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✒️軟骨無形成症の洋服作り奮闘記…No.9【中学受験①】

軟骨無形成症という指定難病は、いったいどのくらい周知されているのでしょうか?
病名は知らなくとも、見かけたことはありませんか?身長が125~130cm前後の大人の人を…。
頭や上半身にたいして、手足や指が短い人を…。
見るのは失礼なような気持ちになったり、でも気になるから目で追ったり…。
どちらかというと車で移動する地方より、電車やバスなど公共の乗り物を使う都会で、見かけることが多いのでは…と思います。

【中学受験①】

軟骨無形成症という病気を持つ我が家の次男くんは、中学受験を選び中高一貫校に進みました。
選んだ…と言えば聞こえはいいですが、どちらかというと私が進めて次男くんが折れた形になりました。
次男くんは、幼稚園から一緒の友達が行く近所の中学を希望していたのですが、次男くんの性格やもっと先のことを考えて、中学受験の方が良いと判断したのです。

いつも周りに守ってもらいながら過ごしてきた小学校生活、居心地の良さは次男くんにとってとても大切なものだと知っていました。
しかし、中学はそれで乗り越えたとしても環境が一変する高校受験では馴染めないかもと考えました。
逆に言うと、中高一貫なら学校の場所は変わらず、先生も友達も中学からほぼ一緒というのはとても大切なことで、例え高校から外部生がたくさん入ってきたとしても、ベースは同じだということは健常者の中で生活することの多い軟骨無形成症の人にとって、ある意味居場所確保になるのです。

まず私がやったこと…
それは、軟骨無形成症という指定難病だけど、発達障害には問題はないという、証拠となるものを診断してもらい普通科に通えるという診断書を 当時住んでいた区役所からの紹介の福祉施設にて作成していただきました。
受け入れていただく側としては、そういうものがあった方が、受け入れやすい(断りにくい…とも言います)だろうと考えました。
小学校6年になってからでは遅いと思い、5年生に進級した段階で動き始め、自宅からバスや電車で通えるところ…階段を使う頻度か少ないところなど、いくつかの条件を当てはめると5校みつけたのです。

その内の3校は電話ので連絡の際、先生の人数がギリギリで特別支援学級などもないことを伝えられ、お断りされましたが…普通科で問題ないことを伝えると、また別の回答があったのです。
それは、いじめの問題です。全国でも昔からいじめはありましたが、次男くんが進学する頃から、昔とはまた違うより悪質ないじめが問題になりかけていた頃でした。学力は普通でも見た目でより目立ってしまうため、標的にされることを懸念されていました。フォローが難しいということでのお断りだったのです。
そして、特別支援学級の見学にも行かれてみるのもいいかもしれませんよ…とお話しされました。
それから残りの2校については、まずは事前に連絡して好きなタイミングで学校見学を進められました。手元にある軟骨無形成症の資料を持参し、土曜日などの半日授業の日に合わせ見学に行きました。
そちらの2校も、先生の人数はギリギリですが、自立して自分で出来ること、普通科の進学は問題ないこと…断る理由がありませんので、ぜひ来てください…とのことでした。
そして後にこの2校の受験を選択するのですが…断られた学校から言われた特別支援学級の見学のこと、いじめの話などもあり私の中での不安を取り除くという意味でも、次男くんを連れて特別支援学級のある学校に行ってみることにしました。
1件だけ見つけた通える距離の支援学級のある学校…次男くんを連れて見学に行った際、先生からは
『こちらの教室に来ていただくのは、全く問題はありませんが、ご本人が自立できているので、こちらより普通科に通われる方がいいかもしれませんね…こちらでは持て余してしまいますし、お友達を作るのも逆に難しいかもしれません。だだ、いじめということではなんの心配もないと思いますが…』と。
またここでも、障がい者枠でもなく、健常者枠でもない…健常者寄りの障がい者という問題がひっかかるんだなぁと感じました。

支援学級の見学の帰りに、ずっと俯いて黙っていた次男くんが
『ここに行かなくちゃいけないの?普通の学校がいい…』
といった時、私の中で迷いはなくなりました。


→次回につづく。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

中学受験をするにあたり、多くの方々にお会いしましたが…誰一人軟骨無形成症を知っている方はおられませんでした。見たことがあるかも…というレベルの反応はあっても、視界に入ってきてもその時は気にはなるかもしれませんが、その程度です。
骨の病気の中では一番多いとされています。現在6000人ほどいらっしゃいますが、障がい者寄りというよりかは、健常者寄りの社会で暮らしています。中には障害者手帳をいただけないまま、健常者の中で自分の出来ることをしながら生活する環境にいる方もいらっしゃいます。
知っていただくこと、理解していただくことで、軟骨無形成症を受け入れてもらいやすくなり、病気のせいで傷つくことが少なくなれば…もう少し生きやすい世の中になるのではと活動を続けております。

残していく世界が、優しい世界になるように、これからも焦らずゆっくりと、そして長く活動を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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