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最近、個人的に気になるWeb3サービス・プロジェクトまとめ3選

Web3に関連しているサービス・プロジェクトで、自身が注目しているもの( Astar Network , STEPN, Azuki )を調べてまとめました。

Astar Network(ASTR)

https://docs.astar.network/より引用

Astar Networkは日本発のパブリックブロックチェーンであり、通貨名はAstar(アスター)と呼ばれています。2022年1月17日にメインネットを立ち上げた比較的新しい仮想通貨であり、Huobi GlobalやGate.ioといった海外仮想通貨取引所で上場しています。しかし2022年5月現在、Astarは国内取引所では扱われていないようです。

1.Astar Network(ASTR)の特徴

ポルカドット(Polkadot)のパラチェーン

ポルカドット公式[https://polkadot.network/より引用]

まずAstar Network(ASTR)はポルカドット(Polkadot)のパラチェーンの一つである点が特徴としてあげられます。パラチェーンとは、ポルカドットに接続するブロックチェーンのことであり、Astar Networkはスマートコントラクトに関連する機能をポルカドットに提供しています。そのため、Astar Networkはポルカドットの「スマートコントラクト・ハブ」と表現されています。
ポルカドットに接続できるブロックチェーンの枠(スロット)は100個までと決められており、それ以上は接続できないようになっています。スロットはパラチェーンオークションによって決定され、Astar Networkは世界で3番目にスロットを獲得しました。
これによりAstar Networkはポルカドットと接続することで情報を相互に共有することができ、ノード(ネットワークに接続する端末)の数が増えデータの改ざんに対する耐性が高まることが見込めます。これによりローンチ直後の心配事としてよく挙げられる改ざんの耐性の低さを回避することができます。
加えてAstar Networkがポルカドットと接続することでBTCやETHなど、ポルカドットに直接接続できないブロックチェーンの接続を可能にしています。現在ETHは「スケーラビリティ問題」という大きな問題を抱えています。このスケーラビリティ問題とは、ETHにおける取引量が膨大になるにつれ、ネットワークが混雑しトランザクションの遅延が起きることを指しています。
ETH2.0のアップデートではスケーラビリティ問題の改善を行う予定とされていますが現在、スケーラビリティ問題は完全には改善されていません。その解決策となる可能性をAstar Networkは与えています。
詳しくはこちらの公式サイトからドキュメントを確認できます。

dAppsステーキング
Astar Network(ASTR)が提供するステーキングには「dAppsステーキング」と呼ばれるものがあり、従来のステーキングに意味が付加されています。従来のステーキングは、コインを一定期間預けて報酬を得る仕組みであり、銀行預金の金利に近い感覚と言えます。これに対してこの「dAppsステーキング」はAstar Network(ASTR)上にある、スマートコントラクトプロジェクトにASTRをステーキングすることで開発者を支援し、それに伴って得られた利益をユーザーは報酬を受け取ることができる仕組みであり、投資に近い感覚と言えます。

Substrateを使い開発されている

https://substrate.io/より引用

Astar Network(ASTR)は「Substrate」というブロックチェーンを構築するためのフレームワークを用いて開発されています。
Substrateとはブロックチェーンのカスタムを行うための開発キットのことであり、テンプレート化されたシステムを組み合わせることで独自のブロックチェーンを比較的容易に作成することができます。
これによりAstar Network(ASTR)はブロックチェーンの拡張やアップグレードも容易にできる上に、ポルカドットのようにSubstrateを用いて開発されたブロックチェーンと接続しやすいのも特徴的です。

2.Astar Network(ASTR)の今後について

Astar Network(ASTR)は渡辺創太氏が代表を務めるStakeTechnologies株式会社が中心となって、開発が行われている数少ない日本人発で注目されているプロジェクトです。Astar Networkは複数のチェーンと接続することができる特徴を生かし、各チェーンにまたがりDeFiサービスを提供すると発表しています。現時点で多くのDeFiは各チェーン上でしか取引ができませんが、Astar Networkがハブとなることで各チェーンの垣根を越えた取引の手間が簡単になることが期待できます。

STEPN

https://stepn.com/より引用

Find Satoshi Labが運営している、「Move to Earn」という歩いたり走ったりすることで稼ぐことができるNFTゲームです。このプロジェクトはSolana(ソラナ)のブロックチェーンを利用しており、スニーカーはSOL(ソル)で入手できます。

1.STEPNの特徴

しながら稼ぐ「○○ to Eran」
STEPNは、2021年12月にリリースされた、NFTであるスニーカーを入手して歩いたり走ったりと移動することで稼ぐことができるゲームです。
もともと「Play to Earn」という概念があり、その代表格と言えるのが「Axie Infinity」です。これはゲーム内でアイテムを獲得しそれを現金化することで実際に稼ぐことができ、「遊びながら稼ぐ」ということができます。
その点をさらに発展させたのがこのSTEPNであり「Move to Earn」(動きながら稼ぐ)というのがコンセプトになっています。

カーボンニュートラルと健康的なライフスタイル
STEPNは、Web3を活用して多くの人々に健康的なライフスタイルに導き、カーボンニュートラルを通じて気候変動問題に取り組むことを目的として掲げています。実際にゲームの収益の一部をカーボンオフセットに当てることを発表しています。

2.STEPNの今後について

https://stepn.com/より引用

公式のロードマップによると今年に予定している具体的なイベントが月単位で確認することができます。ユーザ数は2022年5月時点で36万人を超えており、とても勢いのあるプロジェクトといえます。
またこのプロジェクトをもとに、新しく考案された「〇〇 to Earn」のプロジェクトがいくつか散見されました。Axie Infinity同様、間違いなく「〇〇 to Earn」の先駆けの一つとなっているので、注目しておいて損はないプロジェクトだと思われます。

Azuki

AzukiはETH上で行われているNFTプロジェクトの一つです。
CHIRULABSというアメリカの会社が運営を行なっており、2022年1月に出品後数日で約36億円の収益を出したことで話題になったプロジェクトです。

1.Azukiの特徴

アニメ調のNFTアート

https://www.azuki.com/galleryより引用

NFTの中でも「アニメスタイルNFT」に分類され、和風テイストなのが特徴です。また一つ一つの絵のクオリティも高くWebサイトやSNSの投稿作品もオシャレなのも特徴といえます。

ERC721Aの規格を使用したプロジェクト

https://github.com/chiru-labs/ERC721Aより引用

NFTのmintつまり新規発行時に複数同時に発行する場合には、発行数が多いほど手数料がかかるのが通例です。
しかし、ERC721Aはこの複数同時のmintにかかる手数料を大幅に削減することを可能にするソフトウェアです。Azukiはこのソフトウェアが用いられた最初のプロジェクトであり、新しい技術として注目されています。

加えてERC721AのソースコードはGithub上で公開されており、readmeによればインストール後、ライブラリ内のコントラクトをインポートして使用できるようです。対象のGitHubのレポジトリはこちらから。

pragma solidity ^0.8.4;

import "erc721a/contracts/ERC721A.sol";

contract Azuki is ERC721A {
  constructor() ERC721A("Azuki", "AZUKI") {}

  function mint(uint256 quantity) external payable {
    // _safeMint's second argument now takes in a quantity, not a tokenId.
    _safeMint(msg.sender, quantity);
  }
}

2.Azukiの今後について

https://www.azuki.com/mindmapより引用

上の画像はAzukiが公式に発表しているマインドマップですが、メタバースやゲームに進出する長期的なプロジェクトを構築していくメッセージが込められています。主要メンバーの一人であり「Overwatch」のキャラクターデザインの経験があるArnold Tsang氏もAzukiをアニメやゲームで利用されるビッグIPに育て上げることを目標の一つにしていると言及しています。
実際にazukiが運営するDiscordに参加してみましたが、コミュニティ内のメンバーの交流が良く、プロジェクトとして活気がある印象でした。

https://www.azuki.com/beanzより引用

またAzukiに並行してBaenzというプロジェクトも走っておりこちらにも注目したいです。

まとめ

最近よく目にするweb3のプロジェクトをまとめました。ちょうど一年前くらいからNFTや暗号通貨といったブロックチェーン関連のサービスへの注目度があがっているように感じており、どういった形であれ社会に大きな影響を与え続けると確信しています。今回は散発的なものでまとめましたが、定期的に何かしらのセクションで分けてまとめていきたいと考えています。

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