高額になるの間違いないやつだ〜と頭が痛くなりました。
ここで、個人で契約していた医療保険と福祉施設に勤めていて得た知識が役に立ちました。
医療保険からは、入院費日額と帝王切開の手術費用が定額支払われ、とても助かりました。
しかし、医療費は退院日に精算するもので、保険金は退院した日に病院から書類をもらい、申請するもの。つまり一時は手持ちから大きな出費となるので、ある程度の備えは必要です。
もう一つ、役に立った知識というのが「健康保険限度額適用認定申請書」というものです。
妊娠は病気でないため、通常10割かかる医療費が「限度額申請」をすると窓口での支払いが「自己負担限度額」まで抑えられるのです。(この「自己負担限度額」は年齢や年収、世帯、所得状況に応じて決まります)
しかも、マイナンバーを健康保険証と紐付けする際に、この限度額申請証も付帯させることができます!本当にたまたまでしたが、過去に紐付けを済ませていたため、退院時マイナンバーを提示してスムーズに減額された金額で支払いを済ませることができました。
しかし出産は何が起こるか、本当にわかりませんね。自分は大丈夫と高を括るのではなく、もしもの時のために様々な制度や保険を知っておくことが自分の身を助けることにつながると学びました。
育休からの復帰
今住んでいる仙台は私と夫どちらの地元でもなく、すぐに頼れる親族や、最新の育児情報を共有できる友人がいなかったため、育児教室や児童館での出会いはとても貴重なものでした。
同じ時期に同じ年齢の子どもを育てる親の悩みや有益な子育て情報、そしてちょっとした息抜きのおしゃべり。
そんなママ友とのお付き合いの中で、子どもの月齢が上がるにつれて、職場復帰するための保育園活動、いわゆる「保活」への悩みが多く聞こえてきました。仙台でも、0歳児で途中入園するには保育園の空きを探さなければいけない状態で、4月入園の申請時期でない場合は早い者勝ちの申し込み制ということもあり、早々に職場復帰したかったママさんが復帰を延期したとか、いくつも候補を書いて最後の一つでなんとか入園できたという話も。
そんな話を聞けば聞くほど、当法人は職場に保育園が併設されていて、職員の子どもは保育料の半分を法人が負担してくれる上、優先して入園させてもらえる夢のような環境なんだと再確認しました。
ちなみに…24年度のリズム保育園は満員御礼ですが、25年度は保育の空きがあるそうです!スタッフの募集もあるので、職場も探しながら保活をされている方必見です!
詳しくはこちらから!
育休を振り返って
振り返ると、ふにゃふにゃの新生児が寝返りをしてハイハイを覚え、つかまり立ちをして喃語をしゃべるまで本当にあっという間の出来事でした。日々の些細な変化を間近で見つめることができた育休の期間は、尊くかけがえのない時間だったと感じています。
そして、この尊い時間を育児以外の不安を感じることなく過ごせたのは、間違いなく職場環境のおかげ。
ライフスタイルの変化に合わせた働き方ができる環境が整っている職場は、仕事を選ぶ上でとても大切だと実感しました。
これからたくさんのお仕事が待っているでしょうが、1年もの間、私の穴を埋めてくださった職場の皆さんへ恩を返すため、そして子どもを食わせていくためにも(笑)、10月から頑張って働きます!
text by あいた