シン・森林環境教育
岐阜県立森林文化アカデミーのオンラインセミナー森林環境教育編を受講しました。以前から気になっていたアカデミー、どんな活動をしているのか詳しく聞けるのがワクワクで楽しみでした。
憧れの岐阜県立森林文化アカデミー
まずは、岐阜県立森林文化アカデミーについて紹介します。
「森林を用いた持続可能な社会の実現」を目指す唯一無二の専門学校。
もともとは林業の活性化がコンセプトで始まったそうです。
しかし、木材の使用者を育てることも大切!
そこで、木工や建築に関する学科が増設されたそうです。
さらに、森林環境を守る人々の関心をひくインタープリターを育てるために森林環境教育専攻ができたそうです。
木材業界は林業(川上)だけでは成り立たない、製材(川中)や川下(木工・建築)、そして消費者意識の足並みが揃わないと成り立たない。
川上・川中・川下の全体を正しく知り、それを伝える人が今の木材業界では必要とされているのです。
これは私自身も仕事柄、林業と木育に関わっているので常日頃感じています。
授業内容も独特。
1日川原にいて遊び方を考えるじゅぎょうがあったのだとか!?
どんな授業なんだろう? すごく気になる!
これからの森林環境教育
これまでの森林環境教育は、イベントとしてインストラクターから教え伝えるられる一方的な指導であり、決められたプログラムを実施することが多く行われてきました。
例えば、学校やイベントでの木工ワークショップ。
作れるものが決まっていて、どのように作るかを教えてもらい、参加者は同じようなものを作って持って帰る。
運営側としては参加者の人数がわかっていたら準備も楽だし、決まった手順だから安全だし、やり方を伝えたらそれなりのものが出来上がって満足感もあるので「やった感」のあるイベントの出来上がり、です。
しかし、これからの時代は「参加者の主体性」重視!
自立して参加者自らがフィールドでの生活(活動)の中で自由に、
そして仲間とともに行動する中で学びを得る体験が求められます。
代表的なものは、森のようちえんやプレーパーク(プレーワーカー)。
これまた岐阜県にあるmorinosも代表的な例です。
好きなものを好きなように作ることで、自分で考え行動する力がつき、人生の力となる、そんな体験の場が求められています。
これからの指導者に求められること
とにかく森と人に関わり
体感的に感覚的にやりたいことをやってみて、
振り返りをして、トライアンドエラーを繰り返す。
そして、参加者が気になるきっかけを作ること。
与えられたことは忘れてしまいますが、
参加者自らが気になり始めて考えるようになると身につけることができます。
これは、少子化で少人数の今の世の中だからこそできる丁寧な学びなのです。
森林環境教育のおもしろさ
一見すると通り過ぎてしまうような何もない自然も、観察することで様々な物が見えるようになります。
私自身もクラフトで使うどんぐりを興味を持って探していたら、車の運転中にふと窓の外を見るとどんぐりの木があることに気づく能力が身につきました(脇見運転注意!高速道路の入り口付近は意外とどんぐりの木が多い狙い目)。
自然の見方が変わり、解像度が上がる感覚、これが楽しい!
これからの「学び」
3つの「た」
体験から 学ぶ
楽しく 学ぶ
互いに 学ぶ
指導者からの一方的で受け身な学びではなく、
出会ったメンバーでよりよく楽しみながら学ぶ環境を作ることが大切。
そのためには、失敗できる場作りが大事であり、失敗することが最大の学びのチャンスなのです。
これからの指導者には、お互いに楽しく学ぶ対等な関係と、
挑戦し、失敗しても大丈夫!な雰囲気作りが求められるのです。
まとめ
記憶に残る学びとなるためには、
楽しいから気になり始める
気になり始めたから、考え始める
考えて自ら動いたことは、記憶に残る
指導者の役割
気になる、考えるキッカケを作る
「失敗しても良いんだ」という雰囲気を作り、チャレンジする場を作る
参加者からも教わる。
一方的なやり取りにしない。
まずは自分が楽しむ!
これがやってみると難しい…
これからも 頑張って 楽しんで森での活動をやっていくぞ〜!
岐阜県立森林文化アカデミーが気になった方は、7月にオープンキャンパスを実施しているそうです。
参加して、いろいろな先生や学生から話を聞いてみてはいかがですか?