【子どもの脳は欲求で出来ている】#20
”子どもと遊ぶ”が仕事の
小児の作業療法士ミキティです。
遊びに隠された7種類の感覚の秘密を
簡単にまとめたり、療育・保育・子育てに
関わる内容をお伝えしています。
今回のテーマ:脳の抑制機能
# 20 感覚統合 脳の抑制機能
1.脳の抑制機能ってなあに?
これは ”行動をコントロールすること”
脳の前頭葉は脳全体を制御し、
行動をコントロールする役目をしています。
「何かやりたい!」と行動する時に
前頭葉は司令塔となってくれます。
ただし!
それは上手にその「やりたい!」
という”欲望”をコントロール
できた場合のお話。
人は色々な欲求を持っています。
代表的な欲望を、仏教では
「五欲(ごよく)」と
教えられているそうです。
1.食欲(しょくよく)
2.財欲(ざいよく)
3.色欲(しきよく)
4.名誉欲(めいよよく)
5.睡眠欲(すいみんよく)
文字からなんとなく
内容が想像できると思いますが、
実はあまりいい意味ではないことも…。
2.脳の抑制機能が難しいとどうなるの?
◉怒りや喜びが抑制できず興奮した状態になる
◉動きが乱雑・乱暴になる
◉暴力・暴言で怒りを訴える
◉「やりたい」と思うと後先考えずに即行動
(↑私は最後のコレです 笑 )
本当はわかってるんです。
”してはいけない”と。
でも、その場面では感情や行動を
コントロールすることが難しい…
注意されても
何度も同じ行動を繰り返してしまう事も。
3.どうしたらいいの?
①感情のコントロール
その時の子どもの感情を読み取り、
共感や代弁してあげる。
「これがしたかったんだね」
「おもしろそうだもんね」等…。
そうすることで子どもの感情の
コントロールを助ける効果が見られます。
②運動のコントロール
◉固有感覚の遊び
・重い物を押す・持つ
・高いところによじ登る
・手押し相撲
◉ゆっくりした前庭感覚の遊び
・マット類の上に立ち、引っ張ってもらう
(転ばないようにバランスをとる)
・バランスボールの上に立ち、バランスを取る
・平均台や塀の上をゆっくり歩く
◉動きをピタッと止める、切り替える遊び
・尻相撲
・だるまさんが転んだ
・リズム遊び(曲にあわせて動く、止まる)
4.まとめ
脳の抑制がまだ上手にできないお子さんは
ゆっくりとした運動や、
しがみつく、ぶら下がる遊びが
ちょっと苦手。
子供が
興奮してきて声や動きが大きくなった時、
苦手な活動でイライラしてるなと感じた時。
そんな時は場面を切り替えたり、
休憩を取るなどして様子を見る。
”もう興奮が止まらない!”
そんな時はお布団で挟んでギュっとする。
固有感覚を強く感じる事で
落ち着く事があります。
大人でも、
私のように当てはまる方が
いらっしゃったら…
一緒に試してみませんか?
遊びはいくつになっても
人を成長させてくれるから。
参考:
感覚統合勉強会