超音波検査の心得
みなさんは超音波検査をどういうふうに考えていますか?
とても意味のわからない質問かなと個人的に思っています。
多くの先生たちは超音波検査に熟達しており、達人としか形容のしようがない先生が数多くいらっしゃいます。
そうした先生たちのように超音波検査であらゆる臓器を描出したいと思った先生は決して僕だけではないと思います。
そして、描出法に関するセミナーも数多くあると思います。
ですが、そんな中で超音波検査に関して考えるような機会はないのかなと思います。
これまで、数多くの先生たちと接する中で僕なりに超音波検査というものについて考えてみたのでそれを文字にしてみました。
1万字近くあり、かなりのボリュームです。
そして、描出法についてはまっっっったく話していません。
なんの役に立たないかもしれません。
一方で、ここまでの考えを伝えているものもないと自負しています。
多くの先生たちが漠然と頭で思い描いているものを言語化してみました。
超音波検査を見直すきっかけにぜひご覧ください。
トピックとしては
超音波検査を行う前の前提として
超音波で見たい臓器、確認したいこと、超音波の目的は何か
超音波検査をする準備はできているか(機械・毛刈り・鎮静)
他のモダリティのデータ、臨床情報はあるか
データをきちんと残す
超音波が他の画像モダリティとの大きな違い
・術者依存
・リアルタイムな評価
超音波検査を行なっていく中で
・自分の表示したい画像はどんな断面のどんな画像なのか
・その断面で何が言いたいのか
・他の人に見せた時にレポートと画像が一致しているか
・当てている最中にレポートが完成しているか
といった構成になっています。
ということで一つ一つ深掘りしていきます。
超音波で見たい臓器、確認したいこと、超音波の目的は何か
これら毎回整理していますか?
とりあえず超音波、まずは超音波そんなことでは、きっと上達もできません。
超音波検査で見たい臓器はなんですか?腹部臓器全てですか?特定の臓器ですか?
確認したいことはなんですか?どんな超音波検査所見の有無を確認したいですか?
そうしていく中で一つの不安があると思います。それは見逃したらどうしようです。
この見逃したくないという気持ちは十分わかります。
では、超音波で腹部全てスキャンするのにどのくらいの時間かかるのでしょうか?
肝臓、胆嚢、脾臓、腎臓、副腎、尿管、膀胱、尿道、胃、十二指腸、膵臓、空腸、回腸、結腸
さらに、リンパ節や生殖器など
すべてをスキャンするとなるとかなりの熟達者であっても15分は最低必要ではないでしょうか?
では、この15分という時間をただでさえ忙しい外来の中で捻出できるんでしょうか?
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