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帰国枠受験の算数の悩み 模試・テストで点数が全然取れない場合の対策
保護者面談やメールのやり取りで出てくる算数の悩みの代表的なものは、模試・テストで点数が取れない、何をどこまでやればいいかわからない、計算ミスが減らない、算数に対する苦手意識・モチベーション低下、どんな問題が出るのか情報が少ない、などなど。
(情報が入手しにくい以外は、一般生と同じ悩みがほとんど)
これらの悩みは、5年生でも、6年生の1学期でも、6年生の夏明け以降でも共通の悩みです。親御様は、こういった悩みを、基本的には塾の算数担当の先生か、教室長の先生に相談するのですが、解決されないままということも多いのではないでしょうか。
そこで、今回は模試・テストで点数が取れないという場合の対策について述べさせていただきます。
海外生・帰国生用の塾の模試
海外・帰国生専門塾といえど、その模試・テストは難易度が高かったりします。例えば、算数について、KAやJOBAは予習シリーズ準拠なので、模試のもとになっている教材自体が難しいです。
一つ注意ですが、ここで、”難しい”と言っているのは、帰国枠入試のボリュームゾーンに対してです。そのボリュームゾーンとは、四谷大塚の偏差値でいえば、50前後です。
よって、通常の授業についていくのも、一部の子を除いて大変な思いをしているはずです。enaであれば、予習シリーズより難易度は1段下がる中学受験新演習を使用しており、模試の問題も点数が取りやすいように作られています。そのため、平均点がとんでもなく低い点数になるということはありません。また、早稲アカLOGOSの模試も、だいぶマイルドに作られているようです。
逆にKAやJOBAの場合、算数の平均点が20点台、30点台ということもあり、そもそもがボリュームゾーンに対してはちょうどいいテストになっていないようです。ただ、きちんと対策を行えば、決して50点・60点取れないテストではありません。6割取れていれば、一部の難関校を除いて算数について困ることはありません。
模試・テストで20~30点台の場合の対策
いずれの模試に対しても、点数が伸びない・ずっと20~30点台という場合の対策は同じです。①~③を行ってください。
①模試の直しは、基本問題のみ解き直す。
模試のあと、全問を解き直す必要はありません。応用問題・難問については、完全に捨ててください。5割取れるようになってから、応用問題についても解き直しを行うようにしましょう。具体的には、計算問題・一行問題・それぞれの大問の(1)まで、これらを解き直します。できそうであれば、それぞれの大問の(2)まで行います。
②テキストで類題を解く。
大体の子は、模試の直しというと、上記①のみで終わります。60点・70点取れていれば、間違えたところを解き直すだけでもいいです。が、20・30点台で低迷している場合、上記①だけでは、点数は上がっていきません。
基本が身についていない単元があるため点数が取れないわけで、模試によってそういう単元が洗い出されるわけです。そこで単なる解き直しだけで終わってしまうのは、もったいないです。その単元について、テキストで例題・類題を少なくとも3題くらいは解いておきましょう。この問題の選定は、本人任せではなく、極力親御様、または塾の先生にやってもらいます。
③1週間ほど時間をおいて、再度解き直す。
①で行った模試の解き直しを、時間をおいて再度行います。これは、「分散学習」ともいわれるもので、長期的な記憶に残りやすくなります。逆に、これをしないと次から次へ”すぐに”忘れていきます。学んだことをきちんと定着させるためには、間隔をおいてから再度復習するのが非常に有効です。ここまでやれれば必ず20・30点台から抜け出すことができます。
過去問演習の際にも、上記復習法を取り入れて行ってみてください。苦手単元に対する不安を少しでも軽減できるはずです。