ネタバレいっぱい海神再読 海神の謎に挑戦!
はじめまして。樹狐と申します。よろしくお願いします。
早速ですが、これから十二国記「東の海神西の滄海」(以下「海神」とする)のネタバレ再読感想文を始めます。
感想文といってもすごい長いです。各章の各区切りごと、ところによってはかなり長くなっています。あと海神の他の章のこととか、シリーズの他の話のこともでてきたりします。
なんでそうなるかというと、海神を綿密に伏線を張った精密機械みたいな物語と思ってるからです。ネタバレありありなんで、初読の方はシリーズを出来たら全部、最低「月影」「風海」「万里」までは読んでから読んでくださるようお願いいたします。
海神はシリーズで一番好きなんですけと、初読の頃はちょっと…かなりぐるぐるする話でした。
全体としてはこういう話とわかってるはずなのに、細部にしっくりいってない、どこか引っ掛かる点がある。なんだろうと考えながら再読して、納得できる読みができたので書いていきます。
あと…わたくし斡由推しです。尚隆も好きです。尚隆が小松尚隆を内包して延王尚隆を始めるために、斡由の物語が必要だったのだと思う。斡由の謎に挑戦!
ちなみに主な引っ掛かりポイントを挙げますと以下の通りです。
「東の海神西の滄海」十三の謎
一)尚隆はなぜ、漉水の治水の裁可を下さなかったのか。
二)尚隆はなせ、宣戦布告に来た白沢を引き止めて時間を稼ごうとしなかったのか。
三)斡由が元魁を幽閉したのはいつか。その頃斡由はどんな状況におかれていたか。その状況から推察される犯行の動機は何か。
四)斡由が更夜示唆連続殺人を開始したのは、最大限で何年前か。その頃おきた斡由にとって重大な、ある事件とはなにか。そのことから推察される犯行の動機は何か。
五)斡由はなぜ、八章2の絶体絶命の状況下で、人質である六太が自分のそばから離れていくのを放置したのか。
六)尚隆はなぜ、なんのためにあの時点で斡由の前に現れたのか。
七)尚隆はなぜ、斡由にわざわざ太刀を渡しておいて、自分だけ剣を納めて背中を向けてしまったのか。
八)尚隆はなぜ、「温情とやらを大盤振る舞いしてやる」だの「見張りを立てて自傷させぬように」などと言ったのか。
九)斡由はなぜ、尚隆のそのせりふを聞いた直後に、太刀を振りかざしたのか。
十)尚隆はなぜ、六太が悧角に斡由を攻撃させたことについて、礼もわびも言わなかったのか。
十一)六太はなぜ、斡由の死の直後、血に病んだ症状を見せなかったのか。なぜ斡由を意識のある状態で殺害した尚隆に、しがみつくことができたのか。
十二)更夜はなぜ、大きいのが尚隆を攻撃するのを留めたのか。
十三)尚隆はなぜ、斡由の乱の後で元号を白雉に変えたのか。その次の元号を大元としたのか。
では始めます。海神の謎に挑戦!