たっこちゃん、齢ほぼ80歳 #14 いくつになってもイケメンが好き
たっこちゃんは若いころからイケメンが大好き。
自分が不細工で背が低いから綺麗な背の高い人が好きらしい。
親をバカにするなと言うなかれ、私が言ってるんじゃない、たっこちゃんがそう言うのだ。
若い頃の父も男前だったらしく、
「そこだけ良かった」
だなんてえらい物言いだ。父は草葉の陰で呆れているかも。
今はアジアドラマ、特に華流ドラマの俳優にお気に入りがたくさんいる。
新作ドラマが放送されるたびにあらたなイケメンとの出会いがあり、お気に入りが増えていく。
ドラマの内容より出演俳優が重要なので、学園ドラマや到底理解できないだろうE-スポーツものにも夢中になっていたりする。
なにせ齢ほぼ80なので娘としては認知症の心配もあり、しょっちゅう『昨日の晩御飯なんだった?テスト』をして嫌がられているが、
毎日かわり映えのしない献立ってこともあり間違っていることも多く、少し心配になったりする。
それでも、シュー・カイやらやアーリフ・リー、特に最近大好きなワン・イーボーとかライ・イーといった華流俳優の名前を覚え、興味を持てることがあるうちは大丈夫かなあと思っている。
そんなたっこちゃんが
「日本にも中国の俳優に負けない綺麗な人がおってん(いた)」と言う。
吉沢亮?新田真剣佑?いったい誰かと思ったら松平健だった。
平日昼間に再放送されている「暴れん坊将軍」時代の松平健がイケメンだと言う。
あー、キリリとした目元、時代劇、剣術、着物、たっこちゃんの萌えポイントが満載だわと納得。
「ただね、足が短いねん」
「むかし歌舞伎座かコマ劇場かで見たけど、歌謡ショーで洋服になったら短かった」
「昔の人だから仕方ないけど」
とまあ、言いたい放題だ。
マツケンさん、ごめんなさい。昭和世代が座高が高いのも、最近の若者のスタイルのよさも事実だし、老人が言うことですから笑って許して下さい。