Uberドライバーとの15分間
こんにちは、KIKOです!
まだアパート探しをしていた頃に出会ったUberドライバーとの話が印象に残ったので、ここに綴ろうと思います。
遡ること1週間と少し前、アパート(今住んでる物件)へ入居申し込みの申請書類を出しに行く日のことでした。
申込み時にDepositとして家賃+駐車場代2ヶ月分をPayment Chequeで提出必須だったので、銀行に寄ってPayment Chequeを発行してからアパートへ向かうというのがその日の私のミッションでした!
アパート探しもなかなか難航していたし、銀行でその手続きをするのも初!色んなことがうまくいくかな〜大丈夫かな〜と頭の中でグルグルしていました。
夫
『ボクの職場までは送ってあげられるけど、そこから先は公共交通機関使うと遠回りだから、今日はUber使ってね』
ということで、その日はUberで最初の目的地の銀行まで行くことにしました。
予約してから5分もせずに一台の車が到着。
私
『Uberの人ですか?』
ドライバー
『そうだよ〜乗って😁👍』
(すごい爽やかな笑顔で返事してくれた)
まだまだカナダでは市中感染はないけれど、それでもコロナの影響で海外でのアジア人の肩身は狭い傾向にあります。なので、アジア人の私と車の中で過ごさなきゃいけないという状況でも最初から笑顔で接してくれた彼の笑顔には個人的にかなり救われました。
ドライバー
『俺、あそこのコンドに住んでるんだよ^^』
話を聞いてみると本業の他に、仕事が休みの日や空いた時間にお小遣い稼ぎでUberドライバーをしているそう。
私
『コンド良いですね!私も実はトロントのアパートかコンドで今探してるんだけど、家賃が高すぎてどこにも住める気がしなくて…』
ドライバー
『お〜そうなんだね!どの位トロントには住んでるの?』
私
『私はまだ引越して3ヶ月。夫は数年こっちに住んでるけど永住権申請とかはこれからで、やることがいっぱいなんだ』
ドライバー
『なるほど!じゃあ君を応援するためにちょっと僕の話をしてみようか。俺は19年前にカナダに移住してきたんだよ…』
と話し出した彼はレバノン人で、17歳の時に両親のカナダ移住に伴いカナダに引っ越してきたとのこと。
カナダの高校に通ったし、カレッジにも通ったし、もうカナダで暮らして19年も経つけれど、それでも『自分が外国人であること』や『文化の違い』を今でも沢山感じるそう。
ドライバー
『俺はね、19年前にこのカナダでベースメント(他人の家の地下の部屋)から生活を始めたんだ。自分で働き始めた時に初めて兄とアパートを借りて二人でシェア生活始めたよ。で、数年後にやっと自分だけのアパートを契約したんだ。それでね、そのまた数年後についにコンドの契約したよ、今度は奥さんと一緒にね。それが、今住んでるあのコンドだよ!そこまでたどり着くのに12年もかかったよ。コンドを手に入れてからこの7年間、やっと安定した生活が手に入って今すごく幸せなんだ』
私
『……そうなんだ(涙)』
(新米移民者の私にはかなり響く彼のストーリー)
ドライバー
『アジア社会だとブランドのある会社に就職してそこで安定して高いお給料もらって暮らすのが何よりだと思うんだけど、ここカナダは違うんだ。良い会社に入れなくたってお金が欲しいなら人の倍一生懸命働けば良い、時間はかかるけどそうやって積み上げて理想を手に入れていくことができるんだよ👍そして全てが揃った時、Here everything for you!』
私
『……うん(涙)』
(移民者が語ると説得力あるなぁ、みんな大変な時期乗り越えて異国の地で生活基盤整えてるんだよなぁ、と胸が熱くなる)
ドライバー
『だから、今はまだカナダに来たばかりで色んなことに苦労すると思うけど、努力は実るからがんばってね!』
私
『色々教えてくれて、アドバイスありがとう!この話を聞いてまた頑張ろうと思ったよ!』
ドライバー
『もちろんだよ、だって俺たちアジア人じゃん!例え多く言葉を交わさなくとも同郷として同じ文化や価値観を持ってるからすぐに気持ちシェアできるよね^^』
!!!!!
終始感動しっぱなしの私でしたが、この言葉には驚きました!(笑)
正直レバノンと日本が同郷だと思ったことは自分の人生の中で一度もなかったんです。
むしろレバノン人=アジア人という式も自分の中では成り立ってなかった。中東でしょう?と。
でも、ググったらLebanon is a country in Western Asiaなのですね。
そういえば、前にもチリの女の子から『チリと日本は同じ地震大国だから絆が深くて気持ちを分かち合えるよね!』と言われたことがあるのを思い出しました。
私の知識の浅さもあるんだろうけれど、意外とヒトと繋がれるポイントは色々あるんだなと気づきます。
そんなこんなであっという間に銀行に到着し、Have a good day!と笑顔で送り出してくれた彼。
たまたま使ったUberだったけど、些細な出会いと会話がキッカケで誰かのライフストーリーを聞ける機会にバッタリ出会えた今回の経験は面白くて、勇気ももらえました。
ありがとう、Uberドライバー。
では、また!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?