小心者の接待術

ちょっと本題に入る前に、こんな背景があると言うことを踏まえて読んでいただけたらと思います。

幼い頃から大人の中で育ったせいか……

隠れ家的な居心地の良い場所、良きたた住まいと良き職人さんと仲良くなるのが得意な女の子でした。実家も飲食店と言うこともあって、実家にないものを探していたのかも知れません。美味しいのは、当たり前。雰囲気と良き店主と綺麗な所作の人たちがいるお店がお気に入りと言うのが、わたしのルールでした。

それは、大人になっても変わってないようです。働くようになると、１人で仕事帰りに……

男性と行く場合は、ある程度関係を築けないと彼の紹介してくれるお店にはいけない人。自分のテリトリー内で、わたしと言う人間を知ってほしいタイプの女性でした。つまり、小心者と言うことです。

若い頃、急成長した会社

それなりの役職と、それなりの責任と、それなりの有名人となっていた頃。そして、それなりの接待術を身につける必要が……

「接待」と一言で言ってしまえば、お酒と美味しい食事と楽しい会話で懇親を図り、意見交換や情報交換の場であり。ある一面、危険な場面でもありました。なので、わたしにとって一番難度の高いミッションでした。

なぜかと言うと、危険な経験とアルコールを分解する能力がないから………　見た目は、かなりの酒豪に見えるのですが……。そして、ある程度お酒の味が分かり、料理との組み合わせも語れる。(彼いわく、笑止。下戸が語るな！)

だから、わたしは接待術を身につける必要がありました。

まず、相手のテリトリーで接待しないこと(戦わない)。それは、わたしのファンがいないから。必ず、わたしのテリトリーで接待を行う(戦う)と決めていました。わたしのテリトリーのお店の方は、ある意味わたしのファンの方達、お酒がダメなことをしっかりと理解している方達。強引なお誘いがある場合などは、良きところで店主から「今日のおすすめです」と相手の話しの腰を折ってくれる粋な計らいと、そっと逃がしてくれる気配りをしてくれるお店ばかりでした。みなさん、わたしのファンだから心強いという安心感があるからです。

なので、飲食店も和食、洋食、中華……、どのようなリクエストにも対応できました。また、ホテル、旅館、割烹、お寿司屋さんなど種類と店舗数も数多くありました。それは、良きお店の紹介の輪のお陰です。(感謝です。)

ちょっと余談ですが、接待と言うか……お客様によっては、髪形の相談や洋服、メイクアップの相談もあってその紹介も。わたしのファションやメイクや髪形を好まれるお客様もいらしたので。もちろん、懇意にさせて頂いているお店は沢山。そちらを紹介と、お店にお客様のお好みを伝えたりと。いつも、急なお願い事も、ご対応していただけるお店ばかりでした。(感謝です。)

わたしは、職人さんの手元を見たり、接客している方の所作を見るのが好きな女の子でした。大人になっても変わらず、それをすぐ言葉にしてしまう。それが、お店の方達は心地よく聞いてくださっていたようです。

ちょっと、お話しがそれましたが……

急な接待以外は、事前にお客様のお好み、移動が楽でご負担をかけない場所をお気に入りのお店を選んで、お店に予約とお客様のお好みとお土産の準備をしていただき。癖の辛い方の場合は、出来る(飲めて、場を盛り上げてくれる)部下を伴い「いざっ！接待」と心の中で気合を入れて参ります。あくまでも、ポーカーフェイスではありますが……

お客様に楽しんでもらう、お客様ファーストが私の接客(戦い方)でも……

「飲め」と言われれば、お店の方が用意してくれる水割りを模したウーロン茶をわたしの前に何気なく(感謝)

日本酒になると、何気にお絞りを何度となく変えてくださる。(感謝です。)それは、飲んだフリをしておしぼりに忍ばせるため。これも、わたしのテクニック。

これが、わたしのテリトリー外だと……

お客様が席を立たれた時や見ていない時に、近くの観葉植物がある場合、少しずつ流し込んでました。(ごめんなさい)

最終手段は「今日、運転があるので……、今日はソフトドリンクで💓」と　言ったことも……。

その代わりに……、お客様が欲しているお話しを、山盛り満載にお話しでお腹いっぱいに盛り上げていました。

一番キツかったのは、京都で午前3時まで、お客様をご自宅までタクシーで送ってから会社に戻ったのが午前4時半だった。まだ、仕事している上司も……ブラックですね(^_^;)

次の日、東京に出張だから顧客資料、プレゼン資料を用意して自宅で仮眠。朝一番の飛行機と言う日が……。機内で書類に目を通すつもりが、気を失うように……、着陸のショックで目覚めました。

そして、フリーとなり……、このルールは頑なに守っていました。

やっぱり、小心者の接客ルールですね。

明日も、み～んなコロナに負けず。私たちの生活を支えて頂いている方達に感謝して、うれしくって楽しくって、愛をいっぱい感じて、幸せって感じて、キラキラ輝く希望をもって感謝に満ち溢れる素敵な１日になります様に✨✨✨