林産(高性能林業機械)作業手順メモ

下刈り

・道際は見た目上重要なのでしっかり刈っておく。
・切り口は直角に。
・下刈りで太いのを高く残す。メリットとしては、材を出す時にガードになる。デメリットとしてプロセッサのヘッドに引っ掛かったことがあった。
・下刈りで高く残したのは、シカの樹皮剥ぎ被害を、スギ・ヒノキでなく灌木の方にいかないかという考えもあった。灌木の樹皮も剥がされていたため。
・太い所はチェーンソーで切った方が早い場合も
・道際はチェーンソーで片付けながら。
・下刈りの時は、岩の頭が出ていないかとか、地形を見ておく。

選木

(伐るべき木)

・悪い木は残さない。見栄え重視。列以外(2残)の木も1割切捨てor集材の中に入れて出す(材になれば)。
・傷木から伐る。曲がり、二又を伐る。
・残しておいても将来性のない木は切る。
・道際で傷つけてしまった木は先に伐ってしまうとよい。また当ててしまうから。間伐後は絶対に当てないこと。
・道沿いの伐倒で、プロセッサのヘッドが入らないような所は間伐してほしい。
・路開の時に、根を切って幹までめくれ上がった木は伐る事。

(残すべき木)

・外周の木は切らない。先柱を確保。先柱予定の木に2重テープ。先柱の奥の木を出すのも可能。
・境界付近の木は細くても残しておく。
・道際は木を多めに残す。集材で邪魔にならない最低限を伐る。集材、造材のとき傷ついた木を後で伐ることになるので、予備を残しておく。
・尾根付近の洞中(鞍部?)は風が通りやすい。風倒木が多い所は濃く残す。
・境界の列は切らない。マツの近くの細い木は、マツが枯れる事を想定して残す事がある。
・雑木は伐るが桜は残す。モミジはできるだけ残す。
・林道から大きく穴があいて見える選木はダメ。線下じゃないから道際の1本は残す。

(材積を念頭に)

・山全体を見てまわって、1本何㎥か見当をつける。→予定出材材積から、選木本数(チップ材のみ、切捨ての木は含まず)を決める。
・材積は平均80~100㎥/ha。ここはヒノキが伸びがなく0.15㎥/本くらいしかないが、スギを含めれば0.23㎥/本ある。よって間伐本数を350本/haとし、1.41haの面積があるので440本伐りたい。これで80~100㎥/ha出るはず。切捨てが多くなりそうなら本数を増やす。選木する際はカウンターで本数を数える。
・感覚を覚えれば選木不要だが、はじめは数字で見る。1本伐る毎に数えたり、プロセッサにカウンターを10個おいて、径級毎にカウントしたり。
・材を多く出しすぎると、作業員の金にはなるが(出来高)、補助金が80㎥/haまでなので、それ以上の分は地主の負担が増え、職員も困ることになる。

(2残1伐)

・2残1伐は、腐った切り株も含めて数える。あまりに古株がおおければ3残1伐にする。
・道が曲がっているので、扇状に列をいれ、扇の先は調整する。
・選木。列の入れ方。洞の線、尾根の線を基準にして平行に入れていく。
・できるだけ集材(木寄せ)しなくて良いよう、道に届く向きに(最短距離)。
・列の向きの調整は、木のない空間を利用すると、切り株で目立たないで済む。
・作業路の上下の伐採列は揃えた方が良い。
・太くても列に入ったら切ればよい(列の奥の方だと、その奥の数本を切捨てにする場合も)。
・選木は全体を見て悪い木を伐るように列を調整する。
・太い木でも、すぐ隣にもっと良い木があれば伐って良い。
・列は目的ではなく手段。列に入らなくても悪い木を優先で伐る。
・植栽列を伐採列にしたら、楽に倒れていった。
・伐採で、3~4列伐ったら道に出て遠くから眺めてチェックすると、伐るべき劣勢木が見えたりする。
・検査官は道から見るから、道からの見え方は重要。
・悪い木が多い所は、3列や4列残して、3残の中で切捨てしたりする方法もある。
・3伐採列先まで読んで列を決める。

(選木テープ)

・選木テープは、伐倒方向に結び目が向くように。

(間伐の強度)

・枯木、劣勢木は林冠を構成しないので、伐っても開いた感じがしない。切り株と林冠の双方を見る。
・伐採率50%を超えるとまずい


・伐倒で、途中で伐倒する人が変わる時、「この木は後でこの向きに」とか思って残しておいたのが、分からずに残る場合がある。

伐倒

(受口)

・チェーンソーの構えが、水平に切る時、体に直角ではなく斜めになっている(先端が左)
・受口をつくるとき、水平切りで向きをつくっても、斜め切りで覗き込んで頭を動かすので向きがずれる。
・伐倒のコツを思い出した。一番近い木をこさないと、始まらないと言われ、掛からずに倒せるようになった。間伐では、目標に受口を向けたとしても、他の木の枝に押されるので、そこに倒れるとは限らない。倒れ出したらツルの調整をして方向を変える。

(伐倒方向)

・伐倒列が斜面に対して斜めの場合、集材の時斜面下方の残存木にこすれて傷つけやすいので、斜面上方の立木ギリギリに倒す。
・プロセッサはアタッチメントがぷらんぷらんで斜めの材を造材するのが困難→急斜面を上に倒すのはやめたほうがよい。
・スイングヤーダの集材距離は最大100m。全幹集材なので正確に倒さないと出せなくなる。
・列状の2回目は前回の列とクロスするように斜めの列で伐倒する。
・(道に直角ではなく)斜面に上下方向に倒す。横だと立木を傷つける。
・縦に倒した木の上に斜めに倒すと滑って(集材時)立木に擦れる。
・細い材なら横方向に倒しても、立木を傷つけにくい。太い木は斜面に上下方向。
・大木の伐倒方向は受口左右の会合点に左右の指先をつけて腕を伸ばして見る。
・左側に位置して受口を作る時、下方伐倒のときは手前(左)に、上方伐倒のときは奥(右)に向きやすい。体の位置が斜面上方に偏るからだろう。
・急斜面での起こし木は特に太いのは造材が困難。下に倒して集材した方がよいかも(プロサッサのオペのやり方による)。
・作業道がS字やカーブの所は、道と平行に下方伐倒できると造材しやすい(プロセッサでつかめる距離で)。
・斜面に対して少し斜めの伐採列のとき(下方伐倒)、倒した後、元口が下がるので、より斜めになる。
・伐倒のとき、木の後ろに立ってみると倒せるか分かりやすい。
・作業路に向けて倒したら、フォワーダスレスレに倒れてヒヤリ

(目標のスピード)

・100本/日伐れれば良い。1haを3日で伐って完成させるくらい。はやいと1日で。
・1ha伐って6~7万円になる。3日で終わらせて2万円/日。切捨てのスピードで。

(伐倒の順序)

・伐倒は下から。ゴミが下に出るので、被ってもいいように。
・作業手順で残すブロックが出てくるが、覚えておき、伐り忘れのないように。
・(連携作業では)プロセッサが行ける順に伐る。
・プロセッサに追われているとき、道に届く木を先に倒していき、後で集材が必要となる木を倒すと理解した。
・今回は造材木をフォワーダで出していきたいので、手前から伐倒して手前から造材していく。奥からだと全部終わらないとフォワーダで運べないため。
・プロセッサの進捗を見ながら伐倒する場所を移動したりする。
・カーブで集中するときは、一気に伐倒しない。カーブの伐倒で伐採木が集中して造材が大変。

(伐倒時の玉切り・枝払い)

・出しにくい材はだいたい9mで半分にする。伐倒失敗で梢端が列からそれたら、それた手前で余裕をもって玉切り。いずれも。切った先を出すなら、プロセッサ造材できるよう、元口から2m程度枝を払って、つかめるようにしておく。
・木の隙間に挟まった伐倒木は枝を払っておく。
・長い列で集材木が多い場合も枝を払ってほしい。どうなっているか見えない。
・枝払いする場合、梢端は落とさない。隙間に挟まれて落とした方が良い場合もある。

(かかり木)

・かかり木になったとき、プロセッサのワイヤで引いてもらった。
・かかり木はフェリングレバー使用。
・すぐ隣の木の枝で倒れない時、フェリングレバーを追い口に入れて倒すと、幹を手で押すより力が出る場合がある。
・ヨキを追い口に入れてフェリングレバーのように柄を上げてかかり木を倒したり、トビでかかり木を回すようにヨキで回したりする技を見せてもらった。
・フォワーダでかかり木を外した。ロープが切れた。
・木まわし(ガンタ)が役に立った。
・かかり木をプロセッサで押してもらうために待機する場合は追口に枝をさしておく。
・かかり木は放置しない(基本)。かかり木を背にして伐倒しない。万一を考えて、木に対して挽き手を選択する。

(その他)

・伐倒で最後の1本が倒れず焦った。→時間が迫ってきたら難しい木に手を出さない
・木を伐って移動する時に次に伐る木を見ておく。
・退避路は確実に決めておく。
・ツルの調整で伐倒方向を2回変える時、はじめに切る方のツルは完全に切らずに少し残るようにする。
・道の山側の際は切り株を高くして材を置けるようにする。
・ウインチで起こす方が良い場合等、相談しながら伐倒を決める。
・2011年の死亡事故では、掛かり木を放置したのもいけなかったが、掛かり木がはずれて倒れる位置で伐倒していた。その列はあきらめて次の列にいくとかすれば良かった。
・危ないなと思ったやつをやめておくことも必要。慣れてきて自信がついてくるとやってしまう。
・伐倒の時に残す木の蔓も切っておく。蔓は上と下で切って完全に切れたことが見て分かるように。
・伐ったら退避。スギは枝が落ちてくるので注意。
・斧目はスギは入れないが、(尾根を)しょっている場合は裂けやすいので入れておくと良いかも。後でつるを切るのも危ない。
・先に芯を抜いておく。芯が抜けると梢まで繊維が切れると言われている。
・倒れ始めて左右のつるを切って調整するとき、障害となる木の通過中に早まって反対側のつるを切ってしまうと、掛かり木の時のように切った側が落ちて余計に違う方向に行く事があった。障害となる木を抜けてから切る。
・スギの枝が肩に当たって、一瞬骨折を覚悟した。

・道際はアイバンで倒すこともできる
・(道際の偏心木スギをアイバンで伐倒したが、木の重心方向に倒れた)クサビも使って慎重に。
・(私が境界を越えて伐倒した)境界付近はよく確認して。
・ウインチで引いて伐倒するとき、プロセッサのヘッドが伐倒木から見て立木の陰に隠れているか確認。
・強風の時は、引きながら追い口を切っていく。
・けん引して狙った所に入れなければならなかったが、慎重に受口を確認し、つるをしっかり残したので、大幅な狂いはなかった。
・林道の上等、けん引しての伐倒が多い場合、造材しながらなら手前から、倒すだけなら奥から(この場合、伐倒木が重なる)
・ヨキの重みを利用して矢を打つ。力を込めるだけではダメ。
・バーを差し込んだままクサビ打ち過ぎてチェーンのデプスが折れてしまった。
・起こし木が大半だったが、伐倒後の退避で横に逃げたところ、先の列の伐倒木の上に今倒した木が直撃して跳ね、自分に当たる事が何度かあった。
・偏心木の追いつる伐りで、奥側の追いつるが残っている段階で倒れ出し、伐倒方向が奥側に狂った。
・二又の木の片方を伐倒したあと、斜めに切り直さなくてよい。
・段差をつけすぎるとつるの幅が見えにくくなる

集材

(単引き集材)

・集材は上げ荷の方がよい。下げ荷は危ない。
・下げ荷は、スイングが見えにくくても、右側に材が見える位置で引けば、滑り落ちてきた時オペが守られる。
・目標は100本/日。
・リモコンは後ろにつける。前につけていると、ワイヤを外そうとかがんだ時にボタンを押してしまうことがある。
・①メインスイッチをオンにして②エンジン回転数は中速で③安全レバーを下ろす。④リモコンをオンにして⑤逆転すればワイヤが出る。
・集材の際はプロセッサのヘッドは軽く接地させる(ソーが手前の向きが普通)。運転席で操作するならブームを上げてOK。履帯走行軸に対して左右45度までの範囲で集材。
・スリングは2.5mで切ったのと3mで切ったのを用意する。
・集材の時はアームの滑車の内角に入らない。
・集材。幹に擦りそうな時はワイヤで振動を与えると外れることがある。地面に先端が食い込んだら、切れ目をいれてそこから先を捨てる。「く」の字になって取れる。
・(集材で梢端から引く時)ワイヤは首つり(チョーク)でなくあだ巻きに。首つりにする時はフックに掛ける方のアイを決めておく。
・荷掛け手は手で合図を送る。
・(道下に転がり落ちていた用材をチェーンソーで切って処分したところ)届かない材は最後の集材の時に回収する(プロセッサの段取り)。
・集材の時、根張りの大きい木は切り落としておく。立木に当たらないように。
・プロセッサのウインチで集材するときは、ブームを右か左に振っておく。真正面だとヘッドにワイヤが擦れて故障の原因となる。
・台付はワイヤを通す方を決めておく。
・2本まとめて集材する時、揃っていないと片方が地面に引っ掛かってワイヤが切れたりする。

(ワイヤの交換)

・スイングのHBLに新品のワイヤ(10mm 150m)を巻く。ワイヤの交換は年に1回。今回はHBLを交換。まず、HLを綺麗に巻き直し、HLとHBLを「そわ」(ビニール紐でもよい)で繋いでアームの滑車を介してHLの上に古いHBLを巻き取る。HBLが空になったら、新品のワイヤの木製ドラムを、グラップルに単管を通して設置し、HBLのドラムに巻き取る。最後に、古いワイヤを木製ドラムに巻き取る(ここは人力)。

(ランニングスカイライン)

・ホールライン(HL)が100m、ホールバックライン(HBL)が200m。
・ドラムにワイヤ巻き直し。最初の1巻きはハンマーで叩いて寄せながら。
・HLのアイは輪の大きさ30cm位と大きめに。

(スイングのオペ)

・右側に集材装置がついているので右が見えない。右が重い。
・旋回時、右側がキャタから1mはみ出す。右旋回注意。
・旋回時はワイヤを引っ掛けないように。
・ワイヤは腕を伸ばしても切れない長さにしておく。
・ワイヤを巻く時はドラムも見ておく。乱巻き注意。乱巻きすると、緩んだワイヤが回っているのが見える。
・傾斜計が働いて止まったらウインチのスイッチをOFFにすると警報が止まる。走行するときは切っておくとよい。
・ワイヤを引く時は、ブームを最大近くまで上げ、手首は最大に開く。
・線を張って集材して下ろす時、ウインチの逆転だと遅いので、アーム・ブームを下げて下ろす。荷を外して、また腕を上げる時、HBLを少し緩めながら上げると衝撃がなくてすむ。
・スイングのリモコンは本体のウインチ操作盤の電源をOFFにし、足元のスイッチON、安全レバーを下ろし、リモコンのスイッチONにすると使える。リモコン操作は、正転・逆転にボタンを押しておいて、加速を数回押すと動き始める。止める時は正転・逆転を中立にする。
・HBL回収の時、リモコンで巻き取ってドラムが乱巻きにならないように誘導。ドラムの左右の端はローラーがなく、ローラーの付け根に擦って巻き取りがおかしくなる。

(荷掛け手)

・集材の荷掛けはハンマーとチェーンソーを持って行く。
・先山は「やま」、機械側は「土場」。ワイヤはHLが「メイン」、HBLが「ホールバック」を「巻いて」か「下げて」。

(架線の設置)

・①アームに連結滑車をつけ、HBLが上HLが下になるように。搬器は滑車2個と撚り戻し(スイベルジョイント)。滑車のピンは番線で固定。
・②HBLを先柱まで伸ばす。
・③先柱にスリングで(かもさぎで)滑車を胸高に設置。二重テープ除去。
・④HBLを滑車に通す。HBL先端のシャックルのピン側が滑車に当たる向きにして巻きこみ防止。
・⑤HBLを張りあげる。この時架線が立木に擦らないか見て、旋回で調整。
・⑥HL(メインドラム)を緩めて搬器を下げる(上げ荷の場合)。「搬器やま」。傾斜が緩かったり、地面に引っ掛かっておりてこない時は手で持って行く。
・⑦搬器が先柱まで来たらHBLの先端の滑車を搬器のよりもどしに接続。シャックルが縦になるように。この時、他のシャックル、滑車が緩んでいないかチャック。
・⑧一度空荷で動かしてテスト。「搬器土場」。ねじれはないかチャック。

(集材作業)

・荷掛けは、オペが搬器を下ろしてくれるので、ⅰ「ストップ」で搬器を止め、ⅱ「メイン下げて」で荷掛けフックを引き出し、荷掛けできたら、ⅲ「巻いて」で巻く。障害物がないと判断した段階で、ⅳ「発射」。
・ⅰで搬器を止める位置は、索の高さ(天地)が2m以下なら荷の台付索の位置でよいが、天地3m以上なら、緩めた時に斜めに下がるので、手前で止める。
・ⅲで巻く時、フックの外れ止めの方に台付索のアイが掛かっている場合
があるので見る。
・先柱より先の材は、搬器を先柱付近で止めて、メインを緩めて荷掛けフックを引き出すが、搬器の止める位置で引く方向を調整できる。
・横取りは、架線に対して魚の骨状に。引きたい方向で搬器を止め、メインを緩めて荷掛け後、HBLを1m分位張ったのち、メインを単独で巻く(インターロックにしていても、設定の張力がかかるまでは単独で巻ける)。架線のところで方向転換が必要になるので、ブームの左右旋回(「ブーム右」「ブーム左」)で調整。
・切株に引っ掛かった時は、台付索を回して、材を回す。下に材が何本もあれば株を切る。
・材が重くて上がらない時は、HBLを緩めHLだけで引くと100%の力が出る。それでもダメならスリングを掛け直して回したり、材を半分に切ったり。
・スイングは、集材した材を掴んで別の列に振る時、索が材の上に乗っていて邪魔になるので、材を少し動かして置いて、線を張って材から落とす。

(スイングの特性)

・右側に死角が大きい
・ウインチが飛びだしている(旋回のときぶつける)
・スイングは左右で重さが違い、作業路も盛土は弱い。盛土側にウインチ側がくると崩れて転落の恐れがあるので、走行時は進行方向をこまめに調整しながら進む。

造材

(採材)

・「直」は矢高0~1cm、小曲で2~3cm、曲で4か5cmまで。
・2番ケンタは採って良い場合もある
・腐れが入った丸太はチップ材にはねる。スギの黒芯はよい。
・チップ材はトラックの積込みを考えて2m、3m、4mにするが、3m材を2丈積めるトラックがメインで走っているので主に2m、3m。4mは排水用の敷材に使う。
・ヒノキで30cm以上のはケンタをとる(造材表に従う)。

(材積)

・県は出材80m3/ha以上を目標にしている

(プロセッサの点検等)

・力でチェーンを回すのでスプロケットが傷みやすい。バカになると、1日に何回も張り直しが必要。
・休止体勢。グラップルを軽く開いて接地させる。手首の部分はやや奥に(手前だと油圧がぬけて下がった時、作業機が手前になる)。
・乗る前の点検。クローラ下部のシューローラがすり減っていないか、割れていないかを確認。排土板のシリンダーのカバーをワイヤで引っ掛けて壊すことが多いので見る。
・機体の鍵がかかる扉は施錠しておく。
・エンジンオイルの水抜きは、特に冬は点検が必要。作動油は毎朝点検(腕を伸ばした姿勢で)。
・プロセッサのチェーンオイルのキャップは、空気孔が空いているが、回送するときは漏れない専用のものに替える。チェーンオイルの吐出量はナットを時計回りに閉めると少なくなり、反時計回りに開くと多くなる。反回転ずつ調整。バーがバタベタしない程度。オイルは300㎥(4~5ha)で1缶。(ハーベスタはタイヤの回転部にもチェーンオイルを使うので約6倍消費する)。
・材を送るタイヤについたチェーンの張りを点検。タイヤを回してみて、切れていないかチェック。切れた部分はCカンでつなぐ。
・ローラーのネジがゆるんで脱落することがあるので、半日に1回閉めてグリースを打つ。作業機の小さいネジはゆるみやすいので手で回してみて点検。
・ソーチェーンは張った状態で手前のナットから締める。張りは力を入れて回る程度(きつめで良い)。
・作動油のホースは継ぎ目から油漏れしていないか見る。漏れていたら工具で締める。
・ヘッドまわりは毎日グリスアップ。俳土板はもぐって左右3箇所づつニップルあり。腕はたたんでブームとアームの間に4箇所。ここは油圧が下がらないように、エンジンをかけたまま打つ。
・ここまで、朝一、オイル漏れ等を確認してエンジンオン。パスワード入力。5分間の暖気運転。油温が1目盛上がったら作業。エンジンを一時的に切る時は30分、60分、120分などのボタンを押すとPw不要。
・エンジンかけて7(メニュー)、5(破砕機)、6番(戻る)でバーの降りる速さがはやくなる。
・トングは毎日研ぐ(バッテリー式グラインダーで)。刃は真っすぐにつける。内側にバリがあると材に食い込むので、最後に内側から軽く1回研ぐ。
・プロセッサの上刃目立ての角度は35度。
・プロセッサの太さを測る部分は、トングの開閉に合わせて動くようになっており、ナットを緩めて四角いプレートの位置で調整。微調整は、その上のネジでできる。
・ゼロを合わせて最大に開くと100cmくらいになる。次に元口が約10、20、30cmの丸太でセットする。
・プロセッサのオイルが出ない症状は、バーの溝を掃除したら改善した。

(造材作業)

(造材)

・(プロセッサ)1番玉、2番玉の重い材は特にスギでは浮かせて玉切りすると割れるので、軽く端を押さえて切り始めるが、今度は挟まれるので、最後にちょっと浮かせる。
・プロセッサで玉切りする時は、材を台(切り株や丸太)の上に置いて切る。裂けたり、切り口が斜めにならないように。
・(長さの設定)右レバー前方の一番上のボタン押すとA、B、Cの3通りのパターンが選択できる。二番目のボタンで4通りの長さが設定できる(A-1~A-4)。1つは0に設定して梢端の枝払い用にする。
・左レバー前方の一番上のボタンを押すと、画面下の赤いランプが左右に点灯する。造材の時、目標の長さを(通常40cm)通り過ぎてから戻って玉切りするか、手前で止まってからゆっくり目標の長さまで行くかえらべる。前者の方がバランスよく真っすぐ切れる。三番目のボタンを押しながら左レバー上部のボタンを左右に押すと、微速で材を送ることができる。(2番目のボタンは無効)
・右レバー前方の上から三番目のボタンで玉切り。
・(太さの調整:エンコーダー)数字のモニターの一番左が太さ、真ん中が設定(A-1~C-4)、右が長さを表す。太さが狂っているときは10cm、20cm、30cmの太さの丸太を用意し、説明書を見て設定する。
・長さは朝一、昼一に確認し、余尺が5~15cmの範囲内(2m材にあっては15~18cmの範囲内)にあることを確認。太さは現場毎に見ればよい。調整が必要なのは年に1~2回。
・「12cm狙いで寸目落ち」とは、末口12cmを狙って造材してみたら11cmだったということ。「寸目上がり」とは13cmだったという意味。
・作業する時は排土板を下ろす。
・作業機の振れを止めるように腕を操作する。
・太さによるが、50㎥/日やる。トラブルを加味して20~30㎥/日。
・このプロセッサは元口52cmくらいまでなら玉切りできる。高齢級の材は手造材。
・枝のある所を掴む時は、油圧ホースに枝が触らないように注意。ホースは2年で劣化し、古くなるとちょっと触っただけで爆ぜる。
・プロセッサの左レバー前面の真ん中のボタンは、カウンターをリセットできる。
・アームの先の「手首」の部分が知らぬ間に屈折してくるので注意したい。あとヘッドの回転でホースをちぎらないように。
・プロセッサ玉切りで材が割れた時、薄切りした板が分離しない所まで離れればOK。
・プロセッサで送れない時、掴んで16cmなら切ってしまう。20や24で切ると半端な材ができてしまう。
・プロセッサで曲がりを見ながら送る時、重機にぶつからない角度(「対角線」)で送る。

(より分け)

・造材した材の木口を見て、シミならB材でよいが、腐れはC材になるので(この現場は)はじく。
・玉切りしてから丸太を目の高さに持ち上げ(縦にして)、少しトングを開いて曲がりを判別していた。
・丸太に筋状の隆起があるのをジャミと言い、用材にするとバラバラにわれるので不適。木口は赤身がとんがっている。

(椪積み・集積)

・造材の最後の梢端は、ゴミをすてて良い方に先が向くように回して枝払い。
・造材した材は道際に仕分けし、末口を手前にして椪積み。ゴミがないところでは末口側だけ下に敷いてあげる。ゴミがあるところは両側に桟木を敷いて、フォワーダが掴みやすいようにする。プロセッサの方が動きがはやく、力があるのでプロセッサで仕分けした方が、フォワーダで行うより効率が良い。
・枝払いは道の上でせず、左右で。ただし、大径木になると重くて旋回が危険になるのでやむを得ない。
・ゴミはタンコロと枝を分けておく。枝は最後に被せるのに使う。
・所有者の境界付近は材の置き場所に注意。基本的に区画内に収めるが、置き場がない時は、山番を書いて他の区画に置く場合もある。
・○○班では道上に用材、道下にチップ材と決めて分かりやすくしている。
・○○木材は良い材も悪い材も同じ単価なので、太い良い材は××木材へ(分けて椪積み)。
・プロセッサで造材した丸太を置く時、絶対残す木には掛けずに、細い木を伐ってそこに掛ける等、リスクを減らすようにする。

(その他)

・プロセッサはフル稼働するようにする。プロセッサのオペは基本的に伐倒しない。
・沢に入った枝葉はプロセッサが届くところは出しておく。

搬出

(積込み)

・フォワーダで積み込む時、下り坂で運転席より前の重い材を持ちあげると、天秤になることがある。
・枝をつかんだら、道の山側切土面と荷台に橋渡しに置いて、一度放して枝を落とす。
・梢と元とを交互になるように積む。
・遠い所に腕をのばす時、ブームを下げ過ぎるとスタンション、鳥居等にブームをぶつけるので注意。
・操作席より前方に旋回するとミラーを割る恐れがあるので避ける。
・フォワーダ積込みは、材が斜めになるように掴んで、手前に滑らせるように置くと積みやすい。
・フォワーダ(U5)のブームは全旋回できない。前に旋回する時は、ミラー、フロントガラスを割らないように。
・腕を伸ばしたまま旋回すると不安定なので、腕を縮めて旋回する。
・重い丸太を積む時は、材の一端を乗せてから、他端をつかみ直すとグラップルに負担が少ない。
・チップ材ならまだしも用材は出し忘れないように。(特に最後は取り忘れがないか確認)
・斜面で積込みしていて、丸太が自分の方にすべってきてヒヤリとした。
・末口数センチの細いチップ材は、一緒に掴んだものは積めばよいが、わざわざ掴まなくてよい。
・材の選別をチェックして不適合ははじく
・スギとヒノキが混ざるミスが発覚(プロセッサの見落としがあるのでフォワーダも見る)。
・6m材をフォワーダに積む時は、4mを積んでその上に積むか、鳥居の高さまで積んだ上に積むか。
・(フォワーダ積み置きで何日もおいていたら)何かで動かしたい時に困るのでできるだけ空車にしておきたい。
・チップが埋もれていた。良く見るように。
・(雨上がりでフォワーダ登れず滑って立木にぶつけたところ)距離が近いから半車くらい積んで走ればよい。
・(フォワーダのアームの上側の配管について)狭い所のをとる時、気付かずに押さえてしまうことがあるので注意。
・6m材を積む時は、鳥居の切り欠きまで積んでからその上に置く。切り欠き側がネックのなるので、こちらを末口側になるように積む。掴む時は、末口側が浮くようにしないと積みにくい。ミラーを割らないように。グラップルの少しの回転で体に激突する。その衝撃でさらにレバーを倒して抜けられなくなるので注意。
・6m材は、下に4m材を並べて置いてから積む。左右は4m材を置くと引っ掛けにくくなる。(測るとキャタの後ろ3.6mは出ていた)

・材を道下に落とさないように(集材が必要となる)
2mを横積みして、手前に太いのを置こうとしたら操作席側に転がってきて、ホースを傷めた。

(積込みの順序・段取り)

・造材の事情(置き場)
・土場、トラックの事情
・奥からやると全体把握できる
・運ぶのがなかったら、路開の敷き材に来てほしい。
・搬出の順序の考え方は色々あって、奥からの他にこれから伐倒したい所の路開材優先やプロセッサが置き場がない時にプロセッサにくっついて搬出等。
・林道を傷めると判断したら、他にやる事があればはやく搬出を止めたい。
・路開の支障木の搬出は全部出し切った方がよい。

(走行)

・フォワーダに積んで走行する時、上に何もない所なら、アームは折り畳まずにグラップルで材を押した方がよい。アームを手前に畳むと、振動でグラップル付近のホースが傷むことがある。
・真夏の長距離走行でフォワーダの冷却水が沸騰
・満車になって走行する時は、シートベルト着用。
・走行する直前に、クラクションを鳴らす。
・バック走行は、左側はミラーで、右側は目視で確認しながら。
・今回は道路に出て積み下ろしする際、上に電線があるので、空車ならアームを折り畳む、満車ならアームを伸ばしてブームを下げた姿勢をとる。
・立木は人だと思って、フォワーダのバック走行で心配な時は降りて見る等する。傷つくとその木は二度とまともに育たなくなる。
・沢を超える際、管が埋設してあるので、壊さないように特に慎重に。
・スイッチバックの段は崩さないように走行(特にスイッチバックを利用して向きを変える時)。
・どうこう順で伐倒しているか見て、流れを読む。
・フォワーダの方向転換はスペースがあれば急旋回せずにゆっくり舵を切ると林地を傷めない。道路を崩さないように。
・フォワーダの向きを考えないといけない。スイッチバックで逆転するので、向きを変えたのがあだになって逆向きになったりした。
・1日の往復の回数を記録する
・フォワーダでバック走行のときはミラーを見る。
・スイッチバックは広く作れるところはよいが、ギリギリの道になっている所は操作を誤ると路肩が崩れる。キャタの位置を意識し、バックの時は早く操舵をきり、前進の時は前に突っ込んでから回る。
・スイッチバックや暗渠の上といった要所は慎重に道を傷めないように。
・(作業道の)横断排水のゴムの上でフォワーダの向きを変えるとちぎれる。
・フォワーダでプロセッサの近くに接近するときはホーンを鳴らして知らせる。
・フォワーダのヒーターの上の座席に上着をかけると熱が逃げない。
・真冬、冷え込みで作業道が凍って路面が固まり、走行には最高の状態となった
・フォワーダは毎秒5m、毎分300mで走行

(椪積み)

・丸太を椪積みする時、高くするために「かんざし」を使う。椪の外側を太い丸太、内側を細い丸太にすると傾斜がついてよい。・2m材の14cm以下をかんざしに使う。
・椪の土台。桟木(4m)を2本、約1mあけて敷く。桟木の低い方の端に直角に3m材を乗せる。最後に、3m材の上にハの字に細い材を乗せる。
・下ろす時は丸太の端が揃っているので、ガバッとつかむ。ただし4m材は重いので3本くらい。
・掴んだ下の丸太が、これから置く椪の上面にピッタリ合うように置く。上は後で修正できる。
・椪の上面が平らになるように積む。
・椪は肩をしっかりつくらないと積めない。
・椪積みの時、だんだん手前に材が出てくるので、真っすぐになるように。(フォワーダから降りて見るとよい)
・材に番号を書く。番号の上に「へ」の記号を書く。手が届かない高い所は、フォワーダで積む時に書いて置く。
・丸太に書く番号はスギには白色、ヒノキには黒色のチョークを使うと見やすい。
・桟木は沈むので太めの丸太を使用。
・椪の丸太に書く山番はもっと多く書かないと、番号を書いた丸太が無くなったら分からなくなる。
・フォワーダにチップ材を満車積み、下り坂で鳥居より上の材が前方にスライド、下ろす時にこれを先に降ろそうと掴もうとしたがうまく掴めず旋回したら、操作席下の油圧ホースの金具破損
・椪が林道を狭くしていたので修正。フォワーダの後部のスタンションで押して椪を押す方法は、道が傷むのでやむを得ない時だけ。1本ずつ押す感じで。

(土場管理)

・イワフジの3tのフォワーダで1回4.5~5立米積める。
・イワフジ U4は最大積載量の高さまで積んで3m3。車幅は2mなので2.5mの道でよい。一掴み500kgまでしか上がらない。
・イワフジのU5は1杯で5m3。
・トラックの手配は最低3日前。できれば1週間前。下刈りしながら立米計算する。
・(材積の計算)ここの土場は50㎥しかおけず、集材距離が短く10往復できるので2日でいっぱいになる。高さ2mで椪積みすると、手の幅で10㎥になる(3m材と4m材の平均)。
・土場売り:丸太を四角く積む。両側にかんざし。かんざしにはヒノキを使う。スギは弱い。
・立木はトタン板をPPテープで4回位巻いて固定。
・所有者が変わるので椪の桟木(用材を使用)も交換して敷き直す。(材積の調整で別の所有者の材を入れたりすることもあるので、気にしなくていいという考えもある)
・土場になりそうなところを探す(団地外の山はダメ)
・杭を打つ(プロセッサ、スイング)
・土場で杭が傾いてきたらつっかえ棒を斜めにかう。
・かける立木、周囲の立木にトタンを巻く
・均す必要がある場合はバックホー(スイング)で土場を作る。

(材積管理)

・今、材積が多いのか少ないのか、トラック何車出ているのか把握して伐倒するときも選木等に反映させる。
・トラック1杯で11㎥。フォワーダ1杯で5㎥。フォワーダの回数を数えるとよい。
・フォワーダにチョークで「正」の字で用材とチップを何杯運んだか数え、手帳につける。その現場の集計と、精算の時の立米数を比較すると大体合っている。
・回数だけでなく、時間も測るとよい。ここまで行くのに何分など。
・1haで70~80㎥が丁度良い。補助金の上限。
・面積×70㎥が基準。団地内トータルで見ればよい

路開(搬出路開設)

(敷材養生)

・軟弱地盤には作業道に等間隔に丸太を埋めてわだちができるのを防ぐ。
・3m材(3.1m)の10cm下を敷き材にする用につくっておく。基本的には1mおき。余ったものはチップ用材で出せる。
・仕上がりで、敷材は気が見えなければよいので、回収する場合もあるが、土をかぶせて終わりの事も。
・敷材は10cm下の丸太を1m置きに。ただしカーブでは密に敷く。
・滑る時は枝を敷きつめると25°位までなら登れる。
・敷材を敷く前に均す。ひどい所は井げたに敷く。まず、キャタが通るところに縦に2本ずつ。そこに横に。
・フォワーダに敷材を積んでバックホーとセットで搬出路に敷材。フォワーダで5本くらいフォワーダ前方に材を置き、バックホーでバックしながら敷いていく。
・敷材を置く時、バックホーから遠い方(フォワーダに近い方)に置いてほしい。バケットで引き寄せるのは簡単だが、離すのは面倒。
・一人がフォワーダの走行、もう一人がグラップル操作で作業路に材を敷く。
・フォワーダ単独で敷いて走行して踏む
・敷き材は、水平になるように、横断勾配が谷勾配の所はやや斜めに置く。

・敷材は道の谷側が材の元口になるように。谷付近は太い材、尾根付近は細い材を。

・林道に土が出ないように、出入り口養生。

(排水溝)

・排水は普段は溝に丸太をはめ込んで走行し、雨予報の夕方に丸太をはずすとよい。
・路面の水切り用丸太を夕方に外す。夕立ち対策。

(勾配)

・縦断勾配12%以上で路面の浸食が起こる。
・少し山側勾配にする(山側に下げる)。道を直す時は谷側勾配にする。

(法面)

・法尻には路網開設の際に出た根株を埋める(四万十式)。スイングがぎりぎりまで寄りたいので重要。
・切土面は1.5m以下なら法をつけて多く削るより直切りの方がよく、際の木は残しておくと根が張って支えてくれる。
・段切りして盛土する。表土を法尻に持ってきて深い土で整形。

(スイッチバック)

・スイッチバックは難しい。階段の踊り場は2倍の幅があるが、スイッチバックで重機2台分の幅をとるわけにはいかない。
・土が足らないので、スイッチバックの所を井げた状に組んで補強。

(目標スピード)

・単価は1000円/m。経費は伐りとOPと機械損料、燃料代含めて7~8万円/日。だから最低70~80m/日はやりたい。

(支障木伐倒)

・支障木伐倒はできれば線形に対し直角方向。進行方向に倒すと全部造材してよけることに。
・アイバンで旋回で押す時は、バケットの左右についている出っ張りに引っ掛けて重機側に来ないように。
・道の斜面上に倒すと、プロセッサで造材がやりにくい。下に構造物があれば道の方向に倒すか、上に倒してからグラップルで移動する。
・路線に対して斜めに倒してもよいが、掛かりそうなら重機側には向けないでほしい。重機で自分の側に引いてかかり木を外すのは怖い。
・(谷に先端が入る等)重機で押しても動かない伐倒木は元玉を切ってほしい。
・カーブでは、曲がった先で伐倒木が邪魔にならない方向に倒す。
・路開の伐倒時はメジャー必須。1~2番玉を玉切りする場合あり。
・重機で押し込んで弓なりになったヒノキの玉切りで、裂け防止に気をとられ、はねられる。

(抜根)

・抜根はできるだけ地山を傷めないように、掘るのは最小限で。
・根の土を落とす際、重機の重みを下部に乗せてふるう方法もある。
・表土は掘った位置からできるだけ広げないように、路肩におく。

(線形)

・線形は直線を作らないように緩やかなカーブにして、フォワーダがスピードを出しすぎないようにする。縦断勾配は、急勾配と緩勾配が交互になるように。
・(タナ地形のように)斜面下の平らになった所は土が悪いので、道は半分は斜面をくってつくる。
・フォワーダが林道に出ずに椪積みできると便利
・まず路線踏査、支障木にテープを巻く

(補修)

・スイングが通ると道が傷む。スイングは右が重たい。
・冬にわだちが凍るとフォワーダの履帯幅は他の重機より少し狭いのでキャタが外れることがある。
・作業路の水溜まりは、水を切っておく。(フォワーダ、プロセッサも)
・搬出路が崩れかかったのでスイングで補修

(その他)

・穴を深く掘って深層の土を表面にし、株を穴に埋める

(路閉)

・表土をほぐす
・作業路上に材を置くために打たれた杭は最後はとっておく。

作業道

・作業道。ヘアピンカーブ①とスイッチバック②では、①の方が林冠の空きが少なくて済む。②の場合は分岐点の木は傷ついても良いから残しておき、空きを少なくする。②は重機の入れ替えができるメリットあり。

作業システム

・スイング、プロセッサ、フォワーダの3点セットでやっているが、スイングの木寄せ距離、フォワーダの運搬距離が長くなると効率が落ちて採算が割れるため、採算ラインを引いてそれより奥は切捨て。ラインを出すのが難しい。
・まず土場を決める。
・造材の前にグラップルで半分に玉切りして向きをひっくり返すことも。
・木の先端を4m材とれる太さの位置で1回玉切って、元側は山に押しこむ。あとでスイングで向きを180°反転する。

・伐倒者が曲がりを見て玉切りする位置に印をつけ、プロセッサは切る位置で掴んで玉切りする方法もある。材を送らなければ傷つかないし、枝がないところは送る必要性もない。
・突っ込みの道では、プロセッサが奥で手前を伐倒して閉じ込められるのは避ける(特に給油前)。
・プロセッサは常に動いているようにする。フォワーダの人は運ぶのがないと思ったら伐倒に入る。フォワーダに伐倒の道具を積んで置く。
・利益は少ない。売上は用材の平均単価12,000円/㎥。一方経費は運賃が23,000円/車で11~12㎥/車なので2,000円/㎥。重機の燃料代が1,000円/㎥。人件費が2,500円/㎥もらえることになっている。

(作業段取り等・コミュニケーション)

・伐倒の時、昼にあがるついでに11時半くらいからフォワーダ積込みはじめて1杯出すとよい。
・早退するとき、途中参加の場合は班長に対面で入退場を伝える
・近接作業になって危なくなったら、先に下がった方の勝ち。

その他作業

仕上げ作業

・傷んだ木の切捨て、沢の掃除。
・(沢に入った丸太を出す時)良いかどうかは分からないが、○○班ではよく沢に直角に2本丸太を渡して、その上に橋のようにかけてあるのを見かける。確かに沢には浸かっていない。

準備作業

・(下刈り参照)
・枯れ木の伐倒
・林道にトラックが通れるように枝を打つ作業。フォワーダ荷台に乗って刈払機で枝を打つ
・重機回送。
・フォワーダを回送する時は、ピンを抜いて座席を下に倒しておく。(高さ制限に収めるため)。
・フォワーダのキャタ掃除、シートで養生。
・通路の鉄板養生。トヨタクレーンが鉄板を敷きに来る。小運搬はフォワーダ、スイングで吊って敷く場合も。

機械の管理

・グリスアップ
・アドブルーは素手で触ると有毒。
・重機はほとんどクイックヒッチでアタッチメントがつけられており、その分長くなるために、運転席までアタッチメントが届いてしまう。よそ見して操作すると危険。
・冬は毎日キャタ掃除(凍りついて動かなくなることがある)。
・燃料は1目盛減ったらあと1日、真ん中まできたらあと半日。
・重機の燃料はメーターはあてにならない。前回給油からのアワーメータや、タンクに棒を突っ込んで見ると確実(燃料フィルターが汚れないように)。
・給油。バックホーはリース機で登録していないので免税外軽油。他の重機は免税軽油。伝票にサイン。チケットが20l、50l、100lなので、10lとか30lは不可。100l注文して入りきらなくても、他の重機に入れたりポリタンクに入れたりするが、伝票上は入りきったことに。
・給油でサインした人は総数も覚えておく。
・排土板付きのグラップルなら、排土板とグラップルでキャタを持ちあげて、グラップルで握った丸太でキャタを押して回せば、緩めなくてもはまることがある。ただし、はまったら張り直すこと。
・キャタをはめる時は、シューローラーの部分が外れていればはめる必要がある。できるだけキャタの地面側の部分も正しい位置になるようにしてからはめる。
・プロセッサのアドブルー(尿素)は給油時に補給している。ゲージの一番下まで来ているときで、5L入る。
・ブーム、アームに油漏れがないかチェック。あやしい所は一度拭いて定期的に見る。ホースのネジを締めてみる。
・重機点検表は、給油した時は、給油時と作業終了時のアワーメータの2つを書く。同じ数字でも。
・重機日報は月末に下欄に燃料残りを6分のいくつで記入。
・月例点検の稼働時間はアワーメータをそのまま記入。
・月末に点検表をまとめ提出。

・フォワーダは座席を倒しておくと、夜雨が降っても溜まらない。
・オイル交換のタイミング(アワーメーター)はシールが貼ってあるので意識するように。
・停車位置を考える。フォワーダがギリギリにつけてあったのでプロセッサを出しにくかった。
・冬場、夕方暗くなって下りてきたら機械の整備など雑用していればよい。
・タンクの赤い輪が浮いてきたら。燃料の水抜きを時々やること。
・フォワーダの燃料計がEの赤いところにくる直前でタンクに棒をさしてみたら20cmくらいあった。原料屋さんによると140リットル入るから、200リットルのタンクではないかと。
・プロセッサのトングのローラーはグリースを多く打つ。

・キャタの張りは、平らな所に重機を置いて、キャタの中央部のたるみが25~28cmになるようにする。(今回、張りすぎの方は24のラチェットでニップルの根元をゆるめ、たるみが適正になったところで締めた。)

安全対策

・現場に入る時は、救急車に説明できるように林道何線等を覚えておく。携帯電話は持つ。
・笛は常に携帯。
・スイッチバックの道は特に、上下作業にならないように、下で作業・通行するときは上の作業を止める。
・下の公道に落石防止のため、丸太でガードをつくる。横に伐倒、重機ウインチで滑車を介して引いて並べる。
・見張りをつける。無線を持って下の公道で伐倒・集材で落石の恐れがある時に車を止める役割
・重機との近接作業では、笛で合図し、重機がホーンで応答したら倒す。
・下方でフォワーダ等がいるときは伐倒すると材が滑り落ちて当たる危険がある。上下作業禁止。
・マツを倒したらスギが根こぎになって、スギがプロセッサすれすれに倒れた。
・暗くなってきたら作業終了。5時に帰ればよい。
・事故が起こったら、一旦作業を止めて、電波の届く所に出て、しっかり連絡を取り合ってから対応を考える。

薬剤散布

・虫は元口、枝の切り口、樹皮のめくれた所から侵入する。
・まくタイミングは、作業路開設の支障木は、先行伐倒してから道を作るなら、先行伐倒する人が元口に、伐倒しながら道を作るならオペが散布。造材の際にはプロセッサのオペその他が1日の終わりに散布。
・チップ材でも、虫つきを工場に入荷するのは申し訳ないということで散布。
・例年、大型連休明けには発生

林産事業地の切捨て間伐

・この切捨て間伐は事業でやっているのではなく、搬出できない所を伐っているだけなので、玉切りは細かくしなくてよい。丸太がクロスしていてもよい。
・範囲外、沢にはできるだけ入らないように。
・細い木と雑木を中心に切ればよい。
・道を開設する時、下の公道に落石のないように、木を横に倒して長いままにしてガードレール代わりにする。

その他

・境界に不明な点や地図に間違いが疑われる時は、現場監督者に確認する

・人数の振り分けの時、夕方に報告する人工の計算も考える。あまりにも煩雑にならないように。

・作業道をレーキで掃除
・林道に出る前にキャタ掃除
・出入口養生

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